今日のひとネタ

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8月7日はBIG GIGの日でした

2020年08月07日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 
 THE BIG GIGとは、甲斐バンドが1983年8月7日に新宿の現在は都庁が建っている場所で行った野外イベント。GIGとは、本来小規模な会場で行われるライブのことなので、3万人ほど集まったこのライブに「BIG GIG」と名付けるのは一種の洒落ですが、「新しい古新聞」とか「キングサイズ・スリム」のような言葉遊びになりましょうか。

 映像を見た方はわかると思いますが、当時の新宿にあんなに広大な空き地があったとは当時関西の貧乏学生だった私には想像もつきませんでした。野外で、高層ビルをバックにライブを繰り広げる姿は異次元の様相も呈し、テレビでその映像を見た時には「なんじゃこりゃ~」と思ったものです。

 その映像を最初に見たのは、その年の11月くらいにテレビで放映された時ですが、その後冬休みに実家に帰った際にまた深夜に放送してたので、その時はビデオに録画しました。あんまりかっこよかったので、私なぞはその後レーザーディスクを買ったくらい。しかし東芝EMIはまったくレーザーディスクには注力してなかったと思われ、この帯にある価格を見ると9800円ですって。

 あの映像では、なんと言っても1曲目の「ブライトン・ロック」が最高で、リードギターの大森信和さんがイントロのリフを弾き出したところは見とれてしまいます。ギターだけで始めるわけで、ドラムのカウントはないからテンポはそこで決まってしまいますが、大森さんはリラックスした様子でもあり、それであって緊張感も感じられるのが素敵です。考えてみれば、それより前のコンサートのオープニングでよく聞かれた「きんぽうげ」もそうだったし、他の曲では「三つ数えろ」もギターだけで始まるんですよね。典型的なギターバンドだったのを象徴してます。

 その「ブライトン・ロック」では、2コーラス目の最後に甲斐さんがマイクスタンドをなぎ倒すところがあって、あれは初めて見た時はビックリしました。もっとも、後ろにすっ飛んでいかないかとかリハーサルは入念にやったのでしょうが、演出としては最高でしたね。

 あのライブでは、夜になって後ろのビルの窓の明かりが浮かび上がるのもいいのですが、私はまだ明るい時間帯に高層ビルが立ち並んで見えるのが不思議な感じで、本当に記憶に残っています。

 私は当時大学生で京都にいたのですが、友人に強烈な甲斐バンドのファンがいて、そもそもチケットが発売になったとき「すぐ売り切れたらしいで」と興奮してたのをぼんやり覚えてます。

 彼は見事に当選して実際ライブに行ったのですが、私は当時結構ハードなバイトをしてたのでそんなことはまったく忘れており、ライブの数日後に近所の銭湯でその友人に偶然会って「甲斐バンドのBIG GIG行ってきたで」と言われても、「ふ~ん、そういえばそういうのがあったな」という感じ。

 が、そいつがにやりと笑って「東京の一夜やっとったで」と言ったときには「ウソ!」と反応してしまいました。私がそれだけ反応するくらいだから、会場で聞いた人はさぞかしびっくりしたでしょうね。

 と、そんな事を思い出しました。あれから37年ですか。奴はどうしてるかなぁ。