「ちょっとお出かけするからね」と
ワンコに言う。
お留守番やもんねと
ふかし芋を
少しあげる。
私が出かけるのを
いつも
ワンコは少し顔を傾けて見ている。
いつも思う。
無事に待っていてね。
家族3人で
防災時のことを
確認した。
どこで待ち合わせるのか?
非常時の電話の使い方。
そして、
何より生きろ!
私、
枕元に
必ず
ワンコのリードを置いて寝ている。
が、思う。
震災は
夜中にとは限らない。
私がワンコの側にいるとは
決して限らない。
何か哀しくも起こった際は、
このワンコは
どうなるのか?
そんなことを
いつも思いながら
家を出る。
当たり前と思っていることが
当たり前ではなくなる。
「ただいま。」
と言える奇跡。
命を思う。
震える程に
命を思う。
「○○(ワンコ)行ってくるね。
待っててね。」