バードトレーニング

行動分析学の理論に基づく鳥のトレーニングやしつけのサイト。

インコのしつけ教室

2008年10月13日 | ABOUT ME
当ホームページの管理人の本が出版されました。

「○○の時には、○○するとよい」。聞いたり読んだりしたしつけの方法を試したら、うまくいかなかったことはありませんか?

 同じ行動に見えても、対処法は一羽一羽それぞれ異なります。インコのしつけは、オーダーメイド。インコの行動や気持ちがわからないと適切なしつけ(かかわり)をすることはとても難しいのです。

 インコの気持ち(行動)を知るためには、行動分析学という心理学が役に立ちます。この本で、やさしく解説された行動分析学の基礎を勉強しながら、色々な例に当てはめて読み進めていくうちに、インコの行動が今までとは違って見えてくることにきっと驚かれることでしょう。

 行動分析学の専門家からの評価も高い本です。

インコのしつけ教室
  ―応用行動分析学でインコと仲良く暮らす

  青木 愛弓 (著)
  単行本: 135ページ
  出版社: 誠文堂新光社
  発行日: 2008/10

 ■目次■

 1章 3つの箱と4つの法則でインコの気持ちを理解する
   →行動分析学の考え方を日本一やさしく解説!

 2章 ほめ上手になる秘訣教えます!

 3章 インコのしつけ7つのルール

 4章 どうしてそんなことするの?
     理由がわかれば解決できる
   →特に噛み癖について詳しく解説しています。

 5章 ほめてしつける実践編 手に乗る&おいで!
   →丁寧に解説しています。

 6章 インコはいつでも正しい
   →インコも人も幸せに暮らすには?


アマゾンで見てみる

本書が読売新聞のペット欄で紹介されました。

ほめれば変わるインコ

 「インコのしつけ教室」(青木愛弓著、誠文堂新光社、1600円税別)は、行動分析学に基づいたインコのしつけ教本だ。インコは「うれしい」か「いや」かによって、四つの行動法則があるという。ほめるのもしかるのも目的は同じなのだから、ほめることで飼い主もインコも変わる、という解説はわかりやすい。巻末にはほめてしつける実践方法も紹介されており、役に立つ。(2008年11月6日 読売新聞)

日本行動分析学会のニューズレターに書評が掲載されました。
http://www.j-aba.jp/newsletters/nl52.pdf

取り上げてくださって、どうもありがとうございます!
また、ブログやアマゾン、楽天でのコメントもとても励みになります。
どの言葉も私にとっての「ごほうび」になっています。

叱っても言うことを聞かない

2008年10月13日 | Q&A
Q:「コラ!」「ダメ!」「イケナイ!」という言葉で叱ると一瞬やめ
てこちらを見るので、叱られてるのは理解していると思うのですが、すぐにまた悪さをするのはどうしてなのでしょうか。
A:禁止の言葉を大きな声で言っているのなら、それはもしかするとびっくりしているのかもしれません。また、それほど大きな声でないのなら、音がした方に振り向いただけかもしれません。これらは、生まれながらに備わった反応です。鳥と同じく私たちにもあります。

 私たちは、「コラ!」「ダメ!」「イケナイ!」という言葉を理解しているので、鳥の反応を禁止の言葉によって反応をやめているように解釈してしまいますが、実は鳥は音に対して生まれながらに備わった反応をしているに過ぎなかったのです。「叱られた」とは思っていなかったので、同じことを何度も繰り返します。

試しに使っている禁止の言葉と同じ音数の言葉を同じ音量で試してください。「ウニ!」「タコ!」「カワウソ!」などの言葉でも、鳥はイタズラを一瞬やめるでしょう。このちょっとした実験でも言葉の意味を理解してやめているのではないということがわかると思います。

長期的に見て効果がないにもかかわらず、私たちがこうした禁止の言葉を繰り返し使ってしまうのは、一瞬でも鳥がしている「私たちが好まない」行動をやめるので、それに「はまって」しまうのです。

しつけは叱ることと思ってしまうと悪循環にはまりやすく、行動の法則を知らないと、この悪循環に気がつかず抜け出すことができません。

行動の後に何が起こっているかに意識することが大切です。そして、叱られるような環境を作らない、して欲しい行動を教えることに力を注いだ方が、鳥がよい行動を学習しやすくなります。


ティッシュ配りの妙技

2008年10月13日 | コラム
 先日、道を歩いていたらティッシュを差し出されました。会釈して受け取らずに通り過ぎてしまうことが多いのですが、その日は差し出されたティッシュを思わず笑って受け取ってしまいました。

「上手いなあ~」と感心しながら。
そこは、とある繁華街。ティッシュを配っている人は何人もいます。ですから、ティッシュを配ってもあまり受け取ってもらえないのでしょう。そのティッシュ配りのお兄さんは、「お願いしまーす」ではなく、ティッシュを差し出しながら「今日のティッシュは、可愛いワンちゃんでーす」と言ったのです。動物好きな私は、思わずお兄さんが差し出すものを見てしまい、そして、そこには可愛いビーグルの子犬が印刷されてので思わず手が伸びてしまったという訳です。

家に帰ってからこの話を家族にしていたら、そういうスゴイ技を持ったティッシュ配りのお姉さんが会社の最寄り駅にもいるという話をしてくれました。

そのお姉さんは、「お願いします」ではなく「おはようございます!」と元気に言ってティッシュを差し出すのだそうです。すると、かなり高い確率で出勤前の会社員の方々はティッシュを受け取ってしまうのだとか。「お願いします」では素通りだけれど、「おはようございます」という挨拶をされると相手を見てしまうので、思わず受け取ってしまうのでしょうね。

*相手の行動を変えるために、まず自分の行動を変える。
*そして、目的の行動をさせるための「目印」を上手く使う。

この二つを駆使して、ティッシュを配っている二人の達人のお話でした。