色あせた ノボリの下に集まるは 骨董市なるボロ市の台
リュック負い 買出しスタイルで覗き見る 台に古びた湯のみ茶碗
古茶碗 並べかえつつ 見上げれば 老眼鏡出す 女が一人
テレビ番組「なんでも鑑定団」は、なかなか人気が高いようです 。
週二回も放映されています。私も、週二回も見ているのです。
ちょっとふざけすぎだよねえと言いながら、笑っていたりします。
「お宝」ということばに、にわかに目が輝くのですね。
鑑定結果が、その道の専門家の方からその場ですぐに、お金に換算されるのが面白い?
番組を観た後、我が家にもお宝の一つくらいあるのでは、と
戸だなを調べたりする人もいるのではないでしょうか。
そう思わせるところがミソかなあと思います。
◎ ◎ ◎
ずいぶん以前、ロンドンで、サザビースのオークションを「見に行った」ことがあります。
ガイドブックに、「旅行者も見学できる」と書いてあったので、文字通り観光気分で入ったのです。
すぐに、「場違いなところへ来た」とわかりました。
レセプションで、「Yes,Mam!」と迎えて下さった紳士の気品からして違います。
ジーパンにポシェット、スニーカーは余りにも不似合いです。
そこに参加している方々は、みなきちんとした実際的な身なりで、真剣な目の光が印象的でした。
ふたりで来ている方もいましたが、笑い声やおしゃべりはほとんどありません。
顔から火が出るとはこのことだと、反省した一日でした。