遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

こんな人がいた~「杉並シリーズその1 井伏鱒二 さよならだけが・・・」

2023年10月16日 | 読書

オキザリス 撮影日:2015/10/19 撮影場所:近くの親水公園


今日から杉並シリーズとして、杉並にゆかりのあった人たちを取り上げる
杉並に住んでいた頃は知らなかった人も大勢いる
今日は阿佐ヶ谷文士村の村長?だったこの人
 
井伏鱒二(いぶせますじ) 1898(明治31)-1993(平成5年) 小説家

うろ覚えだが・・・さよならだけが人生だ の詩の断片だけ記憶に残っている
調べてみたところ 漢詩の翻訳だった タイトルは「勧酒」
漢詩文は次のとおり
《勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨 人生足別離》

私には読めないし 内容も殆ど理解できない 井伏鱒二の訳詞の出番だ
元の訳詞文はカタカナ文字が主体だが 漢字かな交じり文に変えた
《この盃を受けてくれ どうぞなみなみ注がしておくれ
 花に嵐の喩えもあるぞ 「さよなら」だけが人生だ》 

「春暁」は漢文で習った記憶がある 一とか二とかレ点とかついたやつ・・・
《春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少》
 最初のフレーズは 春民(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず・・・あとは忘れた

井伏鱒二の訳詞
⦅春の寝覚めのうつつで聞けば 鳥の啼く音(ね)で目がさめました 
 夜の嵐に雨混じり 散った木の花いかほどばかり》

目がさめた とすればいいのに 目がさめました と来る
この思いがけなさが 散文も含めた井伏文章の特色の一つ
そして平易な日常使う言葉で語り 難解な言葉遣いを避ける
というのが私の素人考えなのだが・・・ 

このあたりで井伏鱒二の作品を紹介するのが通例
だが 著作権保持期間中なので 青空文庫化されていない
そこで他の人が井伏に言及した青空文庫作品を2点紹介する


今日の終わりに井伏鱒二のインタビュー映像があったので共有する

明日は 阿佐ヶ谷文士村のエピソードを紹介する予定
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]