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側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

SRSが提供する患者ストーリー (140度に進行し手術を受けた思春期側弯症患者のケース)

2017-08-06 14:33:11 | 側弯症患者さんの経験
http://www.srs.org/patients-and-families/patient-stories/marida



12歳のときに90度のカーブの思春期側弯症と診断を受けたのですが、それ以上進行することはないだろうと考えてしまい、その後診察を受けずにいた少女の体験です。

(英文和訳 by august03)

Marida: "I feel and look like a whole new person!"
側弯症の兆候が現れたのは私が12歳の頃でした。スイミングをしていたときに、友達のお母さんが気づいてくれました。でも、そのときはそれほど目立つものではなかったのです。
半年後に診察を受けに行った時、医師からは90度のカーブを持つ側弯症だと診断されました。その時点で、医師からは手術を勧められました。13歳の私は、ただびっくりするばかりでした。診察をしてくれた医師も、そのときは、これ以上カーブが悪化するとは考えませんでした。そういう見立てもあり、私たちは手術はしないことにしました。

それから数年のうちに、私の背骨のカーブはさらに悪化しました。高校に入ったときには、
呼吸自体に問題が生じ始めていました。18歳になり、私はやっともう一度医師に診てもらうことにしました。その時点で、カーブは120度に達していました。その医師は自ら治療することはあきらめて、脊椎側弯症専門医を紹介してくれました。その専門医を訪れたのも半年後でした。




専門医の説明に私はまた驚きました。ロッドを挿入するための一度の手術ではなく、私は病院に8週間入院してハロートラクションという装具による牽引治療を行い、脊椎の一部と肋骨の部分切除が必要であり、手術ではかなり長いロッドを入れるので、手術自体も大ごとで、かなり長い期間の入院が必要になる、というのでした。その説明を受け入れるには、自分自身のレントゲン写真だけではなく、他の患者の手術前後のレントゲン写真を見ることで、自分の手術で何が行われなければならないのか、ということを学び、そしてこの医師こそが、私を治療してくれる人だと確信しました。
ハロートラクション(装具による牽引治療)を受けるために病院に行ったときは私はとてもナーバスな気持ちになっていました。その牽引治療を受けること自体はそれほど嫌ではなかったのですが、取り付けが終わり、1時間後に麻酔から覚めてみらた、私は身動きも何もできない状態になっていたのです。でも、同じ病院で同じ治療を受けている子供たちが私に語ってくれました、すぐに慣れるよ、と。私はそれが信じられませんでしたが、でも、その言葉は正しかったのです。翌日には気分は回復していました。



牽引治療が始まって1週間ほどは頭痛がしました。また、牽引の重さが増すたびに、首の周りがかゆくて仕方ありませんでした。でも、しばらくすると、牽引なしのときよりも、牽引されているほうが体が楽になっていることに気づきました。この牽引治療の間、私は週に2回の理学療法を受け、また牽引されたままでウオーキングマシンの上での歩行訓練を受けました。牽引器のついた車イスか、あるいは牽引装具をつけたままで歩行することはできました。ベッドに横たわっているときも牽引されましたが、重さはそれほど重いものではありませんでした。
シャワーを浴びるときは牽引装具は外され、そして頭がい骨に止められた牽引器具のピン周囲を念入りに洗って清潔にするのでした。この病院はとてもおもしろいところで、プレイルームと様々なアクティビティ設備を持っていました。2週間以上入院している十代と幼児向けに、2週間に一度は特別料理が振る舞われるのでした。

いよいよ手術を受けるときがやってきました。
手術後、手術が成功したことの説明を受け、それは私自身がすぐに肉体的変化として感じることができるものでした。手術から2週間ほどの間のことをあまり覚えいません。
痛がっていたと後から聞かされましたが、そのことも覚えていません。2度目の手術のときも、手術後の1週間のことはあまり覚えていません。でも、初めてレントゲン写真を見たとき、とても驚いたことは覚えています。手術する前と、手術した後のあまりの違いに驚いたのです。



それまでずっと、たとえ夏の間でも、曲がってしまった背骨を隠すために私は大きめのスエットシャツを着ていたものです。でも、今は、タイトシャツでさえも着ることできるようになりました。誰も、私の背中のことを気にする人はもういません。
手術からの回復は容易ではありませんでしたが、でも、手術はとにもかくにも、私に大きな変化を与えてくれたのです。私はこの日が来るのをずっと待っていました、そして手術は成功したのです。
あの手術から6か月ほどが経ちました。今、私は自分が自分らしいと強く感じています。手術前に比べると、疲れやすい状態が続いていますが、でもこれは、私の内部で「治癒が進行している」ためだ、ということを理解しています。手術をしたことで、出来なくなったこともありますし、たぶん、してはいけないものもあります。たとえば、バンジージャンプとか、スカイダイビングとかのようなものは。

私の治療に携わってくれた人たちは、ほんとにとても凄い人たちでした。
治療は簡単ではありませんでしたが、手術を受けて本当によかった! 生まれ変わった気分なのです !




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ハロートラクション (Halo Traction) : ハロー装具による牽引治療について、英語ですが、Youtubeにその様子が映し出されていますので、参考にどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=qCx6pHnBLGk


august03



☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
 医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?







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