手乗りインコを飼っていた。
彼らは私を仲間だと思っていたようだ。
彼らは鳥かごから脱走し、あるものは空を飛んで、あるものはペテペテ歩いて、私の部屋までやってきて、私の姿を見て満足して帰って行った。
特に私になついていた鳥は、私の左つま先に止まって毛繕いをして、寝てしまうのであった。
その頃私は病で自宅療養していた。
周囲の力もありがたかったが、物言わぬ小さな仲間たちの気持ちもありがたかった。
そんな鳥たちも、みんな虹の橋の向こう側に行ってしまった。
ふと、彼ら小鳥のことを思い出した、午前九時台であった。