もう日本は貧乏国だ。 それと 世界の最新の重大な動き。ロシアのシリア空爆が世界戦争に繋(つな)がるだろう。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2015-10-08 12:23:31
副島隆彦です。 今日は、2015年10月8日です。
世界が、またひとつ戦争に向かって、大きく進んでいる。
オバマとバイデンは、来年(2016年)中まで(正確には、2017年2月22日まで。次の大統領の就任式)あと 1年4ヶ月の任期があるから、“大きな戦争” large war ラージ・ウォー の開始の署名はしない。
だが、そのあとは、もう分からない。 おそらく大きな戦争=第三次世界大戦(WW3) が始まるだろう。2017年からは、私たちが生きている極東(東アジア)でも、戦争が起きる。いや、特定の極悪人の、戦争しかけ集団が引き起こす。そのように着々と、事態は進行している。このように、考えないと、真に知性と思考力のある 人間だとは考えられない。
今の日本人のほとんどは、脳(頭)をアメリカと、日本の右翼国家機関にヤラれている(侵されている)から、正常な判断力を持っていない。 中国と 北朝鮮を、コワイ、コワイ、気持ちの悪い国だ、と 厭(いや)がり恐怖することを中心に、洗脳(せんのう、ブレイン・ウォッシング=マインド・コントロール)されている。 だから高い知性と教養のある人間が、ドンドン減っている。
私は、右翼と 保守は違うと考えている。右翼は、生来の犯罪者体質である。近寄ること自体が危険だ。 それに対して、本当の本来の保守(ほしゅ、コンサーヴァティヴス)は、立派な人達で、常に温厚で、何があっても、我慢強く、思慮深く対応する。
私は、今も残っているこの本物の保守の人々に、期待している。彼らに希望を抱いている。彼らが、自営業者だったり、自分の従業員たちを、なんとか大事にして雇って給料を出して食べさせている。日本で今、この人達が、痛めつけられて減少、激減しつつある。このことを私は深く心配している。
あとは、たいして知能も、思慮もない、始めからずっと会社員=労働者をやるしか脳のない人たちだ。彼らの思考力は、残念ながらたいしたことはない。愛すべき国民大衆ではあるが、いざというときに闘えない。
日本は、どんどん貧乏な国になっている。恐るべきことだ。普通の国民までが貧困化しつつある。多くの中小企業経営者は、廃業=清算(せいさん)、破綻、破産、して、大きな負債=借金を抱えた者たちは、夜逃げしつつある。 日本の ビンボー国への転落は、目も当てられないぐらいに、ヒドいものである。
このことを、皆で正直に語り合う、ということをしない。皆、自分は貧乏ではないと、まだ見栄(みえ)を張って気取っている。みっともない襤褸(ぼろ)を隠して、必死に取り繕(つくろ)っている。まわりから恥を掻(か)きたくないのだ。本気で、自分がどれぐらい貧乏になっているかを、言い合えば、大きな真実が見えてくる。
下流老人(かりゅうろうじん)、老人破産 とかのコトバで、お茶を濁している。 東京の江東区(こうとうく)、荒川区、北区などの 最下層の極貧層(ごくひんそう)の人たちの困窮ぶりが、だんだん表面化してきた。
私、副島隆彦は、日本に3千ぐらいあるだろう職業、業種、産業のうちの、出版業界(しゅっぱんぎょうかい、本を作って本屋で売る、という仕事)に属する。この出版業界が、本当に追い詰められてヒドいことになっている。私はここに所属する。だから自分のこととして深刻に悩み苦しんでいる。 他の、3千の職業の人々も、本当に、業界、職業の、存亡(そんぼう)の危機に立たされていることが自分の肌身で分かる。
日本は急激に、とんでもない国になりつつある。ところが、 全員が知恵遅れで、低能(ていのう)で極悪人の 集団である 安倍晋三政権は、こういう国民の苦しみを理解しない。自分たちは権力者だから、自分たちには最後に悲劇が来る、それまでは大丈夫だ、と思い込んでいる。そのうち、彼らを天罰(てんばつ)が襲うだろう。
この者たちは、幼児の頃から、十分に、ワルであり、冷酷な人間であり、他人の苦労が分からない人間たちだ。 ヒトを食って生きてきたのだ。「国民が、どうなろうと構わない。国民をどれだけでも追い詰めて、税金で奪い取ればいい。自分たち国家=政府さえ存続できればそれでいいんだ。世の中は、もともとそのように残酷に出来ている。権力者で勝ち組である自分たちだけが、生き残ればいいのだ」と、腹の底から考えている。そしてその子分たち、とうのが、いる。
そして、 官僚=上級公務員ども、という、もう一種の、ワルい人間たちと、共同戦線を張っている。というか、本当は、以下の田中宇(たなかさかい)氏の文にもあるとおり、「日本の官僚が、アメリカに従属することで、自分たちの特権を温存する」のである。 低能の安倍たちなど、こいつらは大臣たちだから面従腹背(めんじゅうふくはい)で、いいように扱えばいい、と分かっている。
この他に、日本には、今も500万人ぐらいの、チンコロ右翼の 反共(はんきょう)経営者、自営業者たち(この者たちの商売もうまく行っていない。貧困層に転落しつつある)だけが、産経新聞(さんけいしんぶん)右翼を中心に、安倍晋三を支えている。この者たちの、飢えた本性(ほんしょう)は、今や、半ば本気で中国との戦争の開始を求めている。
自分たちの ちっともうまく行かない現実を、外側、外国に捌(は)け口(ぐち)を求めて、「戦争をするしか、もう、日本が生き延びる道はない」 と考えつつある。 大きな意味で、世界的な、戦争への扇動(せんどう)がある。震源地は、やはりアメリカの軍事凶暴派(タカ派、軍産複合体、ネオコン、ムーニーMoonie =統一教会=世界勝共運動、ヒラリ―派)である。
この 9月30日に、ロシアが開始した シリア各都市への空爆と巡航ミサイルによる攻撃は、決定的に重要だ。 ロシアはついに外国への直接軍事行動に出た。これで、IS(アイエス)は、本当に、半分ぐらいを殲滅(せんめつ)されるだろう。今日(10月8日)で、もう3週間がたった。 ロシアのこの動きに、世界の各国の指導者たちが真剣に考え込んでいる。どうやら緒戦(しょせん)では、ロシアの勝ちのようだ。
アメリカのアシュトン・“アッシュ”・カーター国防長官は、昨日(7日)の記者会見の声明で、「ロシアは、シリアの反政府勢力(自由シリア軍、FSA)に攻撃を掛けており、間違っている。これは、ISへの国際軍事協同行動ではない。アメリカは反対する」と語った。
しかし、その口調は弱々しい。 アッシュ・カーターは、真面目な国務省官僚あがりで、決して軍事凶暴派ではない。いまのところはオバマに忠実だ。オバマ政権としては、ロシアが本気で、アルヌスラ戦線(ウラで、イスラエルとくっついている)とIS を 叩き潰そうとしていることに、反対できない。オバマの本心は、プーチンに賛成である。
(転載貼り付け始め)
◯「 ロシア、シリアに巡航ミサイル発射 米と亀裂拡大 」
2015/10/8 日経新聞
ロシアがシリアへの軍事介入の度合いを強めている。過激派組織「イスラム国」(IS)掃討の名目でシリアのアサド政権を支援するロシアは7日、これまでの空爆に加えて巡航ミサイルによる攻撃に踏み切った。アサド政権の退陣を求める米国の批判をよそに、ロシアは強硬策に拍車をかけている。米ロの亀裂が一段と深まってきた。
ロシア国防省によるとミサイルは約1500キロメートル離れたカスピ海に展開している4隻の巡洋艦から計26発発射。11カ所の標的をすべて破壊した。ロシア軍は7日もシリア北部や中部での空爆を継続。9月30日の空爆開始からの8日間で112カ所の軍事関連施設を破壊したと発表した。
プーチン大統領は7日、ショイグ国防相にISの掃討に向けて米国やサウジアラビア、トルコなど関係国と協力するよう指示。アサド政権が率いるシリア政府軍との連携を深めるよう求めた。
プーチン氏はフランスのオランド大統領から反政府勢力の自由シリア軍とシリア政府軍が共同で反ISの軍事作戦に当たる案を提案されたとも表明。「興味深いアイデアであり、(両者が)力を合わせることができるなら(シリアの)政治的正常化のための好条件がつくられる」と評価した。
ロシアからの協力呼び掛けに対し、カーター米国防長官は7日、訪問先のローマでの記者会見で「ロシアが何を言おうと、我々はロシアと協力することには合意していない」と強調。IS掃討をうたいながら、実際は親ロシアのアサド政権を支援するため、反体制派を標的にしているロシアの戦略には「悲惨な欠陥」があると指摘した。カーター氏はシリアでの空爆時に軍用機の衝突を避ける安全面での調整については議論を続ける考えを明らかにした。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。ロシアのシリア爆撃の概要は、以上の新聞記事の通りだ。
IS 「イスラム国」を、作って育てたのは、(去年、2014年6月10日に、モスル制圧で突如出現した)、アメリカの軍事凶暴派と イスラエルと、サウジアラビア(サウド王家という中東全体からの嫌われ者のワルたちが支配している。ワッハーブ派という凶暴な宗派を持ち、アメリカによる石油買い、で支援されてきた王家。だから、サウド・アラビアとは、サウド(家が乗っ取っている)アラビアなのだ)だ。
ところが、今、アメリカと、イスラエルと、サウジアラビアの、 このワルの三カ国 の話が合わなくなっている。 分裂が起きている。ISが、自分たちの思うとおりに動かずに、モンスター化している。このことに苛立っている。 この分裂線を、今回、プーチンが、鋭く突いた。だから緒戦(始まりの戦い)ではプーチンの勝ちだ。
ロシアは、 イランとイラク政府の、許可と承認を得て、上空を通って、戦闘爆撃機スホイ34 による空爆(エアレイド)と、巡航ミサイル「カリブル」(全長6メートル)を使って、1500キロ離れたカスピ海から攻撃している。 極めて正確に敵の 弾薬庫(アーセナル)とかに命中させている。
ロシア空軍は、シリアの反体制組織のひとつの アルヌスラ戦線 と IS(「イスラム国」)に対して空爆(くうばく)を掛け、大きな打撃を与えている。 ロシアは本気だ。プーチンは、この計画を実行するために十分な根回しをしてきた。
私は、9月中旬に、プーチンがイスラエルのネタニヤフ首相と会談したことに、アレ、何かする気だな、と気づいていた。 プーチンは、「私は、IS(アイエス)の本拠、ラッカを空爆するからな。反対しないでくれ」 と あのとき言い切ったのだと分かった。「分かった」とネタニヤフは言ったようだ。
事前に、ロシアのラブロフ外相がジョン・ケリー国務長官との数度の電話会談で、「ロシアは、ISを撃滅するための軍事行動に出る」と伝えている。だから、シリアは、イラクの北部のISの支配地域の上空での、アメリカ軍機と、ロシア軍機の軍事衝突(撃ち合い)が起きないように、事前に、互いの戦闘機の位置を知らせ合う信号送信の仕組みを作っている。ということは、オバマ政権としては、ロシアのIS爆撃を消極的に容認している、ということだ。
オバマは、プーチンと十分に根回しして、アメリカとロシアが直接ぶつかることを上手に回避している。オバマとしては、イラクあるいはシリアに、米軍の地上部隊(グラウンド・インファントリー)を投入することを絶対にしたくない。 せっかく 2012年末に、イラクから最後のストライカー師団を撤退させたのに、また中東に、米軍を投入することは絶対にしない。少なくとも自分の任期中はしない。米軍自身がいやがってる。「もう、あんなところには行きたくない」と。
プーチンは、いよいよとなったら、ISとアルヌスラ戦線を殲滅(せんめつ)するために、ロシアの地上軍まで投入すると決めているようだ。 このことが、再来年からの起きると危惧される「大きな戦争」の引き金となる。
オバマが、ものすごく偉かった、賢かったのは、2年前の2103年の4月、と8月21日に、シリアで仕掛けられた罠(わな)に、乗らなかったことだ。あの時の、オバマの英断は、後世に語り継がれ、政治学者たちから高い評価を受けるだろう。
それは、2013年の4月に、シリアの首都ダマスカスの郊外で、サリンガスが撒かれた、という事件だ。それで、シリアのバシャール・アサド政権に、濡れ衣を着せて、「アサドの政府軍が、化学兵器のサリン爆弾を使った」という国際報道キャンペーンを張った。 そして、オバマに、アサド政権を打倒するために、ダマスカス爆撃させようと仕組んだ。仕組んだのは、イスラエルと、アメリカの軍事凶暴派、とそれからサウジアラビアである。
アサド政権は、何も悪いことはしていない。反政府軍という、おかしな、プロ pro の殺し屋の、傭兵部隊と戦っているだけだ。 さらに、同年、8月21日に、くりかえして、サリン爆弾を爆発させて、シリアの住民たち、子供を含めて、1400人を殺す、という事件が起きた。悶(もだ)え苦しんで死んでゆく人々の映像を、世界中に盛んに流した。すぐあとの9月に、国連の人権委員会と戦争犯罪(ウォー・クリミナル)の調査団が現地に入った。そして、オバマは、真実を知った。サリン爆弾≒化学兵器をヨルダン経由で、サウジから持ち込んで、破裂させたのは、イスラエルとサウジが、米軍の特殊部隊の協力で、自分たちの子分である、反政府軍のならず者たちを使ってやらせたのだ。
オバマは、正しく判断して、ダマスカス爆撃をしなかった。このことで、日本の安倍政権を含めて、危険な世界の凶暴派のネットワークに入っているゴロツキたちが、心底、がっかりした。 アサドを潰して、シリアを泥沼にすれば、これで、いよいよ 中東全体を戦争に持ち込める、と 策略を仕掛けた者たちの負けだ。
バシャール・アサドは立派な指導者だ。父親は独裁者だったが、彼は、今も冷静に世界のメディアに出てきて、自分たちの立場を話している。当然に、世界メディアは、バシャールの本当に言いたいことを伝えない。ヨーロッパの優れた知識人層は、皆、「バシャールはかわいそうだ」と擁護している。
オバマは、シリアの反政府軍の中の、おかしな連中(アルヌスラ戦線、アハラール・アルシャームなど)には、重火器の援助をしなかった。 自由シリア軍(フリー・シリア・アーミー)というスンニー派の穏健な反政府軍にだけ武器援助をした。 それで今のように、まだ、中東発の世界戦争にならないで、おさまっているのだ。
オバマの優れた決断を引っ張りだしたのは、国連の戦争犯罪人検事局( 国際刑事司法裁判所 ICCJ )と人権委員会にいる、カルラ・デル・ポンテという女性だ。彼女は、真実を調査する国際検察官だ。 このデル・ポンテ女史が、「サリンを撒いたのは、反政府軍だ」と国連の現地調査団としての 真実の発言をスイスでした。
それで、ヨーロッパ人たちは動揺した。 凶暴な、右翼、戦争キチガイ人間たち以外なら、この大きな真実に気づいた。それでも、世界権力者たちは、この真実を覆い隠して、今も、国連の調査団の報告書を隠してしまって公表しない。ウクライナの上空での マレーシア機の撃墜の真実も発表しない。これが、今の世界だ。
日本では、このカルラ・デル・ポンテ女史の活動は、何も知らされていない。
私、副島隆彦が去年、出版した。『副島隆彦の政治映画評論 4』(ビジネス社刊)の中で、このデルポンテ女史を扱った ドキュメンタリー映画を、取り上げた。日本の知識人とか、有識者、政治学者なんか、サル並みのアホばっかりだ。私は、彼らが私の目の前に現われて、少しでもえらそうな事を言ったら、つかみかかって殴り倒すだろう。「おまえは、本当に、大きな世界の真実を知っているのか」 と。
プーチンは、やがてロシア地上軍の投入までをする。シリアと、北イラクの IS(たかだか、10万人ぐらいの狂った傭兵部隊)を完全に、掃討(そうとう)するには、どうしても 地上軍を投入しなければいけない。そのためには、イラク政府の許可をもらい、イラン政府と十分に根回しして、イランの革命防衛隊(レヴォリューション・ガード)と共同作戦を取る必要がある。
イランの革命防衛隊(これはイランの政府ではない義勇兵の、民兵組織の形だ 。私は、今年の4月に、テヘランで彼らの尋問を受けて、勉強になった )の将軍(司令官)が、7月末に、ロシアに行っている。 ということは、この時から、今度のロシアの軍事行動計画は始まっていたということだ。
だから、このままゆけば、アメリカの軍事凶暴派が、ロシアの動きを黙って見ているわけにはゆかないから、ロシアへの制裁、と称して、やがてロシア軍と正面からぶつかることになるだろう。それは大きな戦争につながる。
そうなると、中国が、ゆくゆくは(今は、黙って知らん顔をしているが)、ロシアを支援することになる。中国が、ロシアにとっての ”大後方(だいこうほう、グレイト・バック)”になる。中国の支援がロシアを支える。
そうなると、中国とロシアの、ユーラシアの同盟ができて、これに消極的に、ヨーロッパの「アメリカよ、もういい加減にせよ。世界支配のやり過ぎだ」と分かっている勢力が、この中ロを後押しするだろう。 いよいよ、ユーラシアの時代である。 アメリカ合衆国は孤立してゆく。
このとき、アメリカの軍事凶暴派=反共右翼=イスラエル一点張りの 連中は、自分たち、先進国の 高度な技術と、金融大国の理屈で、勝ち続けることが出来ると思っているのか。 大きく、大きく考えると、アメリカは孤立しているのだ。 最後の味方は、カナダと日本だけ、ということになるだろう。
そして、この日本にも、私、副島隆彦や以下に載せる田中宇(たなかさかい)氏のような言論人と、それから真に優れた人間たちが、極(ごく)少数だが存在する。そして、洗脳されきって、脅しあげられている日本国民に、真実を伝え続ける。この苦しい努力も続く。 最後は、アメリカの敗北だろう。
その前に、米ドルを、文字通り、紙切れにして、「外国から借りたカネは、一切、返さない」と宣言するだろう。そして、アメリカが世界を支配した、この120年間が終わってゆく。 ロックフェラー家が石油と共に勃興した、アメリカの時代が終わる。 その前に、世界戦争に打って出て、数年間の間に、数千万人の人間が、死ぬことになるだろう。
日本もその例外にはならない。数百万人が次の戦争で殺されるだろう。私は、そのように冷酷に、未来予測(フューチャー・テリング)をしている。今の日本の貧困化は、その前兆である。
今のヨーロッパ諸国は、シリアと、リビア( カダフィを、ヒラリーが殺したからだ。)の難民が流入することで、もう往生している。だから、ロシアが、ISやらを本気で叩いて、これ以上の中東難民の流入を阻止してくれることに賛成している。 自分たちでは、大したことは何も出来ないのだ。
フランスの虎の子の原子力空母のシャルル・ドゴール号による、レバノン沖からの、IS爆撃とか言ったって、何の成果もあげていない。イギリスの爆撃も同じだ。 アメリカの顔色を伺(うかが)いながらの、西側同盟としての、最低限度の協同軍事行動という体裁だけだ。
第一、アメリカの軍事凶暴派自体が、ISを作って育てたのだから、米軍が、本気で、ラッカのISの本拠を攻撃する、ということをしない。ドローンを使って爆撃のようなことをやっている。その実、「誤って」ISの支配地域に支援物資を投下した、ということまでやっている。 オバマと、チャック・ヘーゲル前国防長官は、このことで、怒っていた。「自分たち最高司令官の命令を、なぜ、軍は聞かないのか。どうしてISへの爆撃を強化しないのか。本当に、お前たちはやる気があるのか」と、オバマは怒っていた。しかし、何ごとも我慢だから、米軍内の 凶暴派、反共右翼=ムーニー の勢力に対して、何も手を打てないで、ここまでやってきた。
だから、オバマとしては、プーチンに何一つ強いことを言えない。 このまま行くと、ロシアが、中東アラブ地域(リージョン)でも大きな力を持つようになる、と、イギリスBBCのモスクワ派遣の、如何にも軍事凶暴派で、体制ベッタリの、イギリス女の特派員が、今朝のBBCでも、ロシアを腐(くさ)すだけのコメントをしていた。
日本の、みっともない安倍政権への屈従集団であるNHKなどは最早(もはや)、まともに世界基準の政治思想の理解や政治分析が出来る人材はいないので、お子様ランチ並の、低レベルの安倍政権への屈従報道をやっているだけだ。自分たちには何の判断力もない。
以下に長々と載せる、”ウータン”田中宇(たなかウー)氏の世界政治分析が、優れていて、私が、この数日、ずっと観察して分析していたこととほとんど一致しているので、以下に、その「無料、勧誘版」を貼り付けます。
この中に、トルコ政府(エルドアン政権)が、シリアとイラクにいるクルド人のクルド労働党との戦闘があるので、その分は、いやなのだが、ロシアの戦闘機が、トルコ領内に誤って入ってきたことで、ロシア政府がすかざず謝罪したので、「ロシアは友人だから」と、ロシアの、シリアでのISやアルヌスラ戦線への激しい爆撃に、反対していない。
ヨーロッパ諸国の指導者たちも、ヨーロッパの集団的自衛集団であるNATO(ネイトー)軍の中にいる、反共右翼の、「ロシアとの戦争も辞さず」という凶暴派を除けば、「ロシアに頑張って欲しい」というのが、本音だ。
ドイツおよびドイツ国民は、9月15日ぐらいから、降って湧いた、VW(フォルクスワーゲン)社の、排ガス規制逃れの秘密の違法ソフト摘発の件で、アメリカに怒っている。
今頃、何だよ、そんな違法ソフトの組み込みなんかを摘発しやがって、ディーゼル車では完璧な排ガス排除は出来ないことは専門家は全員、分かっていたはずだ。と、ドイツ人は、怒っている。これで、ドイツのアメリカ離れが、また加速する。
アメリカは、ドイツ政府が中国に接近して「一帯一路」とAIIB を推進し、かつ、メルケル首相が、プーチンと北海ルートの天然ガスの供給とかでも合意し、ウクライナの調停(アービトレーション、仲介)でプーチンと密かに話し合っているので、ドイツいじめをやる、と決めたのだ。
フォルクスワーゲン社は、180億ドル(2兆円)ぐらいの懲罰金、罰金を、アメリカ政府(司法省)に払うことになるようだ。こうやって、アメリカは、自分の国の財政赤字が、文字通り、火の車 だものだから、外国の大企業を、傷めつけて恐喝(きょうかつ)のような大金の巻き上げを平気でやるようになった。トヨタもひどい目に会った。
アメリカの連邦政府の債務上限 20兆ドル=2400兆円の 引き上げの期限が迫っている。ワルのローマ法王フランシスコが米議会で演説したときに、後ろで、「私は辞任する」と突如、ベイナー下院議長が、政府の借金問題で、頭がおかしくなって、泣き出したのが、映像に映ってしまった。9月25日だったか。
日本の東芝いじめ、東芝の経営危機も、 アメリカが、西室泰三(にしむろたいぞう、元東芝会長)を使って、「金融庁=アメリカの直属機関=が握る社外重役制度」を使って、三井ロスチャイルド系で、能力のある立派な人物である西田厚聰(にしだあつとし。 奥さんはイラン人 )の勢力を追い落とさせるために仕組んだのだ。
トルコが、「ロシアは大事な友人だ」と言っていることが重要だ。こうなると、アメリカから離れようとしている中東の国々は多い。中東どころか、世界中で、アメリカの凶悪なやり方に嫌気が差している指導者たちが増えている。
だが、彼らは、政治家だから、どっちつかずが一番。両方の勢力から、猫なで声がかかって、「タダでもらえるものなら、原発でも、高速鉄道(新幹線)でもいただいてしまいましょう」と、「まだまだ貧乏大国」のインドのモディ首相のように上手な立ち回りをしている。 こういう大きな事実を、日本のテレビ、新聞は、絶対に報道しない。
バカのヌケサクなのだ、日本の、インテリ層や、有識者とか、専門家ぶっているバカたちは。世界基準(ワールド・ヴァリューズ)での大きな真実というものを、知らないのだ。理解する能力がない。アメリカによる戦後70年の洗脳教育というのは恐ろしいものだ。
以下に、長々と載せる ウータン田中宇(たなかさかい)氏の文を、さらさらと読めるほどの、学力、知識力のある人には、私は何も言うことがない。だが、多くの人は、きっと以下の宇(ウ)ータンの文章は、難しくて、意味が不明だと思う。だから、私、副島隆彦が、分かり易く「今、世界に何が起きているか」 を、「ああ、日本は、本当に貧乏になった」と合わせて書いた。 以下の文をサラサラ読める人は、それでよろしい。その知能を褒(ほ)めてあげます。
ただし、アメリカの世界覇権国(ヘジェモニック・ステイト)理論や、その他の世界政治の現在の骨格についての田中さかい氏の理解は、私、副島隆彦が、日本では誰よりも早く先駆者として、この30年掛けて築き上げてきたものであるから、そのことだけは、田中氏は、私、副島隆彦に敬意を払うように、ここで、言っておきます。
それから、私は、「アメリカの覇権が終わったあと、世界は多極化(たきょくか、マルチ・ポーラー)する」理論論は、彦は採っていません。このことも言っておきます。 その他の分析では、田中氏のものとほとんど共有している、と言っていいい。 副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2015年10月7日 http://tanakanews.com/