特発性側彎症の治療に誰が取り組んできたのか、誰が早期発見早期治療を主張し
現実にそのために汗を流してきたか、そしていまも汗を流しているのか、これからも
汗を流し続けるのか、それを患者の皆さんと、そしてお母さんがたは知識として
情報として知っておいて欲しいと思います。
いまの日本の医療制度は、様々な意味で崩壊寸前です。医師不足、医師の自殺、
医師への過重な負担、etc..... 行政や政治レベルでの解決策が追いつかないまま
に全ての問題は、現場の先生がたの肩にずしりと乗せられ続けてきました。
でも、そういう中でも、現場の先生がたやコメディカルのスタッフの方々は努力を
続けています。これからも続けてくれると思います。
そして、大切なことは、そういう努力が存在する。ということを私たちが「知って」
いる。ということだと思います。
...............................................................
泉 恭博先生講演
各種学校検診は現在までに学童期に発症する疾患に対する予防医学として大きな
役割を果たしておりますが,最近新たな問題疾患も浮き彫りになっております。
その一つは脊柱側彎症です。
本症は成長期に急激に進行しますが,早期発見,早期治療開始が可能であれば
手術を免れます
矯正手術は広島でも昭和51年より私の関係している件数は毎年約10症例になりま
す。個人的,社会的にも大きな支出となっていますので昭和53年に学校保健法施行
規則の改正があり,側彎症検診が義務付けられた訳です。全国各地で検診が充実さ
れ,多くの成果を上げたという数多くの報告がありますが,広島市はどうでしょう
か?
平成12年度広島市学校保健統計調査結果によれば小学校で0.1%,中学校が0.2%
という異常に少ない陽性率でした。私が関与した昭和53年の広島市周辺の学校検診
の陽性率0.78%に比べると,この結果は,広島市では前屈テストによる正確な検
診,さらにはその検診の完全な実施がなされていないのではないかという推察が持
たれます。
その原因としては脊柱側彎症への関心が少ないこと,検診体制が確立されていな
いこと,そして学校医には整形外科医が極少なく,学校現場においてその検診を直
接担当出来ないことなどが挙げられます。
このような背景をもとに平成13年度の広島市学校医部会において,案件の一つと
して,側彎症検診の検討小委員会の追加が決定されました。
体制の試案は,検診を側彎症だけを対象とするものではなく,整形外科的検診と
して成長期の脊柱異常や視診で鑑別可能な疾患も省力化して簡便に判定可能な広島
方式の確立を考えていますので,委員会の名称も“学童姿勢検診検討小委員会”と
なりました。検診方法は学校検診用改良シルエッター(自動体型撮影器)を使用しま
す。
シルエッターの画像はコンピュター処理が可能で,この委員会で判定しますの
で,校医が直接検診をしなくてすむことになります。
さて,昭和46年より側彎症の治療を担当しています我々にとりましては,昭和53
年からの懸案であった脊柱側彎症の検診体制づくりを担当出来ることは感慨深いも
のがあります。このユニークな検診体制の完成には校医の先生方の御理解,御協力
がなければ達成不能ですので,御支援を切にお願い申し上げる次第です。
出典
http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/tayori/200211/200211-40.html
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ブログ内の関連記事
「側彎症に対する理学療法士の皆さんの取り組み」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/e531ea2d0c7732d191cacdcfaa32e147
「側彎症専門医師 いずみ整形外科クリニック」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/fa0e6d37fb0090111de57282276efa0b
現実にそのために汗を流してきたか、そしていまも汗を流しているのか、これからも
汗を流し続けるのか、それを患者の皆さんと、そしてお母さんがたは知識として
情報として知っておいて欲しいと思います。
いまの日本の医療制度は、様々な意味で崩壊寸前です。医師不足、医師の自殺、
医師への過重な負担、etc..... 行政や政治レベルでの解決策が追いつかないまま
に全ての問題は、現場の先生がたの肩にずしりと乗せられ続けてきました。
でも、そういう中でも、現場の先生がたやコメディカルのスタッフの方々は努力を
続けています。これからも続けてくれると思います。
そして、大切なことは、そういう努力が存在する。ということを私たちが「知って」
いる。ということだと思います。
...............................................................
泉 恭博先生講演
各種学校検診は現在までに学童期に発症する疾患に対する予防医学として大きな
役割を果たしておりますが,最近新たな問題疾患も浮き彫りになっております。
その一つは脊柱側彎症です。
本症は成長期に急激に進行しますが,早期発見,早期治療開始が可能であれば
手術を免れます
矯正手術は広島でも昭和51年より私の関係している件数は毎年約10症例になりま
す。個人的,社会的にも大きな支出となっていますので昭和53年に学校保健法施行
規則の改正があり,側彎症検診が義務付けられた訳です。全国各地で検診が充実さ
れ,多くの成果を上げたという数多くの報告がありますが,広島市はどうでしょう
か?
平成12年度広島市学校保健統計調査結果によれば小学校で0.1%,中学校が0.2%
という異常に少ない陽性率でした。私が関与した昭和53年の広島市周辺の学校検診
の陽性率0.78%に比べると,この結果は,広島市では前屈テストによる正確な検
診,さらにはその検診の完全な実施がなされていないのではないかという推察が持
たれます。
その原因としては脊柱側彎症への関心が少ないこと,検診体制が確立されていな
いこと,そして学校医には整形外科医が極少なく,学校現場においてその検診を直
接担当出来ないことなどが挙げられます。
このような背景をもとに平成13年度の広島市学校医部会において,案件の一つと
して,側彎症検診の検討小委員会の追加が決定されました。
体制の試案は,検診を側彎症だけを対象とするものではなく,整形外科的検診と
して成長期の脊柱異常や視診で鑑別可能な疾患も省力化して簡便に判定可能な広島
方式の確立を考えていますので,委員会の名称も“学童姿勢検診検討小委員会”と
なりました。検診方法は学校検診用改良シルエッター(自動体型撮影器)を使用しま
す。
シルエッターの画像はコンピュター処理が可能で,この委員会で判定しますの
で,校医が直接検診をしなくてすむことになります。
さて,昭和46年より側彎症の治療を担当しています我々にとりましては,昭和53
年からの懸案であった脊柱側彎症の検診体制づくりを担当出来ることは感慨深いも
のがあります。このユニークな検診体制の完成には校医の先生方の御理解,御協力
がなければ達成不能ですので,御支援を切にお願い申し上げる次第です。
出典
http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/tayori/200211/200211-40.html
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ブログ内の関連記事
「側彎症に対する理学療法士の皆さんの取り組み」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/e531ea2d0c7732d191cacdcfaa32e147
「側彎症専門医師 いずみ整形外科クリニック」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/fa0e6d37fb0090111de57282276efa0b