沼津プラザヴェルデにて保険医協会定期総会市民公開講演会、
レシャード・カレッド先生の話を聞いてきました。
イスラム教は 世界全体のイスラム人口は15.7億人と人口全体の4分の1弱の22.9%を占めているとされる。
日本におけるイスラムのイメージは理解できない恐ろしい宗教の集団のようでありますが、現実的にイスラムは「サラム」という言語から出発し、その意味は「平和、平穏」 イスラムでのあいさつ「アッサラーム・アライクム」は「あなたのうえに平穏を、平和を」という意味でお互い思いやり、お客さんには自分の明日からの食べ物が無くなってももてなす国だそうです。
イスラム教は宗教ではなく生活。宗教と世俗が一体化されており、リーダーはいるが絶対的ではない。
ムスリム(イスラム教徒)五つの義務行為「五行」が課せられ、
「信仰告白」イスラームに入信するために確信をもって証言する。
「礼拝」ムスリムは1日に5回礼拝する。(これは運動する意味もあるとのことでした。
「断食」すべてのムスリムは日の出から日没まで断食する。その間食事や飲み物、性交を断つ。
断食は体によいが、基本的には精神的な自己浄化の方法。お互いに辛さを分け合うというような意味もおっしゃっていました。
「喜捨」は貧しい人や困っている人々に供するため一定の割合の富の分配をしなければなりません。基本的割合は通常は、年俸の2.5パーセントとなります。
「巡礼」毎年行われるメッカ巡礼 (ハッジ)は、肉体的にも経済的にも余裕のあるムスリムにとって、一生に一度行うことが義務である。
「目には目を歯には歯を」ハムラビ法典の復讐の例えとしてよく引用されるが、「目配りには目配り、歯には歯というのは刃物の刃」という解釈とのこと。
一夫多妻や女性蔑視のように云われ異教徒との結婚禁止など時代錯誤の報道もよく聞きますが、本来は女性は守るべきという考え。地雷がまだたくさん埋まっている情勢から、男性の後ろを歩くのは、賢い女性の心得である。
今、世界中の脅威になっている存在。IS(ISIL)はイスラムにとっても迷惑な存在である。
自爆テロは洗脳ではなく、お金のために犠牲になった子供たちなのだと。
ISだけでは、それほど力を付けることはできないので、背後にはだれか協力している国があるのでは?と深い話まで・・・
最後は
集団的自衛権
国際社会で働いている日本人の危険を脅かす。憲法第9条により、日本は世界から信頼されている。
自衛隊が軍隊になってしまう日が来るとしたら、日本はどうなるのでしょう。
イスラムに対するたくさんの誤解や偏見から、もう少しイスラム文化を知ってみようと思うきっかけになった講演でした。
イスラムだけでなく、日本の被災地への支援活動、診療、講演とお忙しい中、知らなかったイスラムの貴重な話を聴くことができました。
先生の活動
カレーズの会