~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

インプラント由来の金属アレルギーについて 経験談

2010-12-05 00:27:20 | 側弯症患者さんの経験

まず、先日お伝えしきれず、現在わかっていることを申し上げます。

私に使用されているインプラントはaugust03様がおっしゃるように、ステンレススチール製です。
正確には、1982年に、手術を受けています。
その当時、私は、主治医の先生のそれまでの術後の成績の中で、最も矯正が成功したそうです。
術後数年は通院していましたが、徐々に足が遠のき、あまりまじめに経過観察を受けに行っておりませんでした。

そして1995年頃からだと思いますが、アトピー性皮膚炎を発症し、遺伝的にその体質であることはわかっていましたので、仕方ないと思いながら、我慢できる範囲でしたので、なるべくステロイドを避けながら、生活を送っていました。

しかしやはりつらくなり、1999年に金属アレルギーのパッチテストを受け、当時は「水銀(++)」「スズ(++)」「クロム(±)」に反応する結果が得られました。それで歯科金属由来を疑い、歯科金属を直接削って成分分析をしてもらったのですが、その中に、それらは含まれていませんでした。
そのため原因が特定できないまま、悪化と寛解を繰り返しながら、生活しておりました。

それで数年前に、手術をしてくれた主治医の先生に診察を受けた際、金属アレルギーの件をご相談しました。そして後日、手術に使われたインプラントを製造しているメーカーよりインプラントの成分分析表を取り寄せてもらい、組成も調べたことがあります。

しかしその診察時、私も素人ながら先生に、アレルギーの抗原抗体反応について、august03様と同様のお話【その人の体の中に、アレルゲンとなる物質が蓄積されていくことで、いわば許容範囲を超えることで、ある時期から抗原抗体反応.....例えば花粉症として現れることになります。 】という内容のことを、申し上げたところ、「僕はそんなことは聞いたことないよ。ハハハ。」と相手にしてもらえませんでした。
そこでまたがっかりし、皮膚のかゆみに耐えつつ、生活してきました。

今思えば、その時点で先生にきちんとお願いし、同じ院内で、インプラントとアレルギーの因果関係を調べていただけばよかったと思います。

そして今年またパッチテストを受けたのですが、精度は、august03様がおっしゃるように【使用するインプラントを「削り」その粉を溶液に溶かして、それを患者さんの皮膚に貼ってみる。】ということはできていないので、インプラント由来かどうか確定はできませんが、結果は、[重クロム]、[イリジウム]に強い反応を示しておりました。
この2種については、パッチテストを終えて2週間以上経つにも関わらず、未だに反応が残るほど、強いものです。
またその残っている反応は、今まで発症していたアレルギー性の湿疹の部分と、非常によく似ています。

そのため、インプラントのメーカーに、インプラントに含まれているクロムはどういう性質のものなのか、問い合わせました、
すると「成分分析表に記載されている成分は、確かに製造時に含まれるものですが、クロムは、ステンレス製品が空気に触れた時点で酸化し、重クロムに変化します。」ということをお聞きしました。
こうした経緯で、アトピーの原因がインプラントではないかと考えるようになりました。

一方、前回のパッチテストで強い反応があったスズは、今回はまったく反応がなかったのですが、皮膚科の先生によると、「テストの位置がすぐそばだった、水銀の炎症に引っ張られて、スズにも反応がでたのかも知れない。」とのことでした。(水銀は私が昔、ヨードチンキでかぶれていたので、体に合わないことはわかっており、そのためインフルエンザのワクチンに含まれる水銀なども怖いと思って、ワクチンはほとんど受けていませんでした。)

現在、毛髪ミネラル検査の結果を待っているところで、それによってはキレート療法など、有害金属のデトックスを行うことによって、アトピー症状の軽減なども可能になるかも知れません。

またaugust03様のご指摘で、再手術を本当に受けるのであれば、優秀な先生にお願いしなければいけないこと、リスクの問題など、充分理解しました。
しかし先ほど申し上げたような経験のため、再手術の場合は、当時の先生以外にお願いしたいと思いました。
年齢的にも危険が高まるので、真剣に考えています。
この先生は側わんの治療では大変有名な先生ですので、そんなに私が気にしなければ、かわいがっていただけたかも知れません。

以上、これから治療を受ける側わん症の方にはあまりお役に立てる内容ではないかもしれませんが、これまでの経緯について、お話させていただきました。

///////////////////////////////////////////////////////////////
hanahanaさんより経験談をいただきましたので、ご紹介させていただきました。
原因がほぼ特定できるところまで来ているようですので、少し安心しました。再手術をするとなりますと、その困難さはありますが、現在の手術法は20年前の比ではありませんので、あまり深刻にならずに、新しい先生のもとでじっくりと冷静に検討されて下さい。
hanahanaさんの花が来年はきっときれいに色づくと思いますよ。
がんばって下さい。

august03
(代筆 03子)

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インプラント由来の金属アレ... | トップ | 中程度の側わん症の場合の手... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (患者の父)
2010-12-30 13:38:51
患者の父です。

このサイトは良く拝見させて頂いています。
とても良い最新医療情報もあり、感心していました。

ところが夏から更新がすくなく心配していたところ、
本日更新しているのを見つけました。
august03 さん自身、ご病気でもなされたのでしょうか。

いろいろと大変だとは思いますが、今後も頑張って欲しいと思います。
それでは。

尚、このコメントは承認・公開せずに削除してもらって結構です。
返信する
はじめまして。 (nagomi)
2011-01-11 09:15:44
はじめまして。
August03様のお加減はいかがですか?
三月下旬にそくわん症の手術を受けることになった中学3年の娘を持つ母親です。
コチラのサイトでは色々勉強させていただき、
大変参考になりました。
もし可能でしたら私のブログとリンクさせていただきたくコメントいたしました。

寒いですのでどうぞお身体お大事になさってください。
返信する
感謝 (POの玉子)
2011-02-27 11:02:22
義肢装具師を目指す学生です。このたび、側弯症装具
を研究することになり、step by step をとても参考にさせていただきました。装具に関する情報はなかなか手に入らず、くわしく載っている書籍も少ないのが現状です。このブログのおかげで、内容のある研究に取り組めています。興味深かったのはspincor装具です。英語は得意ではないので深くは読み込めなかったのですが、装具の構成要素や外観、システムなど今までだは見られない有効な装具だと感じました。
そして、augest03さんの言うとおり、POからの情報発信の少なさは改善しなければいけないと強く思いました。

体調がはやく回復されることを願っています。

感謝

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

側弯症患者さんの経験」カテゴリの最新記事