ふるさとに帰りたいのか、親が文部省唱歌の故郷(ふるさと)を歌った。
その中に「志を果たしていつの日にか帰らん」という箇所がある。
親がその部分を歌っているのを聞いて、いけもとははっとした。
度重なる挫折で志がぶれ堕落してしまっていたのだ。
挫折。
己の力不足を痛感して鍛錬し再挑戦すればいいのに、いけもとは挫折に負け、日がな一日安楽に暮らしていければいいと思っていたのだ。
そんな濁った精神が周りにいる家族や恋人、そして友人たちに悪い影響を与えないはずはない。
彼らのためにも心機一転やり直さなければ。
しかし誰なんだろう?
いつももう少しで寄り切られて土俵を割りそうになると、うっちゃりをかまして逆転するようにいけもとに立ち直る気づきを与えてくださる存在は?
その存在に感謝。