今日のひとネタ

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テレビが見たくて早く帰るという話

2020年08月01日 | 日記・雑記・ただの戯言
 

 家庭用ビデオが普及し、なおかつ留守録が普通になってからは「テレビが見たくて早く帰る」というと、スポーツ中継の時くらいでしょうか。今は野球のナイターではその勢いがないので、近年だとラグビーワールドカップくらいかと。今年はオリンピックもなかったし。

 子供の頃は、アニメが見たくて銭湯から走って帰るとかいうことはあったかと思います。私の場合は、自分用のビデオデッキを買ったのが1988年でしたが、その前の年の金曜の夜に「男女七人秋物語が見たい!」と東北道を爆走し、スピードを出し過ぎてパトカーに止められた事があります。幸い反則切符は切られず、注意だけですみましたが。

 ちょっと状況は違いますが、「勝手にふるえてろ」という映画では主演の松岡茉優さん扮する会社員が金曜の夜に飲み会に誘われて、「無理。タモリ倶楽部があるから。」と断るシーンがありました。あれは素敵です。

 昔の話だと、NHKで「御宿かわせみ」という時代劇があって、父の同僚がこれの大ファン。父の話によると、その人は「これのある日は早く帰るなんてもんじゃない。はなから休みを取る。」という事だったそうです。なかなかの豪快さんですね。1980年のドラマなのでいい時代だったといえばそうですが、一応家庭用ビデオも出回ってた頃なので「そんだけ好きなら留守録すれば?」と思わないでもないです。が、まだ高かったし機器の信頼性もイマイチだったかも。どちらかというと、放送が始まってるのに家にいられないという不安感でいてもたってもいられなかったのかもしれません。ただ、あのドラマにそこまではまり込むか?というのは当時高校生だった私はわからず。

 それで色々考えると、「早く帰ってテレビ見たい」という頂点は猪木VSアリの試合だったかもしれません。何しろ二度とない機会ですし、当時のリングサイト席は30万円だったというビッグマッチ。とはいえ、当時私は中1。普通に土曜の午後も部活があったので、リアルタイムでは見てません。関心はあったので見たかった気持ちが強かったのですが、家に帰って兄に結果を聞いたら「つまらん。」とバッサリ。まぁ画像の通り、事前のこういう煽り方を見ると、実際に試合見たらガックリ来るでしょうね。

 今日久しぶりに見たら、結構エキサイトする内容ではありましたが、そこは両陣営の思惑とか、ボクシングの世界ヘビー級チャンピオンのステイタスとか、プロレスの世間での位置づけとか、一体この興業にどれくらいお金が動いたかとか、そういうところに想像力が及ばないと「茶番だ」「凡戦だ」という感想になってしまうと思います。ちゃんと格闘技のなんたるかがわかる大人なら楽しめます。とはいえ、私も試合内容を絶賛するわけではありませんが、人間ドラマを見るような感じで。

 ところで、私がパトカーに止められながら東北道を爆走して帰った話ですが、果たして独身寮に9時過ぎに到着したら、先輩社員が待ち構えてて「おい、係長が麻雀したいってよ。」ということで、雀荘に拉致されて行ったのでした。寮に戻ったのは夜も白々と明けた頃。まぁ世の中そんなもんです。