うみにおふねをうかばせて

四十路 田舎嫁 あれやこれや。

お前はそんな立派なやつじゃない

2021-04-16 15:43:00 | 日記
前記事登場のお調子者で
仕事ノロノロな青年を交えて、
数人で倉庫にて荷分け作業。

ペラペラ喋りながら、
自分のペースで自由にノロノロと
作業をする彼に声をかけた。
てか、注意した。
口を動かすな、手を動かせ、
もっとスピードを上げよう、と。

お調子者の青年がその言葉に乗った。
全くよせばいいのに、
もっともらしく言った。笑顔で。

「これが俺のペースっす!」

私の怒りの血潮が沸騰した。
血流の動きが倍速になったような
感覚を覚えた。眉毛が吊り上がった。
怒鳴ろうとしたそれより先に、
彼より年下のスタッフが叫んだ。

「⚪︎⚪︎さん、マジで迷惑です!
俺と時給一緒なんだから、
同じように働いて下さい!」

24歳が20歳に怒られた。
ど正論で怒られた。

20歳はさらに続ける。
「女性が多い職場なんです。
俺たち男が重い荷物を沢山さばかないと
駄目じゃないですか!」

20歳青年の素敵な紳士魂に、
その場に居た私を含めたおばちゃんたちは
胸が熱くなった。そういえば、
彼の荷分けスピードはすこぶる速い。
なんなら重い分野を率先してくれる。

彼はそんな配慮をしてくれているのか?
いや、普段からの彼の仕事ぶりを見るに
恐らくそれはその通りなのであろう。
嗚呼、彼の両親の顔がみたい。
息子さんは素敵な大人に成長しています。

しかし、
「⚪︎⚪︎君、そんなに怒らないでー」
クネクネと踊りながら、
青年はのたまう。駄目だ、こりゃ。
スピードも変わらない。

ねぇ。
青年に声をかけた。

これが、俺のペースっていったじゃん。
それは成長のペースが遅いですってこと?
それともずっとこのペースってこと?

えーと。多分、多分っすけどー
ずっとペースですかねー。

どうやら彼は察するという機能が
頻繁に働かなくなるようだ。

分かった。君のスケジュールを
変えさせてもらうわ。

私は他のスタッフが渋がる
仕事内容を挙げてみせた。
トイレ掃除の交代。フロア全体の
モップがけ。etc.

えーーー!!嫌ですよぉぉ〜。

お調子者の青年が声を上げた。

君の荷分け作業を交代してもらうんだよ。
君が出来ない作業を他の人にやってもらう。
代わりに君はその作業をするべきなんだ。

えーー!!酷いよぉォ。

そう?
嫌なら、もうこの仕事辞めなよ。
仕事、なめんな。

その後、私はインカムで
交代の要請をした。
何故かどっと疲れが押し寄せた。
そうして不機嫌になった。


と、ここまで書いてみて。
なんとなく
自分が自分で嫌になってきたので
終了したいと思います。

なんというか、ね。
私だって昔はそんなに真面目ではなくて
どちらかといえば
仕事、なめくさっていたのに
今は偉そうにこうやって喝いれたりして
なにしてんだか、というかね。
鏡みてみろよ、お前そんなに
立派な大人じゃないだろ、というかね。
急に興醒めしたんですよね。

はあ、なんだか疲れた。
お前はそんな立派なやつじゃない。



仕事に行きたくないって思ったの久しぶり

2021-04-13 11:32:00 | 日記
すこぶる良い夢だった。

遠い異国の地に住む
私の息子ちゃんが
(表現の自由権行使) 

「ありがとうございます」

って、顔を赤らめながら、
それでも嬉しそうに
でも恥ずかしそうに私に言ったんだ。
この子は本当に成人男性でありますか?
それともやっぱり、
私の脳みそはお花畑なんですか?

(確か、君の歌声はとても素敵だねとか
両手を握りしめながら私が力説した
返事のありがとうだった気がする)


震えたよね。


私の中の全母が震えたよね。

慈しみたくなって震えたよね。

愛おしくなって震えたよね。


夢の中の息子ちゃんは、
流暢な日本語であるし、
私も日本語でスピーキングなんだけど、
夢ってほら、何かと都合良く
仕上がっているもんだしいいよね。

まあ。ね。

その仕草が、
あざといアイドル技だろうがなんだろうが
私が幸せになって震えるのだから
まったく構わないのさ。


さて。

最近我が店舗に
配属されたばかりの若い青年。
彼は今まで出会ったことがないタイプの
稀に見るお調子者であり、
恐らく、何も考えずに喋り出す
困ったちゃんである。

故に店長も接客デビュー(レジ係)
させてよいものか悩んでいる。
「お客様とトラブルを起こしそうな気が
するんですよね」という店長コメントに
全スタッフ、激しく同意している。

そんな彼にも私は四六時中震えている。


ちょっと何言ってんだか
わからなすぎて。


困ったちゃんの青年は、言う。
私に向かって、ママ、と呼ぶ。

周りのスタッフが、うみお母さん
と呼ぶし、私も息子、娘呼びだし、
それを察知して、2日目以後、
ママと呼び始めた。
あぁ、いきなり距離感を縮めてくる
このあざとさは好きじゃない。

ママ、無理だよ〜、
絶対全部出来ないから。

新しいセクションの仕事内容を教えて、
そうして、さあやってみようかと
促すと、困ったちゃんの青年は先ずそう言う。
ものすごぉく噛み砕いて優しく丁寧に
説明した時間を返していただきたい。

なぜ、
いつもやる前から決めつけるんだ?
なぜ、
やってもいないのに限界が分かるんだ?
大丈夫だよ。フォローするから。
てか大丈夫だよ、
全部やれとは言ってないから。

何度目かの発言の後、
私はそう答えてみた。

無理だよぉ無理だよぉ

困ったちゃんの青年は
そう連呼しっぱなしで
私の言葉など聞いちゃいない。


震えたよね。


私の中の全社会人が震えたよね。

黙れよって震えたよね。

てか、
私のこめかみの血管は確実震えてたよね。


よーし。
一旦落ち着こうか。


その言葉は、もはや
困ったちゃんの青年に言ったのか
自分に言い聞かせたのかわかんない。

というかこの青年。
ジャニーズ風味の
今時のイケメンなんだけどね。
本来ならば愛でる対象になるような
出立ちなんだけどね。

まあ、イケメンが入ってきたわね。

そうほくそ笑んだのは正味半日だった。

どんどん明るみになる、
この青年の実態が、
終日私を震えさせることになるとは。

今日も彼と一緒のシフトだ。
実のところ、私は少し気後れしている。
もう、色々が面倒くさい。
全然成長しないこの青年の相手をするのが
もう、本当に面倒くさい。
(だからと言って新人担当の私が
店長に匙を投げるのは私のプライドが許さない)
なので職場の駐車場で、
コーヒーとタバコをお供に
この文章をものすごい勢いで打ち込んでみた。

少し、元気がでたようだ。
ノロノロとお仕事をするこの青年に
そろそろ雷を落とすことを
私は私の中で可決した。












淡々と降り積もった記憶の中で君だけを拾い集めて繋げ、、られない

2021-04-03 11:45:00 | 日記
ワタクシ。
十代の頃から密かに満喫していた
ひとり遊びがあるの。

ていうか、
多分恐らく大部分の女子だったら
嗜みとしてしたことあるかと思うんだけど。
そういえば聞いたことないから、
そこらは謎なんだけど。どうかな。

とにかく。

その遊びには、
妄想と乙女な心と冴えわたる選曲が必要。

そう。
情緒的な歌詞ワードを聴きながら、
その世界観に思いっきり浸り、
夜な夜な(この遊びは就寝前がベター)
心を切なく胸いっぱいにして、
心臓をこうギューってする遊び。

題して、
乙女ごっこ、ね。
分かるかなー。分かって欲しいなぁ。

この遊びが、情操教育っていうか
私の感性を豊かにしていったといっても
過言じゃないわね。(真顔)

恥ずかしながら、
〜30代とかにその遊びはピークを迎えたわ。
なんせ、その頃には
自身の経験値が加算されているからね。
心臓ギューってなるのは容易っていうか
日常茶飯事というか夜な夜な茶飯事ね。

もうね、それに酔ってるというかね。笑
むしろ、そのために生きているというかね笑
まあイタい奴って言われればそれまで
なんだけど、共感っていうのかしら、
代弁っていうのかしら、そういうこと
を欲してた時代だったわね。(遠目)

西野カナが会いたくて震えるって言ったらね
分かるわー、辛いよね、震えるよねぇ
てなるし、
宇多田ヒカルがね、最後のキスはタバコの
フレイバーがしたって言ったらね
分かるわー、辛いよね切ないよね苦いね
てなった。

主にベッドの中で。

でもね。ここ最近。
っていうか、ここ数年。
そんな遊びを全くしてなかったのよ。

落ち着いたっていえばそうだし、
YouTubeというコンテンツを
夜な夜な徘徊するという遊びを
新たに見出したからといえばそうなんです。

でもね、最近。
BTS(もう彼らはワールドワイド的に
そう呼ばれるべき)が新曲を出したの。
日本語の。それも情緒的なワード製造機
であるback numberとのコラボ曲。

早速聴いてみたら、
嬉々として聴いてみたら、
早速の素敵ワード、よ。

淡々と降り積もった記憶の中で
君だけを拾い集めて繋げて

と奏でるわけよ。
忘れられない「君」を切々と
思い続けるバラードよ。素敵じゃない。

私は思ったね。
これは久しぶりにあの遊びをしたいわと。

この私だって忘れられない、「君」
の存在は居るわ!素質は充分よ!と
意気込んだよね。鼻息荒く。
就寝前のお遊びの準備。イヤホンを耳に装着。
仰向けで寝て、掛け布団を引っかぶって、
瞳をとじて、音楽に身を委ねる。

でもね。

全く。

心がギューとしないの。

なんなら、

忘れられないハズの私の「君」
に関しても、うすらぼんやりなの。

私、焦ったよね。
私の大切なハズの「君」は、
確かに存在していて、素敵な思い出と
切ない思い出を共有したハズなのに
それを鮮明に思い出せないの。
てか、ギューと心がならないの。
乙女ごっこ、出来ないの。

私、思ったよね。
ついにきたかーって。
いらっしゃい、中年期って。
大人の階段登っちゃって、
次のステージきちゃったなーって。
思い出は前のステージに
よっこらせと置いてきちゃたの?
って。

いやあ、考え深いよね。
それと、ちょっと淋しいよね。
知らない間にうっかり
次のステージきちゃったわって。

んで、
その新曲を5回くらい聞いた後に
思い出したの。
(注/曲は最高なんです。)

あゝ、「君」の誕生日、
もう過ぎてるじゃん。って。

私、なんか悲しくなっちゃってさ。
それと申し訳なくなっちゃってさ。
まあ、申し訳なくなったところで、
別に「君」にはなんの弊害もないんだけどさ。

誕生日、おめでとうでした。

そう思いながら、もう
眠りにつくことにしました。 

それではお聴き下さい。
BTS - Film out 



追伸。

ああでもない、こうでもないと
「君」のことを必死で考えたせいか
夢の中に久しぶりに「君」が出てきました。
私の中の「君」の記憶は穏やかになって
いるけど、間違いなく「君」がいたから
今の私がいます。ありがとう。
いつまでもお元気で。