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志村辰弥神父著『天国について ー カトリック教会の教え』、10

2016-07-27 06:15:13 | 天国・地獄
志村辰弥神父著『天国について ー カトリック教会の教え』

◆10、ファティマの聖母のことば

 1917年5月13日のことです、聖母がファティマという所にふたりの女の子、11才のルチアと7才のヤシンタと9才の男の子フランシスコに出現されまし。この3人は、あどけない羊飼いで、その時、熱心に祈りをとなえていました。それは昼ごろで、3人は遊びをやめて、いつものようにロザリオをとなえたのでした。

 終わると、再び遊びはじめましたが、急にいな光りがして、まばゆい光が子供たちを驚かせました。空を見上げると、雲ひとつない青空に太陽が輝いています。

 嵐が近づいたのでは?と心配して、3人はいそいで羊を集め、帰途につきました。坂の途中でもっとまばゆいいな光りがしました。3人の牧童は、ますますこわくなって足を早めましたが、すぐ急に立ちどまり、非常に驚いて目をみはりました。自分たちの前に太陽よりも輝く美しい貴婦人が立っていたのです。

 ルチアは、「あなたは、どこの国から来られましたか?」とききました。貴婦人は、「わたしの国は天国です」と答えたそうです。

 ルチアは、その貴婦人が天国から来たことをしると、「わたしは天国に行けるでしょうか?教えてください」とききました。

 貴婦人は答えて、「そう、あなたは行くでしょう」といいました。

「わたしのいとこのヤシンタも?」

「そう、かの女も」

「わたしのいとこのフランシスコも?」

「そう、かれも」

 天国から来た姫ぎみのやさしさにはげまされて、ルチアは、最近亡くなったふたりの友達のことをききました。そのうちの若い人は16才で、もう天国にいます。もうひとりの人は20才でいま煉獄にいます、という返事がかえってきました。

 7月13日の第3の出現のとき、聖母はこの3人の牧童に、罪を犯す人がおちる地獄も見せ、罪がどれほど恐ろしいかをお示しになりました。その後、ルチアは次のように書きとめています。わたしたちは、火のような海を見ました。その火の中に悪魔たちと人間の霊魂が、人間の姿でみえましたが、それは、透明な、そして黒い銅のような火花になって火の海に沈み、次の瞬間には浮き上がって来ます。かれらは、煙の雲みたいに自分たちから出る炎によって、あちら、こちらへと運ばれていました。その霊魂たちは、大きな火事のときに火花が方々に落ちるように、重力も、バランスもなく、苦しみと失望の恐ろしい叫び声をあげて、どこにでも落ちていました。それを見ると、あまりの恐ろしさに、わたしたちは、ふるえました。悪魔たちは、今まで見たこともないこわい野獣の恐ろしい、むかつくような形をしていましたが、もえる木炭のようにまつ黒ですきとおっていました。

 わたしたちは、恐れおののいて、助けを求めるために聖母を仰ぎました。聖母は、やさしいみ声で、しかも非常に悲しそうに、”地獄を見たでしょう、かわいそうな罪人の霊魂がおちる地獄を・・・”といわれました。

「現代の危機を告げるファチマの聖母の啓示」
(ドン・ボスコ社、発行、91-98ページ参照)。

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