中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

中華街関帝廟通り「清風楼」でヤキメシ&シウマイ

2005年12月16日 | 中華街(関帝廟通り)
 「清風楼」は外から見ただけでは、何人くらい客が入っているのか分からないお店です。入り口のドアを開けても、黒い衝立があり入店者の眼を遮っているからなのです。
 でも、これを中にいるお客の立場から言えば、扉が開いても外から丸見えにならないということになります。この店のお客様に対する温かい配慮なのかもしれません。

 今日は久々に、ここの名物であるヤキメシとシウマイでランチです。
 店内にはBGMが流れていません。中華街特有のあの中国音楽がなく、オバサンが4人が忙しそうに動き回っていました。なんとなくレトロっぽく、どこか昭和30年代の雰囲気を残しています。

 ヤキメシ(ここではチャーハンとは言わない)は並・上・特上の3種類に分かれています。この三つの違いは何んでしょうか? 今日、それが判りました。「並(735円)」にはエビが2匹しか入っていないのに対し、「上(1260円)」ではそれが大量に使われているのです。「特上(1680円)」ともなると、エビの他に蟹さんも参加してきます。つまり、エビ・蟹の使用割合によって、ランクを分けているのでしょう。ランチタイムは100円引きなので、私の食べた「並」は630円でした。
 そして不思議なのが、その容器。「上」「特上」では中華皿に盛られて出てくるのですが、「並」ではドンブリに詰め込まれています。そう、入っているというより、詰め込んでいるという表現がピッタリです。ものすごいボリュームです。
 チャーシュー、玉子、ナルト、ネギの混じったヤキメシを食べ進んでいっても、なかなか減りません。やっと底に到達したら、エビが2匹、圧死するように寝転んでいました。もちろん最下層のご飯はかなり圧縮されており、パラパラのチャーハンというイメージから程遠い状態です。だからチャーハンと言わずにヤキメシと呼んでいるのかもしれません。
 ただ、われわれのように肉体労働をしない者にとっては、塩分が多いかも…。

 ヤキメシ以上の看板メニューがシウマイです。私が食べている間、観光客がひっきりなしにシウマイを買いに来ていました。12個入り1313円から70個入り7560円まであるようです。
 千葉あたりから来た金持ち社長風のおば様が百何十個も買っていました。自分ひとりでこんなに食べられるわけありませんから、近所の人や従業員に配るのでしょうかね。
 貰った人も大変です。そのままでは食べられませんから、自宅で蒸さなければいけないのです。電子レンジでチンというわけにはいきませんね。ならばついでに「照宝」で蒸篭を買って、それも付けてあげた方がいいと思いますよ。
 でも、シウマイは出来たてを店で食べるのがいちばん。一皿4個入りで420円です。1個105円という値段ですから、安くはありません。箸からポロリと床に落ちたりしたら大ショックです。慎重に食べてください。それなりに美味しいです。
 言い忘れましたが、ヤキメシには醤油系のスープのほかに、沢庵とカッパのキューちゃん風キュウリの漬物が付いてきます。中華街では、漬物にザーサイではなく沢庵を出す店があるのです。「珠海飯店」「海源楼」などが、たしかランチに沢庵を付けていたと思います。
 そういえばこの「清風楼」の店内には、招き猫やダルマが置いてありました。そしてレジの横にはダイアル式の黒電話やピンク電話も。なんだか、昭和30年代の懐かしい和風の雰囲気が感じられます。店全体がレトロ美術館のよう。ここでは料理だけではなく、こういった小道具も観察したいものです。

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