心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

6月、立場川から西岳へ。

2021-06-12 16:00:00 | 山日記
八ヶ岳の中でも一番地味な山、西岳。
その西岳へ向かうのなら富士見を起点にする方が登山者が多いが、敢えてマイナーな立場川キャンプ場を選んだのは、去年原村の舟山十字路から西岳に向かった際、余りにも登山道が変わっていたので、再確認したかったから。


立場川キャンプ場奥の林道ゲートから歩き出す。自然の家への短縮ルートが見いだせず、そのまま林道を辿る。


自然の家から登山道に入る。「フカフカの道」と書いてある通り、足裏に柔らかな地面の感触が伝わる。


別の林道歩きをした後再度登山道へ。大きな岩の所に差し掛かる。


この辺りは掘り出した林道が無残に付けられている。その様が余りにも痛々しい。


信玄の隠岩との分岐からの登り。
暫くはワダチがあるが、やがて一本道になる。


しっとりとした緑の絨毯に覆われた森。こういう景色に気持ちが落ち着く。


苔と草の共演。色々な緑のグラデーション。


今日一番の色と言うべき、レンゲツツジの鮮やかなオレンジ。


木々の隙間からの西岳。このコースは残念ながらこの地点しか見られない。


去年秋歩いたコースとの合流地点。
あの時の安堵感がよみがえる。


ここから森が深くなり、苔むす岩が重なる。


今日は、薄曇りの予報だが、薄日が差し込む。


ダケカンバの大木。このコースの目印的な存在。


次第に傾斜がキツくなって来る。
木々の丈が低くなってくるので標高が上がってきているのを感じる。


やがてなだらかな道になる。明るい空が見えるのは嬉しく思う。


山頂に到着。編笠山と8ヶ月振りの再会。


雲海の向こうには北岳、甲斐駒、仙丈。


そして凛々しいギボシ、権現岳。
懐かしさと、共に今年もまた登りたいという気持ちが湧いてくる。



帰りに信玄の隠岩から広河原方面を探ったが、テープはあるものの登山道は無きに等しく、うねる様に付けられた荒れ果てた林道を歩いた方がまだマシだった。
やはり四半世紀前の朧げな記憶を掘り返さない方がよかった、と感じる。

        (2021年6月12日)

(終わり)

6月、小川山から金峰山へ。(その2)

2021-06-09 21:00:00 | 山日記
八丁平からは登りとなる。日が高くなり、森に日が射し込んでくる。


見上げれば、鮮やかな新緑。まるで緑の波に飲み込まれているかの様。


今日これ迄も石楠花がチラホラ咲いていたが、この辺りの花が一番の見頃。石楠花のトンネルを通り抜ける。


やがて大日岩付近に来る。木々に隠れているが、この向こうに大日岩が聳えている。


右脇から崩壊地を渡って行く。


ぐるりと回って岩に取り付くと、遮るもの無く金峰山が見えてくる。


登山道はこのまま直下降して、森の中に入って行く。


ここで別の登山道と合流。このルートは何度か歩いているので一安心。


平坦な道を行くと、岩がゴロゴロする登りに差し掛かる。


再び登りに差し掛かる。木々の向こうは明るく樹林帯歩きの終わりが見えてきた。


ここからは稜線歩き。雲が流れる青空は清々しい。


千代の吹き上げから山頂までの稜線。ようやく終わりが見えてきた。


このあと待ち構えているのは岩の登り道。


花崗岩の岩を登って行き、ここで一息つく。ここから山頂までは歩き安い道のり。もうひと頑張りで山頂。


五丈石が屹立する。


岩の重なる山頂に着く。今回で5回目の山頂なんだ、と昔の事を思い返す。


大弛峠方面。雲が湧き上がってきたのが唯一残念な点。


小川山。今日歩いてきたので、親近感が湧く。改めてここまでよく辿り着いたな、としみじみ感じる。



鳥たちの囀りが響き渡る森、新緑の瑞々しさ溢れる森と、この時季ならではの新緑の森の魅力に満ちた小川山、金峰山。どうして今まで来なかったのだろうと少し反省。
来年この時季、どこを歩くかは分からないが、今日のような感動をまた味わいたい。こうした山旅を一つずつ重ねて行く事に幸せを感じる。


         (2021年6月9日)

(終わり)

6月、小川山から金峰山へ。(その1)

2021-06-09 20:00:00 | 山日記
石楠花咲く6月。この時季は奥秩父の山に行きたい。その中で頭に浮かんだのが金峰山。そこに小川山もいっしょに周回コースを歩こうと考えた。

廻り目平を起点に出発。
歩き始めると白樺の森が広がる。


少しずつ傾斜がキツくなり、樹生が変わって来ると、トウゴクミツバツツジの花が現れる。


朝日が、彼方の山に当たる。ギザギザの山容は日本の山らしからぬ光景。


最初のハシゴのあと、岩の右側から乗り越える。


岩を乗り越えた後は一気に下り、再び暗い森に入る。


次の岩を登り、再び日向に出る。


雲ひとつない、朝の景色。遠くの山々の稜線がすっきり見える。


花崗岩の山らしく次から次へと巨岩が現れる。


苔むす登山道。密生する森には日が入らず、薄暗さに中々目が慣れない。


巨岩の右脇を回る様につけられた道を行く。


先程まではアップダウンの繰り返しだったが、平坦で歩き安い道になって来る。


小川山山頂は木々に囲まれ、眺望が得られない。標高は2,400mを越えているとは感じさせない。


金峰山方面に向かう。鮮やかな緑の苔が道の脇を覆う。


野鳥の囀りだけが響く森。ゆっくりと下って行く。


暗い森から展望のある場所へ。これから向かう金峰山はまだ遠い。


徐々ながら下り一辺倒。せっかく標高を稼いだのにどこまで降るのか、と少し不安を感じる。



またも暗い森に巨岩がひょっこりと現れる。


標高が2,000mに近づく頃八丁平に到着する。


(続く)