百匹目の猿現象とは…
2009年資本主義大崩壊、船井幸雄さんの著書より
宮崎県の幸島に生息する猿の群れのうちの一匹が、ある日(S28年)
餌のイモを川の水で洗って食べることを始めました。
他の猿達も真似してイモを洗って食べるようになり、その数がしだいに増え
ある一定数に達した時、不思議なことが起こりました。
その現象を知るよしもない遠く離れた土地や島の猿達も次々と
イモを洗って食べるようになりました。
つまり一匹の猿が始めた賢い行動が集団の中に広がり
群れ全体の新しい知恵や行動形態として定着した時…
その行動はまるで秘密の合図でもあったかのように
時間や空間を越えてあちこちに飛び火し、同時多発的に伝わり広がっていったのです。
今から50年程前宮崎県幸島に住む猿達から見られた現象だそうです。
現在では、「百匹目の猿現象」として広く認知されている
生物のもつ神秘的なまでに不思議なメカニズムです。
猿達が教えてくれたように、良い行い、良い思いは時間や空間を超えて
周囲に広がり多くの人の思考や行動も正しい方向へ導く。
どこかで誰かが良いことを始めると、それを真似する人が現れてついには
社会全体に広がっていくとことです。
だから、私達一人一人がみずから率先して
良い思い、正しい行動を実践していこう。
そうして社会や世界を変える起点となっていくのではないかということなのです。
こうした現象は過去に、1853年、浦賀にぺりー来航し、開国か?攘夷か(じょうい)?
国論は二分することになりました。
ここで日本を変えた百匹目の猿現象が…
佐久間象山、坂本龍馬、吉田松陰、桂小五郎など
時代の変化を敏感に読んだ人達が活動を始めました。
そして高杉晋作、伊東博文、山県有明をはじめとする吉田松陰の門下生達
西郷隆盛、勝海舟などはその後の歴史を変える人たちを動かすことになるのです。
その当時、日本の人口は4000万人、(現在は1億5000万人くらい?)
一割の4000人くらいの人が、主として京都で活動することにより
明治維新が起きたと著書の中で言っています。
そ言えば、一昨年娘と京都に旅行に行き、新撰組の壬生屯所の八木邸を
見学してきましたが明治維新の犠牲、活躍した人たちの歴史を思い出しました。
日本を背負う若者達が命を掛けて生きた生涯…
そして、私の息子は自衛官で活動していますが、
世界の平和を願い、反戦争の思想を持っています。
一見矛盾しているように取れますがとても深い思いを感じます。
戦いの恐ろしさを学ぶからこそ、願うことではないかと思います。
「八紘一宇」
天下を一つの家のようにすること。
第二次大戦中、大東亜共栄圏の建設を意味し、
日本の海外侵略を正当化するスローガンとして用いられました。
第二次世界大戦とは
軍人、民間人合わせて5000万人~の死者を出してしまった史上最悪の戦争です。
ヒトラー、一人の妄想から始まった戦争…
良いことも悪いことも、こうして一人の人間が考え出したことから起こる。
人間の思考、行動は、幸せと不幸が背中合わせではないでしょうか…
だからこそ、百匹目の猿のように良い思い、正しい行動を広めていきたいと
心から願わずにはいられません。
それではまた次回に