(掲載写真と本記事とは直接の関係はありません)
記載する内容はあくまでもaugust03の私見です。
これを書く前に、あれこれとネット検索をしてみました。ひとつ驚かされたのは
100度を超えるまで手術をしなかった、という例が決して少ないわけでもなかった
ことです。その背景や理由まではわかりませんでしたが、いずれにしても、これだけ
側弯症に体する治療技術(手術)が進んだ現在においても、100度を超えてからの手術
という例があることが、本当に残念でなりません。
手術のタイミングというものは、確かに難しいものだと思います。簡単な手術では
ありませんから、恐怖があるのもわかります。
しかし、進行が進めば進むほど、ますますリスクが高まる、という面を忘れ過ぎて
いると感じました。
出産という側面から見たときも、(単純化した説明をしますが)、50度で手術をした
かたと、100度で手術をした方では、出産におけるリスクも当然大きく変わってくる
ことになるでしょう。
第一に、高度変形は心臓、肺等への影響(ダメージ)を否定できません。呼吸器系が
弱っていることは当然ありえます。
第二に、100度の手術では、術後の矯正も十分にはできていないでしょう。それは
子育ての面でも不利になることが想像されます。
前回、手術をするならなるべく手遅れにならない時期......早期という表現は誤解
を招きやすいので、使用しませんが、ともかく100度などというのは言語道断です。
せめて、60度を超えるような状態であったら、手術に踏み切るほうが、その後の
生活や妊娠、出産に対しても、リスク低減になると思います。
手術をすることそれ自体は、妊娠出産には影響を与えることはありません。
妊娠出産には、それ自体が有する特異的なことがありえますので、側弯症だから
特別に何か危険があるとか、何か問題が発生するとか、そういうことはありません
問題があるとすれば、それは側弯症のせいではなく、「妊娠出産」というものが
有する特殊事情によるものです。
ですから、ことさらに側弯症であること、側弯症であったこと、側弯症手術をして
いることで、それが妊娠出産に大きな問題を発生させるのではないか、という不安
をもつ必要はありません。
側弯症のかたも、そうでないかたも、妊娠出産にともなう「出来事」には差はあり
ません。
側弯症のかたは、妊娠に対してこの病気の遺伝を考えるあまり、医師に妊娠しても
大丈夫か? という質問をしがちなようですが、その質問を医師、とくに整形外科の
医師に質問すること自体が間違っていると思います。
医師は神様ではありませんから、遺伝するかと聞かれたら、しないとは言えません
ので、可能性はゼロではないという意味から、「するかもしれません」と答える
ことになります。医師から「するかもしれません」と言われた女性は、おそらく
その言葉を「可能性はゼロとは否定できません」という意味ではなく、「遺伝する
」と言われた。というように感じることでしょう。
それは心理的な大きな負担になるはずです。
しかし、もともとが、その質問自体が間違っているのです。医師に質問すべきこと
ではない、という意味で、それは質問した方自身が見当違いをしているといわざる
えないと思います。
質問されるかたは、医師から「大丈夫ですよ」という言葉を聞きたかったに違い
ありませんが、さきほども述べましたように、医師は神様ではありませんから、
「大丈夫です」とは決していわないでしょうし、言えないでしょう。
医師は科学する立場ですから、あくまでも可能性を頭のなかで想定して、質問に
体する回答を述べることになるからです。
これは、考えても、心配しても、どうにもなるものではありません。
あなたが側弯症であれば、お子さん(娘さん)にも遺伝する可能性はあります。
でもそれは、側弯症ではない母親(両親)から生まれた女の子が側弯症を発症する
可能性と比べた場合に、比較論として「高く」なるのであって、つねに高い頻度で
お子さんが側弯症を発症するわけではない。という事実も忘れてはいけないこと
です。
この世界には様々な病気が存在します。遺伝性のものも数多くあります。遺伝性で
はなくとも、難病と言われる病気もおおくあります。
ではそのような病気になる確率とお子さんが側弯症を発症する確率と、どけだけの
違いがあるでしょうか ?
こどもに側弯症が遺伝するかもしれないことが怖いから、妊娠したくない、あるいは
結婚さえもあきらめる、などということは、まったく科学的には意味のない恐怖
諦めだと思います。
そのような起こるかどうかもわからないことで悩み、ましてや質問すべき相手では
ない医師に「妊娠しても良いか」などと聞いてはいけません。
この病気も含めた全人格としての「あなた」を愛してくれるパトーナーは必ずいます
大切なことは、この病気がもたらす心理的弊害を克服する強さを持つことです
コンプレックスをふきとばす精神力と、なによりも、女性として、人間としての
魅力と、病気にめげない明るさを持ち、つねに笑顔を忘れない人であること。
そういう人であって欲しいと思いますし、そういう気持ちを持つお母さんであって
欲しいと思います。
手術した場合、手術しなかった場合も、妊娠出産がこの側弯症という病気になんら
影響を与える事はありません。すくなくとも、その点だけは安心して、妊娠出産に
のぞんでいただければと思います。
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ブログ内の関連記事
「(追記あり) 特発性側弯症手術患者と出産について」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/e4e1ff6f623e483cbc4022aea65666ce
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
記載する内容はあくまでもaugust03の私見です。
これを書く前に、あれこれとネット検索をしてみました。ひとつ驚かされたのは
100度を超えるまで手術をしなかった、という例が決して少ないわけでもなかった
ことです。その背景や理由まではわかりませんでしたが、いずれにしても、これだけ
側弯症に体する治療技術(手術)が進んだ現在においても、100度を超えてからの手術
という例があることが、本当に残念でなりません。
手術のタイミングというものは、確かに難しいものだと思います。簡単な手術では
ありませんから、恐怖があるのもわかります。
しかし、進行が進めば進むほど、ますますリスクが高まる、という面を忘れ過ぎて
いると感じました。
出産という側面から見たときも、(単純化した説明をしますが)、50度で手術をした
かたと、100度で手術をした方では、出産におけるリスクも当然大きく変わってくる
ことになるでしょう。
第一に、高度変形は心臓、肺等への影響(ダメージ)を否定できません。呼吸器系が
弱っていることは当然ありえます。
第二に、100度の手術では、術後の矯正も十分にはできていないでしょう。それは
子育ての面でも不利になることが想像されます。
前回、手術をするならなるべく手遅れにならない時期......早期という表現は誤解
を招きやすいので、使用しませんが、ともかく100度などというのは言語道断です。
せめて、60度を超えるような状態であったら、手術に踏み切るほうが、その後の
生活や妊娠、出産に対しても、リスク低減になると思います。
手術をすることそれ自体は、妊娠出産には影響を与えることはありません。
妊娠出産には、それ自体が有する特異的なことがありえますので、側弯症だから
特別に何か危険があるとか、何か問題が発生するとか、そういうことはありません
問題があるとすれば、それは側弯症のせいではなく、「妊娠出産」というものが
有する特殊事情によるものです。
ですから、ことさらに側弯症であること、側弯症であったこと、側弯症手術をして
いることで、それが妊娠出産に大きな問題を発生させるのではないか、という不安
をもつ必要はありません。
側弯症のかたも、そうでないかたも、妊娠出産にともなう「出来事」には差はあり
ません。
側弯症のかたは、妊娠に対してこの病気の遺伝を考えるあまり、医師に妊娠しても
大丈夫か? という質問をしがちなようですが、その質問を医師、とくに整形外科の
医師に質問すること自体が間違っていると思います。
医師は神様ではありませんから、遺伝するかと聞かれたら、しないとは言えません
ので、可能性はゼロではないという意味から、「するかもしれません」と答える
ことになります。医師から「するかもしれません」と言われた女性は、おそらく
その言葉を「可能性はゼロとは否定できません」という意味ではなく、「遺伝する
」と言われた。というように感じることでしょう。
それは心理的な大きな負担になるはずです。
しかし、もともとが、その質問自体が間違っているのです。医師に質問すべきこと
ではない、という意味で、それは質問した方自身が見当違いをしているといわざる
えないと思います。
質問されるかたは、医師から「大丈夫ですよ」という言葉を聞きたかったに違い
ありませんが、さきほども述べましたように、医師は神様ではありませんから、
「大丈夫です」とは決していわないでしょうし、言えないでしょう。
医師は科学する立場ですから、あくまでも可能性を頭のなかで想定して、質問に
体する回答を述べることになるからです。
これは、考えても、心配しても、どうにもなるものではありません。
あなたが側弯症であれば、お子さん(娘さん)にも遺伝する可能性はあります。
でもそれは、側弯症ではない母親(両親)から生まれた女の子が側弯症を発症する
可能性と比べた場合に、比較論として「高く」なるのであって、つねに高い頻度で
お子さんが側弯症を発症するわけではない。という事実も忘れてはいけないこと
です。
この世界には様々な病気が存在します。遺伝性のものも数多くあります。遺伝性で
はなくとも、難病と言われる病気もおおくあります。
ではそのような病気になる確率とお子さんが側弯症を発症する確率と、どけだけの
違いがあるでしょうか ?
こどもに側弯症が遺伝するかもしれないことが怖いから、妊娠したくない、あるいは
結婚さえもあきらめる、などということは、まったく科学的には意味のない恐怖
諦めだと思います。
そのような起こるかどうかもわからないことで悩み、ましてや質問すべき相手では
ない医師に「妊娠しても良いか」などと聞いてはいけません。
この病気も含めた全人格としての「あなた」を愛してくれるパトーナーは必ずいます
大切なことは、この病気がもたらす心理的弊害を克服する強さを持つことです
コンプレックスをふきとばす精神力と、なによりも、女性として、人間としての
魅力と、病気にめげない明るさを持ち、つねに笑顔を忘れない人であること。
そういう人であって欲しいと思いますし、そういう気持ちを持つお母さんであって
欲しいと思います。
手術した場合、手術しなかった場合も、妊娠出産がこの側弯症という病気になんら
影響を与える事はありません。すくなくとも、その点だけは安心して、妊娠出産に
のぞんでいただければと思います。
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ブログ内の関連記事
「(追記あり) 特発性側弯症手術患者と出産について」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/e4e1ff6f623e483cbc4022aea65666ce
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?