読めていなかった新聞をまとめ読みしていると、
5月4日付日経新聞で、このような記事に出会いました。
入学式前後に、新一年生の保護者向けに
就活講座をする大学は、キャリアの大学院を持つ法政大学だけでなく
最近は、多くなってきています。
某国立大で、数日後に入学式を迎える時期に
午前中、入学直前のキャリア教育を担当したあと、
午後からの新一年生の保護者同伴での就活講座を
オブザーブさせていただきました。
キャリアセンターから現在の就活事情についての話に続いて、
官公庁、企業、企業の中でも多様な職種から、
卒業生を複数名招き、パネルディスカッションがありました。
特に、卒業生のパネルディスカッションは
いかに、大学での勉強や研究が重要か(これは、全員が言及!)、
自身の方向性をどう勉強や研究、専攻と合わせて見極めたか、
自学ならではの強みや弱み。
仕事をするなかでの、やりがいをどのように感じたか、
そして、新入生に向けて、大学生活をどう過ごすか、まで、
それぞれの卒業生の個性あふれた語りで、赤裸々に語られ
自然体ながら、とっても、聴き応えのあるもので、
聴いた人と、聴かなかった人とでは、
4年間の大学生活の送り方が、かなり変わるだろうと
思いました。
入学前後に、ましてや、保護者向けの就活講座に、
是非を問うご意見もあるようですが、
どんな情報をどう伝えるかで、効果は大きく変わります。
一律に是非を扱う問題ではない、と思います。
さて、この記事に、私が通期で授業を
持たせていただいている関西国際大学の
濱名学長が、コメントを寄せておられました。
「大学は、提供すべき情報を取捨選択し、
保護者と協力して学生を自立させる関係を
整える必要がある」
その通りだと思います。
「情報の取捨選択」の解釈が、「情報操作」になってはいけないと思いますが、
どういう情報をどう伝えるのか、は、大切だと思います。
そして、保護者も学生も、親離れ子離れが上手にできるよう、
自立を促すことのできる方法を考えることは大切です。
単なる"依存"に繋げてしまっては、本末転倒だと思います。