うみにおふねをうかばせて

四十路 田舎嫁 あれやこれや。

うらはら

2020-07-24 13:49:00 | 日記
連休突入ですね。
このご時世だけれど、
流石は観光地よね。
周りは観光客だらけよ。

お昼休みに、
海が見える秘密の癒しスポットに行ったら、
眼下にパラグライダーとレジャー船と
サーフィンとカヤックとジェットスキーと
色鮮やかな水着ギャルを一望できたわ。

あなたたちに言いたい。

馬鹿なんですか?

いや、感染リスク背負ってまで
経済回してくれてるってことで
島にお金を落としてくれてありがとう
なんて、私は市長でもなんでもない
ただの命が惜しい一般市民なんで
そんなことは思わない。

エアコンガンガン効いた車中から
調達したアイスコーヒーと電子タバコ
片手に私はそんなことを思いながら
彼らを見下ろしたわ。

ギンギラの日光に当たれば殺菌されて
大丈夫なんじゃね?と考えてるようにしか
感じらない(暴言失礼)そんな観光客が
日焼けしすぎてヤケド状態になって
ウチの店舗になんとかしてくれと
日に何組かは来店されるんだけどさ。
そんな重症度では
市販製での回復は難しいのよ。
アロエ、アロエありますか?って
言うけどね。もう品切れなのね。

あとね。サンオイルありますか?
という問い合わせね。色んな意味で
ゲンナリするわ。

とりあえず。
接客する商売に就く私としましては
マスクに手洗いうがいに気をつけまして、
効果があるかは分からないけれども、
家に戻ると着ていた洋服を先ず洗濯機に
ぶち込みまして、そのまま入浴するわ。
そしてこれまた効くかどうかはわからないけど
基礎体力は大事だから、
ビタミン剤も定期的に口に放りこんでいるわ。

そういえば先日、
1人暮らしの高齢の叔父さんの
事が気になって、手洗いセットと
マスクを買って訪問したわ。
叔父さんはありがとうありがとうと
喜んでくれたわ。

私の父の兄でもある叔父さん。

親戚皆が、
そっくりな兄弟よねという。口を揃えて。
だから幼い頃から、
隙をみては顔を凝視してしまうのだけれど、
多分バレてるわ。
叔父さんに父の面影を追っているの
は多分、バレているわ。
恥ずかしいけどこの歳にもなっても
そのクセが抜けない。
写真でしかもう覚えてない我が父。
(ウチは兄弟で3人の父がいる家庭なのです)

父が生きていたら、多分こんな感じ。
親孝行の擬似体験。

優しい面立ちの、事あるごとに
頭をポンポンと撫でてくれる
この愛情溢れる叔父さんに
感染でもさせたら許さないから。

私はだからどうしても
観光客に優しくなれない。

叔父さん、
今はあんまり市内には出かけないでね。
買物は私がするからさ。

そう言うと、
うみは本当に優しい子だなぁと
頭をポンポンとしてくれた。

叔父さん、私は優しくなんかないよ。

帰りの車の中。
すれ違うレンタカーを見ながら
自分の気持ちそのままに
舌打ちしてしまうような姪っ子なんだよ。

本当に私なんて優しくないんだってば。

叔父さんには知られたくない。
私の本性。

ご機嫌な午後。

2020-07-09 19:30:00 | 日記
OK、今日も日差しが眩しくて
サングラスをかけたよ。
まったくご機嫌な天気さ。

さて。本題。

南の島の人間は優しいとか温かいとか
言われたりするけれど、
それは素朴さ故のダイレクト感であって
その加減具合がとても分かり易いから
心に響きやすいんじゃないかと推察している。

そうして基本、雑破に過ごしているから、
まあいいか言わないでおこうというような
その行為が、感触として
そっとしておいてくれたということに
繋がっているのではないかと私は感じる。

とりあえず私はそれらが酷く鬱陶しい。

ストレートが美学なのか。認めぬ。
まあいいやが文化なのか。認めぬ。

(どうした私よ。
今日はいつも以上に、語りたいのか?笑)

でもしかし
それらを認め受け入れ溶け込む
ことができたらもっと快適に過ごせるんだと
いう憧れにも似た相反する感情もある。

歳を重ねる毎に、
慎重に言葉を選ぶようになったので
概ね、言葉遣いは丁寧だよね。
との評価は頂けているようだ。

丁寧さで言えば、挨拶。

おはよう〇〇。とか、〇〇おはよう。
とか相手の名前をくっつけて私は挨拶する。
ように心がけている。

多分ね、
これはこそばゆいんだと思う。
島の人たちにとっては。
初めてのおはようの時、
皆一様に色々なリアクションを見せる。

んで、たまに言われる。

あれ、ないちゃー?と。
(島の方言で県外者のこと)

否定すると
かなりの確率でこう返される。

面白い人だね。

長年の不思議だった。
何故面白くも何ともないのに
面白い人ですね。と言われるのだろう。

私の数少ない島の友達。
夜のお仕事から足を洗って堅気に戻った
(これは彼女のお気に入りのセリフ)
夜の社交場で鍛えたという、
お歌がとてつもなく上手なお姉さんに
ネタとしてふってみた。

それは未知との遭遇なのよ。

休みが重なった先日。
彼女は食後のコーヒーを一口、
これは挽いたヤツじゃないわ
全くぼったくりもいいとこね。
と舌が肥えたセレブな感想を述べた後、
そう答えた。

意表をつかれて驚いたけど、
全然許容範囲よと余裕を表したくて
でも限りある語彙力の中から思わず、
面白い人ね。になるんだと思う。
それでマウントをとるの。
距離感ともいうかな。

それに。

うみちゃんも、
それでバリアを張ってるでしょ。

ニヤリと笑った。図星である。

まあ、それがうみちゃんだから。
そう!それが
うみちゃんの心のATフィールドなのよ!!
高らかに宣言する彼女。

彼女は最近ハマっているという
日本が誇るあるアニメの世界観、
14歳の少年少女とシンクロなるものを
しないと起動しない哲学満載のアニメに
なぞらえて話しだす。
この日の彼女はご機嫌だった。

僕は初号機になんか乗りたくありません。

だから私はそんな彼女の思惑に沿う。

シンジ君。
貴方は貴方の好きなようにしていいのよ。

彼女はそのアニメの登場人物の
お気に入りのキャラクターになり変わり
話しだす。

隣の席のガテン系のオッチャンが
ランチメニューをがっつり食べながら
コチラをチラリと見たのが分かった。

オッチャンもそのアニメのファンなのか
それとも齢40を超えて更にその美貌に
磨きをかけている彼女の不思議な会話
に興味を惹かれたのか。恐らく後者。

ねぇ、うみちゃん知ってる?
このアニメは
作品によってはR指定にすべきよ。
もうエロいとこあるんだから。

彼女は語る。語る。語る。
エロさについて語る。
だから隣のオッチャンはもう
彼女の虜さ。顔の向きが完全に
こっちを向いていらっしゃる。

暫くして先に席を立ったオッチャンを
見届けたのちに、私はその事を彼女に
伝えた。彼女は涼しい顔で、
知ってたわ。と返した。