命のカウントダウン2(健康余命750日)

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餅を喉に詰まらせたときの対処法

2025-01-09 00:48:25 | 医療
少し遅くなったかもしれませんが、1月には餅をのどに詰まらせる事故が多発します。今年も全国あちこちで亡くなった方多数。そのほとんどが老人です。

餅をのどに詰まらせて死なないために・・・
先ずは、餅をのどに詰まらせないようにすることが何よりです。
そのためには 餅を食べない それを言ったらおしめえよ! と、寅さんに怒られそうですね。次善の策として、餅を食べる前に喉を潤しておく、餅は小さく切り分けたものを、しっかり噛んでから嚥下する。

それでも、もし、餅をのどに詰まらせてしまったら・・・・
独居で誰の助けも得られない状況であれば、咳き込むように努力する しかない様です。ですから、独居の方でも、どうしても餅を食べたいときには、誰か介助してくれる方がいるときに、餅を小さくし、のどを潤してから食べるよう心がけてください。

ご家族と同居しておられる場合でも、助けを呼べなければ、上記状況と同様です。餅は、誰もいない時には食べてはいけない危険な食品なのです。

もしもご家族が餅をのどに詰めたのではないかと思われる状況に遭遇したら!

呼びかけてみて、まず、声が出せるかどうか確認し、声が出せない場合は、喉に詰まった餅の除去が必要です。
咳をすることが可能であれば、できるかぎり咳をさせます。強い咳をすることもできないときには窒息と判断し、大声で助けを呼んで周りの人に119番通報やAEDの搬送を依頼します。そして、直ちに気道異物除去を行います。救助者が1人の場合、餅を詰まらせたかたに反応がある間は、119番通報よりも異物除去を優先してください。
呼びかけに反応がない場合、また、応急手当の間に反応がなくなった場合は、直ちに心肺蘇生の手順を開始してください。
気道異物除去の方法
背中を強く叩いて詰まったものを吐き出させる「背部叩打法(はいぶこうだほう)」
背中を力強く叩いて詰まったものを吐き出させます。手順は次のとおりです。
1.背中を強く叩く
手のひらの付け根部分で左右の肩甲骨の中間あたりを、数回以上力強く叩きます。

背部叩打法で餅が出てこないときは、次に「腹部突き上げ法」(ハイムリック法)を行います。ただし、この方法は、乳児や妊婦、高度肥満のかたには行ってはいけません。

ハイムリック法とは、相手の上腹部を手前上方に強く突き上げて、喉に詰まった餅を取り除く方法です。
  1. 相手の後ろにまわり、両方の手を脇から通し、ウエスト付近に手を回します。
  2. 一方の手で握りこぶしをつくり、その親指側をへそより少し上に当てます。
  3. その握りこぶしをもう一方の手で握って、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます
私、医学生の時に、自分の母親をこれで救命したことがあります。正月でした。母は餅を食べた後、無言で踊るように妙なゼスチャーをしました。顔は、悲壮な困惑に満ちていました。呼吸が出来なくなって絶命しそうになっていたのです。私は母親の背後から上腹部に手を回し、両手を組んでドンっと急速に引きよせました。ポーンと音を立てて餅が飛び出し、母親の顔色がみるみる生気を帯びました。近くにいた妹が目を丸くして「魔法みたい」と呟きました。知識は魔法使いのタネになるのだと感じました。ハイムリック法を知っていて良かったと心から思いました。

皆さまが、もし窒息の対応が途中で分からなくなったら、119番通報をすると通信指令員が行うべきことを指導してくれます。落ち着いて指示に従ってください。
なお、腹部突き上げ法を実施した場合は、腹部の内臓を傷める可能性があるため、救急隊にその旨を伝えるか、速やかに医師の診察を受けさせてください。
参考:一般財団法人日本救急医療財団「救急蘇生法の指針2020(市民用)」[PDF:4.43MB]



知識は、時に命を救います。無能な有資格者は、罪深い罪人です。

安奈 / 甲斐バンド(歌詞入り)


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