ベア日記

幸せ。嬉しい。楽しい。美味しい。 心が動いたことを綴っていきます。

「お帰りなさい朝青龍」

2008-04-10 20:17:28 | 読書
「お帰りなさい朝青流」(内館牧子著)
★★★★★(ベアの満足度)
週刊朝日に連載エッセイより、朝青龍事件と時津風部屋事件、
事件以前の朝青龍、横審リポート、学生相撲の抜粋。

「お帰り」には、相撲界にお帰りとモンゴルにお帰りの
二つの意味があるという書評を読み、気になった本だけど、
そんな意地悪な本ではない。

本当に著者は相撲を愛している。
だからこそ、許せないことがあり、戦い続ける。

空気を読むことに必死になるよりも
自分の意見をしっかり持ち、空気を変える方が数倍カッコイイ。
そして、これだけ語れるものがあるというのもカッコイイ。

私は相撲に詳しくないし、朝青龍事件の報道もあまり見ていない。
その報道がすべてではないと思っているからだ

現に著者は、メディアで発言を切り取られるよりも、
自分の責任で文章で表現することを選んでいる。

叩かれても仕方がないことをしていると思った。
でも、つぶしてしまうまで叩き続ける国民性に
疑問を持つ著者の意見に賛成だ。

世論がどうあれ、信じる自分の道をみつめる力が
何よりもかっこ良く思えた本でした。

今年早々ですが、感銘を受けた1冊。
文庫で何度も読みたいなあ。