昨年暮れから色々な大変出来事が続いておりブログ更新が出来ていませんでした。まだまだ忙しい日々が続きますが、音楽だけは何とか聴き続けています。
昨年からはヘンデルを多く聞いているのでですが、最近、レイチェル・ポッジャーの「J・S・バッハ ヴァイオリン協奏曲集」(CHANNEL CLASSICS:CCSSA30910)が東京エムプラスから出ていたので聴いてみました。女性ヴァイオリニストによるヴァイオリン協奏曲は、ハーン以外はいつも期待はずれでしたが、この演奏はチョット興味深く聴けました。まず、録音がとても綺麗で、独奏者と伴奏者の音が聞き分けやすく、各パートの絡み合いが美しく共鳴しています。装飾音が多く、抑揚もやや付けすぎた感じがあり、やや気になりましたが、演歌の節回しっぽくてこういうのもアリかなと思いました。ヴァイオリン協奏曲ト短調(BWV1056)のラルゴは美しい旋律で有名で、いつももっと甘美な演奏はないのかな~と思っていたのですが、ボッジャーの演奏は予想を超えてかなり甘美でロマンティクで結構気に入りました。やや恣意的な感じがしますが、ここまで甘美な演奏は他に聞いたことがないように思います。全体的に綺麗な録音と演歌調の甘美な演奏で、今までにはない新鮮で、ロマンチシズム溢れるヴァイオリン協奏曲でした。