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イラクの日本人人質グループが国民の共感を得られない理由

2004-04-14 | アンデスの声さん投稿集
イラクの日本人人質グループが国民の共感を得られない理由 2004年4月14日(水)

最近までテロが吹き荒れてて死体への慣れもあるのか、もともとミイラ文化があるせいか、当地ペルーのマスコミは死体をそのまま放映する。過日も10数年前に共産ゲリラセンデロに虐殺された白骨死蝋化した遺体の山が発掘されその傍らで肉親を見付けた家族が卒倒せんばかりに泣き叫ぶ姿が放映された。イラクでもフセインになぶり殺された遺体を見た肉親はフセインを何度殺しても殺し足りないだろう。土足で入り込んできたアメリカの異教徒に殺されたイスラム仲間や肉親のちぎれた遺体を見たら敵めがけ爆弾抱えて突っ込みたくもなろう。ファルージャで欄干に吊された黒こげの米国人の前で笑いながらVサインし死体を棒でつついて歓声上げているイラク人(子供もいる)を見たら米国が無差別総攻撃をかける衝動もわからんでもない。

イラクの日本人人質のビデオ画像も当地のレテビではノーカットで放送されている、ナイフを突きつけられて恐怖でおののき泣いているあの姿を親族が見たらたまらんだろう、何が何でも助けて下さいと土下座し泣き叫んで不思議ではない、なのに国民の同情が今ひとつなのは共感できないからである。左翼団体の口にする反戦も平和も弱者救済も運動の道具に過ぎないことはもうみんな分かっていることで、イラク、アフガン、チェチェン、チベット、ミャンマー、台湾、北朝鮮、核、世界あまたの政治紛争を思想の篩でピックアップし日米の資本主義体制を非難するために都合良いように使う、もともと他者の非難糾弾を寄りどころに成立存在している思想体系であり、それも生き甲斐の一つならわからんでも無いが、今回のイラク人質事件で彼等は肉親・仲間の生命の危機においてすら政治運動を表に出したからみんな一斉に引いてしまったのである。エイズ問題の川田母子効果に似ている、そういう意味においても自業自得なのである。

共感を呼ばないもう一つの原因、登山家は遭難リスクは可能な限り回避する手だてを講じそれでも遭難した場合に救助は求めるが、二次遭難の危険を冒しての救助を強要したりはしない、その家族も。むしろ最近は登山の企画者やリーダーが遭難後に安全管理責任で訴えられるケースが多い。今回の件で未成年の朱色ボウヤには親の教育管理責任が大きいとしても他の二人はもう大人であり、子供たちと一緒に歌を歌う平和ごっこの向こうに控えている厳しいアラブ社会の掟と現在のイラクがおかれてい状況を知った上での覚悟の行動だろう。なのに彼等のサポーターは本人の非はおろか誘拐犯人よりもまずまず他人(日本政府)の非をあげつらい無理を承知のダダをこねた、これは日本人の倫理観にそぐわない。

それにしてもと、どうしても思ってしまうのが、イラク人質への想像力や感情や行動と同じものが、圧倒的に理不尽かつ不利な北朝鮮拉致被害者についてはぽっかりと欠落している、他人の痛みを(本心では)屁とも思わない日本の奇妙な人権平和団体や一部マスコミのことである。北朝鮮被害者の場合は映像が無くとも被害者と家族の計り知れない苦悩の深さを知りそれを北朝鮮への怒りと行動に変えることは自然かつ容易だろうに、あえてそれを忌避し北朝鮮を弁護し拉致被害者解放を妨害してきた連中がイラク人質で騒げば騒ぐほど、人権・平和ゴロのニセモノぶりが顕わになり人心も離れていくだけであるということを、彼等はまず素直に認識しておくべきだろう。


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