やっぱりジプシージャズだよ

　なにが良いってチャボロ・シュミットだよ。今までも何度か紹介したが今回買ったアルバムも非常によいね。

　チャボロはシプシージャズのギタリスト。ジプシージャズと言えばジャンゴ・ラインハルト。つまりチャボロはジャンゴの系譜を受け継いでいる訳だな。

　これはジプシージャズという特殊なジャンルだから言える話であって、ロックやクラシックだったらそうはいかない。
　ロックをやっているからといってローリングスローンズの後継者と言えないし、クラシックだからといってバッハの系譜を受け継いでいるなどとは言えない。

　これがジプシージャズとなると話は別で、ジプシージャズと言うだけでジャンゴの系譜と言える。つまり「ジプシージャズ＝ジャンゴ・ラインハルト」と言うわけだ。

　数多いジプシージャズギタリストの中でもこのチャボロは傑出していると考えられる。オレ個人で言えばジャンゴのプレイよりチャボロの方が好きだ。
　ただジャンゴは多くの名曲を残し、今でもそれを多くのジプシージャズ・ギタリストが演奏している事を考えるとそれだけでジャンゴ＜チャボロとは言えないけどな。

　幼少の頃から類い稀なるギタープレイを披露してきたチャボロはこれまで伝説のギタリストと呼ばれていた。レコードに録音をすることは滅多になく、お金が欲しい時だけクラブで演奏するといったまさにジプシー的な生活を続けていたからだ。
　しかし近年になって同じラマ民族のトニー・ガトリフ監督の映画に立て続けに出演するなど表舞台にでてくる機会が増えて来た。非常に喜ばしい事だ。

　まだソロアルバムを３枚ほどしか出していないチャボロだが、彼のギタープレイを聴ける幸せを噛み締めろ！！