スタッフのつぶやき

CIL東大和のスタッフが徒然なる日常をつぶやきます。時にズバっと斬りこみます!

百聞は一見にしかず…

2008-06-05 20:05:40 | インポート
昨日は、久しぶりに国会議員まわりをしてきました。
障害者自立支援法が始まってもうすぐ3年になろうというところ。
大きな見直しの時期なのです。
あらためて、この法律の問題点を議員に訴え、
来る見直しの際にお役に立てていただこうと。

内容としては
・報酬単価が低すぎて、人材が確保できないよ
・国からの補助にも上限がついちゃってるせいで実際とのところはヘルパーを使える時間数にも上限が出ちゃってるよ
・障害者手帳を持ってる人しか制度が使えないけど、手帳を取れない障害者だっているんだよ
・障害者の所得保証をほったらかしにしたまま利用料だけ取るってのはイケてないよ
その他諸々の要望…。

でもね、今日は要望活動がどうこう、というより、別なこと。

今日の私のアテンダントさんは、今日から初めて介助をする新人さん。
介助初日から国会議員まわりって…(笑)
最初は何の集まりなのか、きっとよく分からずにとりあえず言われるがままについていきます、という感じだったと思うんだけど、議員まわりオリエンテーションを聞きながら、何度も「うん、うん…」とうなづく彼女。
配布された資料を興味深く眺める彼女。
議員会館での受付をテキパキこなす彼女。
各議員に支援法の問題点を訴える障害者メンバーの声にじっくり耳を傾ける彼女。

そして、帰り道。
「こういう活動って、頻繁にやっているんですか?」
「障害を持っている当事者だけの活動じゃなくて、健常な人も、もっともっと、こういう活動をしている人たちがいるということを、知らないといけないと思うんです」と語る彼女。
学校のみんなに見せたいから、と要望書の資料を持ってかえる彼女。
「今日は、何もできなかったけど、楽しかったです」と言ってかえった彼女。



良かったと思うのです。
介助初日にこういう活動が当たって。

議員全員に、要望書が渡ったって、ちょっとやそっとじゃこの法律を覆すことはできない、ということは分かっています。
もちろん、やらないよりはやった方がいいんだけど。

でもね、それよりも、一緒にこういう活動をした人たちが、
私たちが抱える問題を実体験として共有したり、
議員や秘書の対応を見て現実を目の当たりにしたりしながらね、
「こういう活動をやっている人がいるんだ」という理解の上に、
日常生活の介助があると、全然違うんだよね。
ふつ~に生活介助に入っちゃった人とは。

なんか、すごいなーって、私が思いました。
机の前に座って資料を前にして研修するよりも、
やっぱり、実際に動いた方が、実際に見る方が、実際に聞く方が、
ずっと自然に身体と心にしみ込むでしょ。

そういうね、身の回りの小さな一歩の積み重ねを大事にしていく方が、
社会を変えるためには近道なんだと思うのですよ。


梅雨になって、雨ばかりで、体調まで悪くなると、
自分が動くのが億劫になるんだけど、
やっぱり動き続けないとな、と気を引き締め直した一日でした。

コメント (2)
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