真夜中のカップらーめん

作家・政治史研究家、瀧澤中の雑感、新刊情報など。

浜口雄幸は、「政権が出来てまだ半年ですから、大目に見て」と言ったか!

2010-03-29 15:03:04 | Weblog
これほどたくさん批判できる予算も、珍しい。
楽勝で一冊の本になるが、そんな、「何でも先延ばし鳩山内閣」のような余裕はないから、予算以前の問題を指摘したい。

鳩山政権には、成長戦略がない。
首相官邸のホームページを見ると、トップページの目立つところに
「新成長戦略(基本方針)~輝きある日本へ~」
と、バナーがある。
押してみた。
出てきた。
何やら結構なことがいろいろ書いてある。

で。
一体、この成長戦略は今回決まった予算にどう反映しているのか、見ていたら、どうもしっくりこない。
もう一度、よく読んでみた。

あった。
「2010年6月頃までに、新成長戦略の最終とりまとめ」。

まだ、まとめてもいなかったんだ・・・。
こんな大切なこと、放置されていたんだ・・・。

選挙に勝つことしか考えず、政策も、実現するかどうか、整合性があるのか、財源はあるのか、考えなかった。
「20兆円は無駄を省いて出せる」と、根拠なき豪語をしていたが、
それが無理だとわかると、「税収が足りなかった」と納税者である国民のせいにする。

沖縄もそうだが、さんざん期待をもたせておいて「できませんでした。責任は鳩山政権にはありませんよ。周囲の状況ですよ」と言い訳する。

与党と政府関係者は、「まだ政権が出来て半年ですから」とお情けを乞うているが、麻生内閣があんなていたらくで、どう転んでも民主党政権が出来るということが、少なくとも選挙の9カ月前にはわかっていたはずなのに、まともな準備をしていなかったのだ。

昭和初期、浜口雄幸は内閣を組織して半年目にロンドン海軍軍縮会議に対応した。
そのとき浜口は、「まだ政権ができて半年ですから、大目に見て」と言ったかッ!

新成長戦略には、「(今は)100年に1度のチャンス」と書いてある。
おお、どんなことをして、危機をチャンスに変えるのかと読み進めたら、なんと、
民主党政権が出来たことが、100年に1度のチャンスなのだという。

嗚呼・・・。

どうか「100年に1度の大失敗」にならないよう、切に祈りたい。

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