「雅子さま」問題のややこしいところは、保守派にも反日派にも、「雅子さま」(あるいは「皇太子さま」「皇太子ご一家」;以下同様)批判派と擁護派が混じっていることである.
言い換えれば,東宮批判派の中にも保守と反日が混じっているし,東宮擁護派の中にも保守と反日が混じっている.
最近では東宮批判派か東宮擁護派かというわけ方のほうが強調されることや、一部保守系による「東宮批判=反日・反皇室」という決め付けによってこの点が忘れられがちであるが,ここを抜きにしてはこの問題を考えることができないのではないか.
象徴的な例を挙げると,
愛国系東宮擁護:竹田恒泰
反日系東宮擁護:香山リカ
である.
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竹田恒泰の主張は「レストランも公務」という主張に象徴されるような「"雅子さま"のなさることであるから他と関係なく善である」思想や「"雅子さま"を批判する連中こそ反日左翼だ」「必ずや立派な天皇に」という主張に象徴されるように,現実と乖離した教条主義・思考停止に立脚している.
この竹田恒泰のように、他の問題では冷静で論理的なのに,「雅子さま」の話になるととたんにおかしくなり,理性を失い,教条主義・思考停止に陥る言論人は意外に多い.産経新聞の皇室ウィークリーと秋月瑛二記者,正論,文芸春秋,クライン孝子氏などは竹田恒泰型の亜種だといっていいだろう.
この類型について詳しくは下記をごらんいただきたい.
キーワードは「"雅子さま"になると教条主義・思考停止」だ.
http://bluefox-hispeed.iza.ne.jp/blog/entry/211117/
これに対して香山リカの方は,去る8月末の「朝まで生テレビ」で「殺すよりは殺されたほうがいい」という言い方で暴露されたように「9条」の信者でもあり、反日的・反社会的・反皇室的皇族である「雅子さま」にシンパシーを感じて肩入れしていると考えるべきだろう.
「"雅子さま"はあなたと一緒に泣いている」
なる著書は皇室破壊をもくろむ工作書であり.
「新型うつ病」
なる主張は日本人の堕落をもくろむ工作書であるといってよかろう.
この類型については下記も併せてごらんいただきたい.
キーワードは「"雅子さま"を悪者にされては困る」だ.
http://bluefox-hispeed.iza.ne.jp/blog/entry/392023/
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(確かに教条主義という点では共通する面もあるが、その教条はまったく異なるものである.)
竹田恒泰型と香山リカ型は明確に区別して考えるべきである.
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関連エントリ
東宮問題についての論調もどこかおかしい
http://bluefox-hispeed.iza.ne.jp/blog/folder/22306/
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