心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

上日川峠から湯ノ沢峠へ、その2。

2018-10-27 19:00:00 | 山日記
苔むす倒木。森の景色が代わる代わる交替する。



木漏れ日の中を進めば、視界が開けてくる。



牛奥ノ雁ヶ腹摺山に到着。
長閑な秋の一時を満喫する。



針葉樹の中を下っていく。



ススキの草原の向こうに見えるのは川胡桃沢ノ頭。



今までとは違い、北斜面でも広葉樹の明るい林となる。



山頂間近は針葉樹が生えているが、森は浅い。



山頂は明るい草原。
スッキリとした青空が映える。



カエデの林を抜けて行く。



黒岳の北側は立ち枯れが目立つ。
そして先は風倒木が多く、歩きづらい。



黒岳山頂は周りに囲まれて、眺望が得られない。


そして下って行くと、ここでもカエデの鮮やかな林となる。



白谷丸の南側は一気に開け、岩と草原の斜面。



草原に付けられたトレイルを進む。



そして、背の低い木々の間から湯ノ沢峠が見えてきた。



登山道はえぐれた窪みで歩きづらい。



高度が下るにつれ、紅葉の色も数も増してくる。



湯ノ沢峠に到着したが、黄葉の見所はこれで終わった訳ではなかった。
焼山沢に沿った登山道の黄葉もまたお見事。



今回は長丁場となったが、ハードなアップダウンもなく、ゆったりと歩け、しかも紅葉を存分に楽しめる山旅が出来た。
秋という季節の良さを改めて実感した。今日も良き一日だった。
     (2018年10月25日)

(終わり)


上日川峠から湯ノ沢峠へ、その1。

2018-10-26 21:00:00 | 山日記
大菩薩嶺の南に連なる山々。
去年の五月、今年の六月に石丸峠に立った時、是非ともここから南下したいとの思いを抱いた。
秋も深まるこの時季、紅葉を見に行きたいとの思いもあって、訪れる事にした。


周回コースを考えると、前半の林道歩きが長くなるが致し方ない。
約三時間を経て、上日川峠へ到着。
峠とは言え、大菩薩嶺へのスタート地点なので、タバコの匂いやらボイラーの匂いやら人臭さが漂う。そんな嫌悪感を振り払うため、すぐさま出発。

峠付近は黄葉の盛り。



秋の陽射しを受けた道を歩けば、どこかのんびりとした気持ちになる。



林道を渡ると、背の高い笹に覆われた坂道になる。



はっとする程の鮮やかな紅葉が見られる。



葉を落としつつある落葉松林の中で色彩が目立つので、登りの苦労を忘れさせてくれる。



急な登りもここまで。紅葉と青空のコントラストが印象的。



緩やかなトラバース道。以前は気付かなかったが広葉樹が意外に多い。



この先視界が開け、見上げると笹の原が一面に広がる。



石丸峠は次第に近づく。



南側の小金沢山方面を眺める。
この先どんな景色が待っているのだろう。



北側の熊沢山方面。笹の斜面を一気に滑れそうに思える。



一度木々に囲まれた坂を登っていく。



登りきると、南側は開け小金沢山が間近に見える。



小金沢山へ登り返し、北側はこれまでと違い、鬱そうとした苔むす森となる。



小金沢山頂上。南側の視界が開ける。



このまま南下していく。なだらかながらこの先アップダウンが繰り返される事だろう。



笹に覆われた稜線を歩いて行く。



艶やかな朱色が目に入る。トウゴクミツバツツジだろう。



(続く)



秋の天狗原山·金山へ、その2。

2018-10-25 18:00:00 | 山日記

ガレ場を登り、後ろを振り返れば、大渚山の彼方に薄っすらと雪を纏った北アルプスが見える。白馬から朝日岳へ連なる山々だろう。



そして、もう一度森を通れば、今度こそ天狗原山の主稜が見える。



左側から回り、木々の中を登る。



森が開け、先程見えた岩の左側にいきなり飛び出る。



この辺りには最近の雪が残っている。季節はもう冬が近いと感じる。



ここを抜ければ、いよいよ笹の草原となる。



登山道は可愛らしいお地蔵様が鎮座している横を登って行く。



左側は笹の原の向こうに北アルプスが見える。



右側には妙高、火打山が見える。



登山道は山頂の右側を巻き、正面にはなだらかな金山が見える。



そして道はいきなり急下降となる。



明るい谷間の斜面を横切る。凍った地面が陽当りで溶け、泥濘んでいるので滑りそうで怖い。



開けた台地は今の季節枯れ野原だが、初夏の頃はどれほどのお花畑となるのだろうか。



また、明るく開けた斜面を登っていく。



この先に金山のなだらかな山頂が見える。



金山山頂からは西側の眺望が得られず、残念ながら雨飾山は見えない。



でも、火打山、焼山が間近に迫り、噴煙が時々上がっているのが見える。



今日は秋晴れの登山日和。
帰りは足取り軽く、気持ちも和み、ブナの黄色いドームが一層印象に残った。



今回は過去に目にした事の無いほどの鮮やかなブナの黄葉を満喫出来た。 
今度はお花畑を楽しみに、天狗原山·金山にまた来ることにしよう。来夏の目標がこれで一つ出来た。
     (2018年10月22日)

(終わり)


秋の天狗原山·金山へ、その1。

2018-10-24 18:00:00 | 山日記
雨飾山から眺めるだけの天狗原山·金山。いつもいつか行きたいと思いながら先延ばしにしていた。その、いつかの山を次の山に、と決めた。


今の時季、林道沿いの紅葉は真っ盛り。林道対岸の山肌も色とりどり。期待を胸に登り始める。



すると、いきなり期待以上の紅葉が展開していた。



登山道はブナの森が広がり、色彩が溢れんばかり。



余りの色鮮やかさに呑み込まれ、歩くペースすら忘れてしまう。



一度森が開ける。まだ紅葉の森はあの先まで続きそうだ。



標高が上がるにつれて色の深みが増してきた。
おそらくブナの黄葉の絶頂の色なのだろう。



水場と記されている場所。落葉のじゅうたんが敷き詰められている。



尾根に近づくと、葉を落としつつある木々を通して朝日が差し込んできた。



窪みを越えてこの先の尾根に取り付く。

 

朝日がもみじの赤を浮かび上がらせる。この時間ならではの光景。



正面には緩やかな尾根歩きが待っている。



葉を落とした木々越しに雨飾山が見える。残念ながら雨飾山が見えるのはこの近辺のみ。



尾根の西側に廻るので陽が当たらず、ヒンヤリと感じる。



灌木に囲まれたジメジメしたルンゼを登る。



足元の草には霜が降りて白くなっている。



植生は針葉樹に変わってきた。



もう一度、今度は藪の中のルンゼを抜けて行く。



しばらく行くと、唐突に視界が開けた。
澄みわたる青空の下、山容がくっきりと見える。



(続く)





紅葉の浅草岳、鬼ヶ面山、その3。

2018-10-19 21:00:00 | 山日記
右側に目を向けると、遠く守門岳がみえる。



段々と北岳が大きく迫って来た。



間近に見る鬼ヶ面山の壁面は雪に削られ荒々しい。



今度は登り返しがキツい。疲れがたまった身体に応える。


 
それでも北岳に到着。
彼方から続いている登山道を目でたどる。



そしてこれから歩いて行く道々が緩やかに下っている。


途中、左側の崖を見下ろす。
谷底に向かって吸い込まれるかの様。



紅葉に交じり、シャクナゲが現れるようになってきた。
初夏シャクナゲが咲いていたのを見た気がしない。



緩やかな道の先には鬼ヶ面山の本峰が待っている。
こうして稜線を歩くとあの荒々しさを忘れていまいそうになる。



鬼ヶ面山本峰からの浅草岳。
いつの間にか遥か彼方に感じられる。



これから目指す南岳は手前のコブの先に隠れて見える。



背の低い木々の中を抜けて行く。
展望続きの稜線からガラリと視界が変わり、気持ちも切り替わる。

 

V字型の谷間の先に浅草岳が見える。



ゆったりとした下りの先に南岳が近づいてきた。



これが今日最後のピーク。



南岳から鬼ヶ面山本峰を見返す。
長く、そして展望は良いが崖に沿った道程だったな、と思い返す。



この後は広がる紅葉の中を下って行く。



南岳が見える最後の場所から。
名残り惜しくもあるが、六月の旅、そして今回の紅葉の旅が完結したとしみじみ感じ入った。



こうして浅草岳、鬼ヶ面山を巡る山旅は念願叶った。
特に秋の紅葉狩りは素晴らしいの一言に尽きる。
改めて浅草岳、鬼ヶ面山はいい山だと思う。この山旅の思い出を大切にしまっておきたい。
     (2018年10月16日)

(終わり)