1、「追跡!佐世保小六女児同級生殺害事件」 草薙厚子 講談社 2005年11月
2、「大人たちはなぜ、子どもの殺意に気づかなかったか?」(ドキュメント・少年犯罪と発達障害) 草薙厚子 イーストプレス社 2010年11月刊
3、「子どもが壊れる家」 草薙厚子 文芸春秋社 2005年10月刊 文春新書
の3冊を図書館から借りてきて読んでいます。読了したのは1だけです。
今回の佐世保の高校生も発達障害が疑われています。
1の本を著者が書くきっかけになったのは、
1)加害者の女児が普通の家庭の“普通の子“という言い方で世間に伝えられたことへの違和感の理由を探ること。
2)どうしてこのような事件が起こったのか、その要因を探ること。
3)このような事件を防ぐにはどうしたらどうしたらいいかを知ること。3つの「なぜ」を追求した本でした。
家裁での83日間という小学生としては異例の長い鑑定留置期間中に念入りな精神鑑定を受けながら、精神医学的な診断を下されなかった。これをもとに最終審判決定がなされ、女児を児童自立支援施設に2年間送致すると決定された。
支援施設で1年後再鑑定を受け収容先で「アスペルガー症候群」と診断された。この経緯や鑑定医、児童精神医学の権威の学者等にインタビューして真相に迫っている本です。
広汎性発達障害とは家族関係、家庭環境や心理的原因で生ずるいわゆる心因性疾患、心の病気ではない。また精神統合失調症などの精神病とも違う。生得的な脳機能の異変が精神の発達に影響を及ぼした結果、幼少期から成長を通じて、日常生活上のハンディキャップを生じている状態を指す。
主な特徴に「対人的、社会的、感情的な事柄に対して適切な理解・行動が困難であること」と「同一性、法則性、規則や整合性への依存や強い固執があげられる」と著述してありました。
また、本2には
発達障害の分類と診断基準が詳しく説明されていました。広汎性発達障害が現在注目されている。発達障害には3種ある。
・「広汎性発達障害(PDD)」・「注意多動性発達障害(ADHD)・「学習障害(LD)」の3種
広汎性発達障害(PDD)の区分
知的発達IQ高い70以上 ・高機能自閉症IQ70以上 ・アスペルガー障害 ・特定不能型の広汎性発達障害 (この3つがIQ70以上の広汎性発達障害)に区分
知的発達IQ低い70以下 ・自閉症IQ70以下 (IQ70未満の精神遅滞)
今度の佐世保高校生もこの広汎性発達障害の疑いがあると、週刊新潮である学者がコメントしていました。
1の本で著者は「憎しみからは何も生まれない」と説いた、第二次大戦中ナチスのユダヤ人収容所で、他の囚人の身代わりを申し出でて、餓死刑に服し亡くなったポーランド人聖職者のコルベ神父を紹介している。(「コルベ神父」時事通信社、「コルベ」清水書院)
奇(く)しくも長崎はコルベ神父が1930~36年の6年間、布教活動を行った地だとある。
息子は中学校の教頭職、嫁は元養護教員、今は常勤パートの養護教員なので、彼らは日常的にこれらの子らと接している。私にとっても少年犯罪は他人事とは思われないのです。
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