脊柱検診を巡る議論の続きです。
総務省の報道に、学校検診で発見できなかったことに対する市民からの相談に
回答する形で、各地の担当者に検討を指示する広報がだされています。
しかし、これをさかのぼる事一年前の医師会のなかでの話し合いにおいて、
学校検診の崩壊状況 ( 上半身裸にさせることの難しさ )が話題になっています。
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春の行政相談週間2007
5月21日(月)から27日(日)は春の行政相談週間です。
総務省では、国の行政全般についての苦情や意見・要望を受け付け、公正・中立な
立場から関係行政機関に必要なあっせんを行い、その解決や実現の促進を図るとと
もに、それを通じて行政の制度及び運営の改善を図っています。
学校検診における脊柱異常発見のための検査の徹底
〔委員意見〕小学校6年生の女児が胸痛を訴え、医療機関で脊柱側湾症と診断され
た。脊柱側湾症については、学校保健法で定められている健康診断の検査項目に取り
入れられているが、学校検診で発見することができなかったという相談を受けた。
学校保健法に基づく健康診断における脊柱異常発見のための検査の遵守を改めて徹底
することなどが必要である。
〔改善内容〕文部科学省は、同省主催の「健康教育行政担当者連絡協議会」(都道府
県の学校保健担当者を対象。年2回開催)等、学校保健担当者を対象とした研修会
で、学校における健康診断が適切に実施されるよう指導することとしました。
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2006年沖縄医報 Vol42. No.10
都道府県医師会健診 保健指導担当理事連絡協議会
3)小学校・中学校での内科健診のあり方について(鹿児島県)
【提案要旨】
本県の地元紙(南日本新聞)に、下記のような投書が掲載されました。
「内科検診では肌着を脱がなくても良いのではないか?思春期の女生徒にとっては
恥ずかしいので、配慮して欲しい」という内容です。肌着を脱いでもらい検診を行
うことは、いじめや虐待の早期発見という意味もあるかと思いますが、いかがで
しょうか。校医の考え方にもよるのではないかと思われますが、各県の対応状況を
お聞かせ下さい。
【各県回答】
各県ともに、学校健診のあり方については侃々諤々の議論が行われているが、未だ
確立した健診方法は無く、それぞれの学校医の判断に任しているとのの報告であっ
た。また各県より、学校健診に際し、健診の主旨を学校関係者並びに保護者に、よ
り理解してもらう必要があると意見された。
【内田日医常任理事】医師の立場で考えれば上半身裸での健診が望ましく、また、
学校関係者並びに保護者への教育は必要であると考えるが、コンセンサスを得る
ことは難しいと思われる。
3.小・中学校での内科検診のあり方についてですが、日本学校保健会の健康診断
マニュアルでは、特に留意すべき疾患として脊柱湾曲及び運動器発育異常、アレル
ギー並びに伝染性皮膚疾患、結核、腎疾患、心疾患、貧血、喘息、リウマチ性疾
患、伝染性疾患などあり、これらの疾患の正しい検診法は上半身の下着を外して行
うのが望ましいと記載されています。最近各県でも女生徒及び保護者からのクレー
ムがあり、対応に困っているようですが、各県の意見はバラバラで、まとまりませ
んでした。日本医師会常任理事の内田先生からは現場でのコンセンサス、社会的コ
ンセンサスを得た上で行うのが望ましいとのコメントを頂きました。結論としては
学校検診の意義を児童生徒、保護者及び学校関係者に周知するとともに、現場の学
校医と養護教諭が検診方法について話し合って行うということだと思います。
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ブログ内の関連記事
「脊柱学校検診を巡っての意見」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/30794021bb892e72103f352a55bb10cd
「自治体、学校まかせの脊柱検診」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/c4beba72d3d3a375c0497c84c25c16fe
総務省の報道に、学校検診で発見できなかったことに対する市民からの相談に
回答する形で、各地の担当者に検討を指示する広報がだされています。
しかし、これをさかのぼる事一年前の医師会のなかでの話し合いにおいて、
学校検診の崩壊状況 ( 上半身裸にさせることの難しさ )が話題になっています。
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春の行政相談週間2007
5月21日(月)から27日(日)は春の行政相談週間です。
総務省では、国の行政全般についての苦情や意見・要望を受け付け、公正・中立な
立場から関係行政機関に必要なあっせんを行い、その解決や実現の促進を図るとと
もに、それを通じて行政の制度及び運営の改善を図っています。
学校検診における脊柱異常発見のための検査の徹底
〔委員意見〕小学校6年生の女児が胸痛を訴え、医療機関で脊柱側湾症と診断され
た。脊柱側湾症については、学校保健法で定められている健康診断の検査項目に取り
入れられているが、学校検診で発見することができなかったという相談を受けた。
学校保健法に基づく健康診断における脊柱異常発見のための検査の遵守を改めて徹底
することなどが必要である。
〔改善内容〕文部科学省は、同省主催の「健康教育行政担当者連絡協議会」(都道府
県の学校保健担当者を対象。年2回開催)等、学校保健担当者を対象とした研修会
で、学校における健康診断が適切に実施されるよう指導することとしました。
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2006年沖縄医報 Vol42. No.10
都道府県医師会健診 保健指導担当理事連絡協議会
3)小学校・中学校での内科健診のあり方について(鹿児島県)
【提案要旨】
本県の地元紙(南日本新聞)に、下記のような投書が掲載されました。
「内科検診では肌着を脱がなくても良いのではないか?思春期の女生徒にとっては
恥ずかしいので、配慮して欲しい」という内容です。肌着を脱いでもらい検診を行
うことは、いじめや虐待の早期発見という意味もあるかと思いますが、いかがで
しょうか。校医の考え方にもよるのではないかと思われますが、各県の対応状況を
お聞かせ下さい。
【各県回答】
各県ともに、学校健診のあり方については侃々諤々の議論が行われているが、未だ
確立した健診方法は無く、それぞれの学校医の判断に任しているとのの報告であっ
た。また各県より、学校健診に際し、健診の主旨を学校関係者並びに保護者に、よ
り理解してもらう必要があると意見された。
【内田日医常任理事】医師の立場で考えれば上半身裸での健診が望ましく、また、
学校関係者並びに保護者への教育は必要であると考えるが、コンセンサスを得る
ことは難しいと思われる。
3.小・中学校での内科検診のあり方についてですが、日本学校保健会の健康診断
マニュアルでは、特に留意すべき疾患として脊柱湾曲及び運動器発育異常、アレル
ギー並びに伝染性皮膚疾患、結核、腎疾患、心疾患、貧血、喘息、リウマチ性疾
患、伝染性疾患などあり、これらの疾患の正しい検診法は上半身の下着を外して行
うのが望ましいと記載されています。最近各県でも女生徒及び保護者からのクレー
ムがあり、対応に困っているようですが、各県の意見はバラバラで、まとまりませ
んでした。日本医師会常任理事の内田先生からは現場でのコンセンサス、社会的コ
ンセンサスを得た上で行うのが望ましいとのコメントを頂きました。結論としては
学校検診の意義を児童生徒、保護者及び学校関係者に周知するとともに、現場の学
校医と養護教諭が検診方法について話し合って行うということだと思います。
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ブログ内の関連記事
「脊柱学校検診を巡っての意見」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/30794021bb892e72103f352a55bb10cd
「自治体、学校まかせの脊柱検診」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/c4beba72d3d3a375c0497c84c25c16fe