1月14日、毎週2回2年間にわたり通い続けてくれた85歳の男性患者さんが亡くなりました。
最後に来院したのが12月22日。
免許更新の視力検査でひっかかり、その日で有効期限が切れたためでした。
しかし車が無いとかなり不便な場所に住んでいたため、白内障の手術をして再度視力検査を受ける予定とのことでした。
それが新聞の訃報欄に名前をみつけたので驚きました。
通夜に行き家族に様子を聞いたところ、亡くなった日のお昼時にいつも行っている畑から帰宅しないので奥さんが様子を見にいったところ、廃材を焼却している傍で衣類が焼けた状態で発見。救急車が到着していた時点ですでに死亡していたそうです。検視結果は「焼死」ということになったらしいですが、多分脳卒中か心不全で急死したと思われます。
実は気になっていたことがあったんですね。もともと高血圧症の服薬中でしたが、最近は事前のバイタル確認で収縮時血圧が200超となることが多く、かかりつけ医に申告するように何度も言っていました。
さらにはこの患者さんには以前ブログで紹介した脳血管障害、冠動脈疾患のリスクが高い 「耳たぶの斜めのライン=フランクライン」があったんです。
治療も主訴の腰痛治療に加えて、刺絡等を組み合わせることにより末梢の循環を改善させる試みも施していました。高血圧症の治療薬を変更していればもう少し長生きできたんじゃないかと思う気持ちは消えませんね。
今でも初診時におっかなびっくり入ってきた患者さんの様子を思い出します。
もともと鍼には怖いイメージしかなく、整形外科、接骨院でも症状がなかなか改善しないので、やむにやまれず勇気を振り絞ってきたとのことでしたが、効果を実感してくれてからは週二回、朝7時半に休まずに通ってくれました。
ある程度臨床経験を積んで思うことは、高齢者は突然亡くなる方が多いですね。でもこの患者さんは望んでいたとおりの「ぴんぴんころり」でしたし、「賑やかなお葬式」で送りだして貰えたのである意味幸せな人生だったのかと思います。
寂しくなりましたが、ご冥福をお祈りします。
患者さんの好きだったヤマブキの花
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でも先生のおっしゃる通り、まさにピンピンコロリで羨ましい気もします。
人間はいつ自分が死ぬのか知ることはできないけれど、日々をできるだけ楽しく元気に暮らせたらいいなと思います。
とても寒い日が続きますのでお体に気を付けてお過ごしくださいね。
全く同感です。
身近な人が亡くなると限りある人生を意識しますが、すぐ忘れてしまいます(^^;
鍼が怖いと思っていらした方が週に2回も2年間も通う事になったとは素晴らしいですね。
治療薬の変更をしてもらっていればと残念な気持ちになりますが、ピンピンコロリという事で天国で満足されているのでしょうね。
私も一日一日猫たちも含めて元気に夜を迎え、再び朝を迎える事に感謝の気持ちが強くなっています。
朝晩空に手を合わせて「ありがとうございます」と声に出して感謝しています。歳を重ねた証拠ですかね^o^
絆を紡いだ相手がいなくなることは寂しいですね。
でもこの仕事を続ける限り、これから先も同じ想いを抱くことが何度もあると覚悟しています。
私の毎朝のルーチンは治療院の神棚の榊の水を取り替えて今日一日の無事を祈ることから始まります(^_-)-☆