幕末の歴史を描く小説をいろいろ読んでて、メイン筋でなくても気になる人は何人かいます。いわゆる薩長でも土佐でも将軍でも新選組でも帝でも公家でも勝海舟でもないという人。
どういう人たちがいるかというと、越後長岡藩の河井継之助だったり幕臣の山岡鉄舟だったり水戸天狗党だったり彰義隊だったり。
で、そんな中で名前は知ってるけどどういう人かよくわからんという代表が清河八郎。新選組というか浪士隊の結成のあたりでいろんな小説にちらっと名前だけ出てくるのですが、庄内藩出身の人がなんで?という気はします。
前からこの人のことをちゃんと知りたいと思ってたのですが、主人公として書かれた小説がありました。藤沢周平先生の「回天の門」ですが、結構な長編ですね。
実はこれに先立つこと1ヶ月くらいに人物評伝のようなのを借りて読んだのですが、どちらも生い立ちとか思想の背景とか性格的なものはほとんど同じでした。伝えられる人柄ってのはどれも同じなのですね。
とにかく頭が良くて腕が立つ人物だったのは確かなようですが、もし幕末を乗り切って維新まで生存してたとしたら、世の中が違った物になったかもしれないと思ったり。河井継之助が主役だった年末時代劇とかはあったようですが、清河八郎ものは無理でしょうね。逃避行が大半ですし。そうなるとせめて山岡鉄舟を期待してしまいますが、どーですかお客さん。