ネット上で言論活動を始めて約10年になるが、まさか天皇陛下にまで批判の声を上げねばならなくなるとは思わなかった。
当初は雅子費問題への疑問から始まり、皇太子一家、そして皇后陛下、ついには天皇陛下まで。
内廷皇族と三笠宮系とがすっかり戦後レジュームに染まってしまっておいでなのだ。
生前譲位の当事者たる皇太子一家は、今日も下田へ遊興。途中の交通機関の利用者が足止めされて大迷惑である。
結局は、天皇皇后両陛下自身が、悪しき戦後民主主義に染まっておられたからだ。
ここ数日論戦しているブロガー氏(実は以前産経新聞のコラムニストだったとわかりました)はじめ、「天皇陛下」で思考停止している保守陣営も依然として後を絶たない。
しかし、私は、天皇陛下と言えども、ならぬことはならぬ、という精神である。
天皇陛下に
①神道の祭祀長としてのお勤めを果たされているか?
②国家国土国民に負担を強い、危難に去らすようなことをなされていないか?
③伝統的な意味で国家の長であられるなら、我ら臣民のお手本であられているか?
④八百万の神々や、昭和帝までの歴代天皇陛下に背いておられないか?
と考える。
保守の中にも、天皇がすべての頂点であるかのごとく錯覚している人が少ないがのではなく、その上に国家(国体)があり、八百万の神々、歴代天皇陛下(124代122人さらに北朝5代)がおわし、靖国の英霊、戦没者の御霊がおられる。
天皇陛下と言えども、その方々に逆らうことは許されない。
しかし、今上陛下は、ことごとく逆らっておられる。
祖国を貶め、戦没者の御霊を前に「反省」の暴言を吐かれ、国内外の反日勢力を利する言動を繰り返し、かつ伝統を自ら壊す天皇陛下など、史上初めてではないか。
保守陣営は概ね、「反日でも天皇は天皇、皇族は皇族であり神聖である」と「たとえ天皇皇族でも反日売国は許されない」の二派に分かれると思う。私は後者である。
天皇陛下にはしきりと護憲を口にしておられるが、その憲法の主権者は国民である。さらに、天皇陛下は政治的権限を持たないと定められている。
その意味では現在の政治体制は、天皇が政治に口出しできなかった武家政権の状況に似ているだろう。
江戸時代に、天皇が法を破ろうとし、幕府に止められ、関与した公家まで処罰された事件がある。
事件:尊号一件
幕府側の人物は、あの寛政の改革で有名な松平定信
時の天皇は、現在の皇統につながる第119代光格天皇
なお、下記の文は元コラムニスト氏
http://ameblo.jp/rekishinavi/entry-12190219626.html#cbox
への反論のつもりで書いたが、字数制限のため縮めて書いている。その原文のうち、歴史に関する部分を改めてここに記す。
>>
鎌倉時代、承久の乱で、後鳥羽上皇が幕府に謀反を起こされ、その後土御門、順徳上皇ともども流罪になり、以後武家政権は六波羅探題を置いて朝廷への監視を強めました。
「我々は朝廷をおまもりいたします。しかし、勝手なことは許しませんぞ」の精神と考えてよいと思います。
時代は下り、徳川家康は、死没の前年の1615年、禁中並公家諸法度を天皇と朝廷に科しました。以後、幕末に至ります。
江戸時代は、将軍どころか、将軍の部下である老中の支配下に置かれていたわけです。これは先生に言わせれば不敬でしょうか?
朝廷が直接大名に官位を与えるにも、幕府の許可が必要でした。
特に印象に残っているのは、松平定信(血筋は八代将軍徳川吉宗の孫、寛政の改革の断行者)のかかわった「尊号一件」です。
現在の皇室のお血筋につながる第119代光格天皇のお父君は、閑院宮典仁親王でした。ちなみにその父君は直仁親王、そのまた父君は第113代東山天皇でした。
光格天皇は即位により、父君より上位に立たれたわけです。しかも、禁中並公家諸法度では、親王は摂関家よりも格下でした。
そこで、天皇は父君に上皇の位をと考え、公家らとともに尊号宣下を強行しようとしましたが、定信はそれをはねつけ、公家たちまでも処分しました。
なお、同時期に、11代将軍家斉とその父・一橋治済の間に同種の問題が発生して、定信は朝廷の手前、治済を「大御所(前将軍)」の扱いができなくなり、家斉を怒らせて後に失脚の憂き目にあったそうですが。)
私はこの松平定信の姿勢を手本としています。先生に言わせれば、定信は不敬極まりない逆臣でしょうか?
幕末の動乱の一端は、第121代孝明天皇が外国を嫌われたことに起因すると学びました。
天皇の一言が大変な国難を招いた事例です。
私は、天皇に政治権限のなかった武家政権時代の考えを論拠にしております。
現代にも通じるところがありますので。
今上陛下の「お気持ち表明」や「生前退位」は、平成版承久の乱、平成の尊号一件と言えます。
<<
補足するが、定信のこの例は、歴史上レアなケースではあるが、「天皇と言えども法に背くことは許さない」の精神を以て対応したと言えよう。
定信は「大政委任」の精神
いかに天皇朝廷と言えども、徳川家康の定めた大法・禁中並公家諸法度に背くことは許されなかったのだ。
このほかにも、美智子皇后を平成の藤原薬子に例えている話があった。その時代はまだ勉強中なのでコメントは差し控える。
武家政権時代も現代も天皇と言えども法の下にあるのだ。まして日本は法治国家である。
さて、昨日の話の続きを述べたい。
もう一つ気になり、危機感を覚えたのは、
①陛下の高齢故公務(=旅?)ができなくなる⇒「私は弱者」アピール
②「生前退位」自体はマスコミに言わせ、自らは言わず、ギリギリのところを突く。(昨年今年の「反省」発言でも、誰が…の主語がないのもそれ)
③それにより、国民をそちらに誘導してマスコミや国民に責任を押し付ける。そして内外の反日が応援してくる。
④さらに言えば、祭祀簡略化や省略、訪問の旅、本来の公務ではないことを常態化させて既成事実化で伝統捻じ曲げ。
どれもこれも、左翼のやり口ではないか。
左翼のよく行う卑劣パターンを、まさか天皇陛下がなされるとは。
「生前退位」に警鐘を示す渡部昇一先生、八木秀次先生のご意見を掲載しておきたい。
【生前退位 私はこう思う】典範改正は危険、摂政が最善 上智大学名誉教授・渡部昇一氏
http://www.sankei.com/premium/news/160813/prm1608130013-n1.html
皇室の未来と「象徴」の地位を縛りかねない陛下のお言葉 八木秀次先生
http://ironna.jp/article/3821
天皇陛下と言えども「ならぬものはならぬ」憲法や皇室典範が将来改正されることがあろうと、陛下みずから口にされてはならぬのである。
【拙サイト】
メイン局
http://blog.goo.ne.jp/bluefox-hispeed
ミラー局(更新停止局を除く)
http://blog.livedoor.jp/bluefox_hispeed/
http://bluefox-hispeed.cocolog-nifty.com/blog/
ツイッター
https://twitter.com/bluefoxhispeed/with_replies