生きているということは温かいこと。
生きているということは動くこと。
生きているということは息をすること。
時折、ふいとそんなことを考えている自分に気付く。
数日前、大切な友人を亡くしました。
がんを患っていて、闘病中でした。
まだ30代でした。
がんの転移による痛みを伴う闘病生活の中で、彼女は一度も弱音を吐かなかったそうです。
時には、私たちは彼女が病気だということを忘れてしまうくらい、彼女はいつでも前向きに生きていました。
サッカーの日本代表試合をテレビで観ている間中、試合に集中出来ないほど、そして応援なのか何なのか分からないほどやり取りをした無数のメール。
アルソック体操がテレビで放映される度ごとにやり取りしたバカげたメール。
そんな何気ない日常のやり取りが、もう出来なくなってしまったのかと考えると、やるせない思いでいっぱいになります。
ドバイで出会ったその彼女は、短い間だったにも関わらず、私に色々なことを気付かせてくれました。
勤勉家で、とても優秀だったその彼女は、どこにいてもするりとその場に馴染んでいたように、私の心の中にもするり入りこんでいたことを、今更ながら実感する。
職種上、アラブの世界でアジア人という大変なハンディを持って頑張っている。
この度出会った彼女の友達が、私のことをそんな風に話していてくれたことを教えてくれた。
アラブ社会での生活が長く、様々なことが分かっているからこそか、そんな風に理解してくれた彼女。
いなくなってしまった今、彼女の全てが愛おしく、彼女の存在がかけがえない。
話さずにはいられなかった彼女の死。
彼女は、いつまでも私たちの心に生き続けることでしょう。
心からご冥福をお祈りします。