私は豆腐が好きだが、ここでは安くて美味しい豆腐がなかなか手に入らない。
そこで妻がスペイン語のホームページで見つけた豆腐のレシピを参考にして、二人で豆腐づくりに挑戦してみた。
まず大豆を水に漬けて一晩置き、ふやかしておく。
翌日、大豆と水をミキサーにかけて、液状にする。
液状にした大豆を布で包み、豆乳を搾り出す。これが一番たいへんだった。
搾り出した豆乳を注いだ鍋を火にかけ、沸騰させる。沸騰したら火を止め、冷めるまで待つ。冷めたら豆乳を凝固させるために、にがりを入れなければならないが、手に入らない。代わりに酢をいれて、凝固するまで待つ。
次に、小さな穴をいくつか開けたプラスティックの容器に布を敷き、そこに柔らかなヨーグルト状に凝固した豆乳を注ぎ、布で包む。その上に蓋と重しを乗せ、容器から水分が外に出るようにする。
水分が充分に外に出たら、容器を冷蔵庫に入れて冷やす。よく冷えたら容器から中身を取り出す。
これでいちおう出来上がりだが、あまりうまく固まらず、ずいぶん柔らかくなってしまった。豆腐らしいなめらかさにも欠ける。
醤油と鰹節をかけて食べてみたが、大豆の風味が強くて、豆腐の淡白な味わいが少ない。しかも、やはり少し酢の味がする。本物の豆腐とはかなりかけ離れた食べ物になってしまった。だが、もっと作り方を工夫すれば、もう少し豆腐らしいものが作れるかもしれない。そのうちにまた挑戦してみたい。
あと豆乳を絞るときに、おからがたくさん残るが、捨てるのはもったいない。おからの食べ方も考えなくてはならない。