コースターで機械に慣れたところで、次は小物をいろいろ作らせてもらえることになりました。
卓上ミニチェスト、フォトスタンド、トレー、ミニ座卓etc。
ちょうど、会社がネットショップに力を入れ、小物のラインナップを増やそうとしていた時期だったので、私は小物担当になったのです。
まぁ、大物を作れる技術がないので、小物をやらせるしかなかったのでしょうけど^^。
自分の担当があるって、うれしいものです。
図面はデザイナーさんや番頭さんが書いていました。
正直、最初の頃は図面を見ても、完成図が想像できませんでした。
作る手順もわからず、その都度ベテラン職人さんに教えてもらっていました。
毎回、なんか、このデザインいまいちな気がする・・・と思いながら作るのですが、だんだん完成が近づくにつれて、いい感じになるんですね。
木地のままでも充分かっこいいいのですが、塗装が済むと尚、素晴らしい。
完成するたび、休憩時間にショールームで完成品をボーっと眺めていました。
そこは、会社の中で唯一落ち着ける空間でした。
ベテラン職人さんたちが作った水屋箪笥やダイニングセット、ソファーなどが並び、私も早くこういうものを作りたいな~と思いました。
自分が、会社の製品の一番のファンなんじゃないかと思ってました。
ドイツでも、私は師匠の作品のファンでした。
そうでなければ、こんなきつくて怖い仕事、すぐ辞めてますよ^^。
夏、工場の温度は38℃まで上がりました。
ちなみに冬の朝は2℃。
機械がキンキンに冷え、刃物が回れば冷たい風が吹き、入社した年はまだ暖房がなかったので、体は冷えに冷えて生理止まりました・・・。