昼過ぎにお袋に電話をすると「おはよう♪」と言われたので
慌てて「こんにちは」を引っ込めた。
実家に帰っている時、
朝、二階から降りて彼女の部屋にいくと
たいてい、寝ぼけて「あんた、誰と二階に住んでいるん?」
と聴いてくる。
彼女の中には、四人の登場人物がいる。
ひとりは現実の私。
二人目は悪いことをする私。
三人目は死んだ親父が生きている。
四人目は死んだ親父の悪い方。
親父が生きている時には、私と親父の関係性は悪かったが、
彼女の妄想の中では、とても仲が良くて
いつも二人で行動しているらしい。
この妄想がお袋の理想だったのかと思うと胸が傷む。
最近は、私を泥棒呼ばわりすることはなくなったが、
もう一人の悪い私のことは、私によく愚痴を言っている。
それに私も乗っかり、悪い私の悪口を言っていると
訳が分からなくなる(笑)
否定せず、一緒に彼女の妄想の中に入って話していたら
自然に信頼関係ができていたみたいだ。
最初は一緒になって演技をするのが心苦しかったが、
お袋の笑顔を見ていると、これでいいかと思えてくる。
認知症と認知症ではない人との隔たりはなんだろうか。
私が彼女に強烈なストレスを感じていた頃は
自分が経験した過去の習慣や常識で
彼女の言動や行動を見ていたことに尽きる。
自分が正しくて相手が間違っていることを
前提に話しをするので話が噛みあうはずもない。
タレントの三宅裕司氏の奥様は
かなり天然ぶりを発揮する人物と聴いている。
普通なら大喧嘩になってもおかしくない夫婦だが、
彼は奥様の天然ぶりをネタにしているらしい。
ひとつ出来事も、視座を変えるだけで
マイナスがプラスに働く良い例ではないだろうか。
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