『聖ドミニコ・サヴィオ - 小さな巨人』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ、16
肌寒い秋の昼下がり、「ごめんください」。ドミニコは、しきりにある家の戸を叩いています。「何か用?」とひとりのおばさん。
「どうもすみませんでした」。ドミニコは、帽子をとて頭をさげ、「あの、この家に病人がいませんか?」。
「ありがたいことに、病人はひとりも」とおばさん。「願いです、もうちょっと探してくださいませんか」
まあ、なんと不思議な子だろう!おばさんは、大き家のすみからすみまでしらべ、ドアをみんなあけてみました、「ほら坊ちゃん、いないでしょう」。でも最後に天井うらの部屋を開けたとたん、ぷうんと重ぐるしい匂い!
ひとりひとりの女が顔を土色にして、ベットの上で死のもだえしています。この部屋をかりていた労働者です。だれも気つかなかったのに、どうしてこの子は?
大変な不思議でしたが、今はすぐ神父さまをよびました。告白と聖体拝領で、病人は心を清め、慰めにみちて天国へ!
トントン・・・誰かが、しきりにドアを叩いています。
眠りから呼び戻された耳に今は、はっきり聞こえます。
「急いでください、もう時間がありません。私についてきてください。早く早く」。ただならぬ声の調子にドン・ボスコは、はっとしました。"あれはドミニコだ、何か神の示しを受けたに違いない”。かれは、いそいでスータンをひっかけ、ま夜中の道を少年のあとから走ります。あの小道を回って、この横道に入り、また別の道ヘ・・・やっとのことで、とある家の前に立ちました。ドアを叩くと、すぐひとりの女性が顔を出し、ドン・ボスコを見て、「ああ、よかった!」といいました、「わたしの主人は不幸にも信仰を捨てたまま臨終を迎えました。今は神のゆるしをしきりに願っています。ああ、間にあってよかった、ほんとに神のめぐみです」
このように、ドミニコは、神から特別な示しをうけていました。
肌寒い秋の昼下がり、「ごめんください」。ドミニコは、しきりにある家の戸を叩いています。「何か用?」とひとりのおばさん。
「どうもすみませんでした」。ドミニコは、帽子をとて頭をさげ、「あの、この家に病人がいませんか?」。
「ありがたいことに、病人はひとりも」とおばさん。「願いです、もうちょっと探してくださいませんか」
まあ、なんと不思議な子だろう!おばさんは、大き家のすみからすみまでしらべ、ドアをみんなあけてみました、「ほら坊ちゃん、いないでしょう」。でも最後に天井うらの部屋を開けたとたん、ぷうんと重ぐるしい匂い!
ひとりひとりの女が顔を土色にして、ベットの上で死のもだえしています。この部屋をかりていた労働者です。だれも気つかなかったのに、どうしてこの子は?
大変な不思議でしたが、今はすぐ神父さまをよびました。告白と聖体拝領で、病人は心を清め、慰めにみちて天国へ!
トントン・・・誰かが、しきりにドアを叩いています。
眠りから呼び戻された耳に今は、はっきり聞こえます。
「急いでください、もう時間がありません。私についてきてください。早く早く」。ただならぬ声の調子にドン・ボスコは、はっとしました。"あれはドミニコだ、何か神の示しを受けたに違いない”。かれは、いそいでスータンをひっかけ、ま夜中の道を少年のあとから走ります。あの小道を回って、この横道に入り、また別の道ヘ・・・やっとのことで、とある家の前に立ちました。ドアを叩くと、すぐひとりの女性が顔を出し、ドン・ボスコを見て、「ああ、よかった!」といいました、「わたしの主人は不幸にも信仰を捨てたまま臨終を迎えました。今は神のゆるしをしきりに願っています。ああ、間にあってよかった、ほんとに神のめぐみです」
このように、ドミニコは、神から特別な示しをうけていました。