ずっと同人誌を読んでいて、色々な気持ちを取り戻したので
頭に浮かんだ話を少し形にしてみました。
だめだな駄目だなって思う時は何でもガーッと書いて、
何個も書いて、いい波が来るのを待つって言うのがいい気がしました。
気持ちだけ焦ってもダメ。
でも焦りは確実に自分にある。
ずっと追いかけている人の同人誌を読んだから余計そう思う。
でもそのひとの文章で、やっぱり小説同人誌が好きだなって思った。
最近思ったことだけ、心の整理のために羅列してみます。
話のタイトルは、これは弄りたいと、特に思ったもの以外は素直なタイトルに
するほうがいい
浮かんだことをそのまま、真っすぐに書いてみる
削ること矛盾を消すことは後でできる
2年ほどオフラインをしていなかったので忘れていたこともあるし
暫く、どうやって書くかを
忘れていたので一度整理することも大事だと思いました。
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同人誌の影響を思い切り受けて出来た話ですが、
たまにはこんなのもいいかなと思いました。
(続きにする機能がなかったのでこのまま続けます。すみません)
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タイトル
月の光
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「ああ、もうだめだ!」
そう言うと、鳥が飛んでいく音が聞こえた。――桑原の声だった。
「じゃあ、もう終わりにしよう」
隣にいた人はそう言って立ち上がった。ズボンに着いた埃を払うと、
その人は水稲を渡した。
「お水、飲んでおいたほうがいいよ」
「おお、サンキュ」
一気に飲み干すと、お疲れ様と、その人は笑った。――蔵馬。
「もう寝ていいか、もう本当に動けねえ」
草の上に横になりそうな桑原を、蔵馬が制した。
「だめ、ちゃんとあそこに、毛布あるんだから」
指さすほうを見ると、ずっと使っている、樹の下の毛布が見えた。
「わぁったよ」
逆らうことは、出来なかった。黒の瞳には、妙な力がある。
特訓を頼んだのは桑原だった。蔵馬は何かを考えていたよう
だったが、結局承諾した。
舐めていた、と言うのが正直な感想で、元が違うだけあって、
逃げ出したくなるほどの日々だった。
おかげで眠りだけはすぐに訪れる。
日常だったら、もう夜中かもしれない。
――その日は、いつもと何かが違った。
蔵馬に促されて眠りに落ちていた桑原は、何かの音に目を開けた。
――そっと体を起こす――隣にいるはずの人を起こさないように。
…いない。
「蔵馬…?」
見回すと、人の気配はなかった。そのとき、空気が裂かれるよう
な音がした。
カサ、と小さな足音を立ててうかがうと…それは、二人が夜、休ん
でいる森の奥からだった。
…蔵馬。
素早い動きが見えて、幹に傷がつくのを目にした。体術だった。
こんな夜中に。
「…蔵馬」
呼んだのと、相手が動きを止めたのは同時だった。
「あ…」
悪戯がばれたよ子供のような表情をして、蔵馬は目を合わせた。
こいつが、こんな瞳をすることがあるなんて、知らなかった。
自分はそれほど、蔵馬のことをしらない。
「暫くやっていなくて、忘れていたからね」
息を整えると、蔵馬は小さく笑った。見てはまずかったのか、それとも
傷ついたのか分からないが、困ったような瞳だった。
「お前寝なくて大丈夫なのか」
目を擦り聞いてみると、くすっと、蔵馬は笑った。
「そうだね…疲れているけど」
でも、いつ死ぬかわからないのは、同じだからね。
最後のほうは、小さな声だった。
「実際使っていなかったから要領忘れていたし」
蔵馬は土の上に座り込むと、小さな花に、息を吹きかけた。
…ほんのわずか、明かりが灯る。薄っすらとしたオレンジに。、二人
の顔だけが浮かび上がったようだった。はっきりとは見えない中、桑原は
目を凝らした。
「毎晩、やってたのか」
「ううん。ちょっと思い出して、ね」
妙に早口なのが気になったけれど、本当だと思うことにした。
「その…」
「ん?」
ぼんやりとしか見えない蔵馬の指先が白くて、一瞬、ある人が浮かんだ…。
横顔が、似ている少女。
「お前は、どうしたいんだ」
「え…?」
初めて、蔵馬は正面を向いた。
「生きて帰れたらラッキーみたいな…」
「…」
沈黙が二人を包み、花の灯りだけが、夜の中の色だった。
「どうしたい…のかな」
答えを返さず、蔵馬は肩を震わせた。ここは山の奥…都会の温度ではない。
「どう、かな…」
消えそうな声だった。その時、ふと重みを感じた。…片側の肩に、違和感。
蔵馬だった。緩く瞳が閉じられ、その肩が傾いていた。
花の灯りが、ふっと消えた。
「おい」
ずるずると…。
そのまま桑原の肩に落ちてきた蔵馬の黒髪が、風に僅か靡いた。
体重はかかっているはずなのに、重みを感じない。不思議な感覚。
「かるっ…」
こいつ、本当に同じ生き物かよ。
そう思った。結構本気で。
その時――鼻をくすぐる何かを感じた。花の香り――。蔵馬の髪からだった。
「どうなってるんだ、こいつ」
そう思ったけれど。
強烈なあくびに、さすがにもう勝てはしなかった。
「おれも、寝よ」
ズ、と小さな音を立てて毛布を引き寄せる。
蔵馬との間に、一人分の隙間。
もう一度、かすかな花の香りがした。
闘いは、迫っていた。
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どうしても今日今書きたい、と思ったので
思い切って勢いに任せました。
恋未満のときめき、にしたかったのですが――。
幽助と桑原君のセリフって、毎回ワードでオートコレクトに引っかかるので
書きにくいんですよね、罪悪感。
いつも、飛蔵絡みの桑原君ばかり考えていたのですが、
どうしても
二人だけの話を書いてみたかったのです。
余計な要素を抜いて――。
二人だけの場面を考えるの、大好きです。
恋よりも強く、片思いではないけれど相手を見る、その距離とか
微熱みたいな感じが―。
ところで、今日水樹奈々ちゃんの新しいシングルを買いました。
そのなかで
poison lily と言う曲があるのですが。
飛影←蔵馬 の曲に聞こえて堪らないです。
歌詞がね。もう蔵馬の歌詞ですよ絶対。
奈々ちゃんの 夢幻も 蔵馬曲だと思いましたが(飛影曲は 残光のガイア、wildeyes)
これはもう、蔵馬そのものだと思います。
歌詞→ poison Lily