本はタイトルが大事、と常々思っている。
この本を読みたい、と予め決めていないことが殆どだから。
図書館でも書店でも、背表紙を眺めて、読む本、買う本を決めたい。
ひと頃、〇〇でもわかる、いうタイトル本が流行ったことがあった。
〇〇はサルだったり、オバサンだったり、バカだったり・・・色々だ。
バカでもわかる・・・なんて誰が買う?
でも、バカは自分がバカとは思っていない筈だから、意外に売れるのかも。
「バカの壁」シリーズがバカ売れしたのもタイトルのお陰かもしれない。
著者の養老孟司さんが「誤読されることが多かった」と述懐していた気がする。
サメでもわかる・・・というタイトルはどうだろう。
海で泳いでいるのは鮫、陸で泳いでいるのがサメである。
誰のことを指しているのだろうか?
或る日、Roseyと散歩した帰りに、一緒に図書館に寄った。
面白そうな本を見つけた。「良いおっぱい悪いおっぱい」。
いいタイトルだ! これなら女性だけでなく男も読みたがる。
つけたのは編集者か、著者自身か。
とにかく借りて行こう!
でも、図書館の人たちはみんな顔見知りなので、ちょっと気恥しい。
Roseyを呼んで、「これ、あんたが借りてくれる?」
「良いおっぱい悪いおっぱい・・・アハハ、面白そ~っ!」
帰ってさっそく読んだら、これがまた凄く面白い!
でも、おっぱいの話は殆ど無かったと記憶している。
たしかに表紙イラストにも「こうは出しません」と書いてある。
内容は著者自身の子育て奮戦エッセイであり、
子育てする女性(あるいは男も)への応援メッセージである。
Roseyもそのあと、ケラケラと声を上げながら読んでいた。
著者の伊藤比呂美さんは詩人だそうだ。
表紙や中のイラストも自分で描いていて、これがまた楽しい。
その後も本を一杯出しているようなので、また読みたくなってきた。
「たそがれてゆく子さん」「閉経記」「人生おろおろ」
「ショローの女」「ウマし」・・・タイトルだけでも楽しめる。
ついでに、Youtubeで彼女のトークショーを3時間も見てしまった。
言葉の使い方が上手、探求心?が強い、才能あり、センスあり・・・と多々感心。
実は5年ほど前、彼女を良く知っている知り合いがいた。
でも彼は現役なので、残念ながら詳しいことは書けない。
またも感じたことだが、人は色んなところで繋がっている・・・。
「今日のビデオ」
暖かくなる日が待ち遠しい。
木漏れ日とウグイスの鳴き声の動画(NHKロゴ入り)。
よく聴くと風の音や木々の騒めきが聴こえる。しきりに啼くウグイスの声も。
[Rosey]