知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

カラーでみる太平洋戦争(2015.8.15:NHKスペシャル)

2016年08月06日 15時41分10秒 | 戦争
番組紹介
1941年12月8日の開戦から4年にわたって続いた太平洋戦争。
その間、各地の戦場での記録映像をはじめ、国内の動きを伝えるニュース、庶民が撮影した銃後の暮らしなど、膨大な映像が残されているが、その大半はモノクロである。戦後70年にあたり、NHKでは、4年間にわたる「戦争の時代」を記録した映像を国内外から収集。徹底した時代考証を行った上で、最新のデジタル技術を駆使して、映像のカラー化に挑んだ。フルカラーでよみがえった映像には、雪のアリューシャン列島での行軍から、熱帯の島々での激戦、戦時下の日常や庶民の表情、そして、終戦の日の鮮やかな青空、次の時代に向かってたくましく動き出した人々の姿など、この4年間の日本人の歩みが刻まれている。
番組は当時の人々の日記や手記に残された言葉を織り込みながら、カラー映像で太平洋戦争の4年間を振り返る。昨秋放送して大きな反響を呼んだNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京」に続く“試み”である。


今年も8月がやってきました。
71年前に日本が敗戦した月。私にとっては戦争を考える月。
昨年録画しておいた番組を1年遅れで見てみました。

白黒映像は自分と違う世界の物語のように感じますが、
カラー映像は「遠い昔じゃない、つい先日のこと」と迫ってきます。

戦争に関する情報提供や教育を避ける傾向のある日本では、50歳を過ぎた私の世代でも知識が不十分です。
この番組を見て、今まで知らなかったことがいくつも出てきました。

たとえば、アリューシャン列島のアッツ島での戦闘
雪と氷の世界の中、食料補充が不十分で疲弊していく兵士たち、ついにはアメリカ軍との戦闘の末、全滅します。

ガダルカナル島は「餓死島」をもじって「ガ島」と呼ばれ、玉砕して撤退したことを国内ニュースでは「転進」という言葉でごまかします。

神風特攻隊は、戦艦武蔵の沈んだフィリピンのレイテ島で始まりました。
ボロボロの機体に往路の燃料と爆弾のみを積み込み、敵戦艦に体当たりする戦法。
国のため、天皇のためと洗脳された20歳前後の若者たちが命を落としていきます。
現在ISが使用する「自爆テロ」作戦とどこが違うのでしょうか?

1945年にアメリカはサイパン島を奪取し、日本はB-29の攻撃範囲に入り、本土空襲が始まりました。
はじめは攻撃対象が軍事施設だけだったのが、徐々に無差別爆撃に変化していきます。
この戦争犯罪は、勝ち組であるアメリカ故に今でも検証されていません。
唯一、オリバー・ストーンが映像で投げかけているのみ(オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史)。

1945年7月にポツダム宣言が発表され、日本に無条件降伏を呼びかけました。
しかし、日本の中枢は受諾を躊躇しました。
その結果、8月6日午前8時15分に広島に原爆が投下され、その年だけで14万人が死亡しました。

8月9日には長崎に違う種類の原爆が落とされ、7万人が死亡しました。
そして8月15日、ポツダム宣言を受け入れて日本は降伏し、終戦を迎えました。

ソ連が参戦したのは長崎に原爆が落とされたのと同じ8月9日であることを初めて知りました。
しかしソ連は8月15日を過ぎても攻撃をやめず、シベリア抑留が始まります。
そう、ソ連はずるい国です。
今後つき合っていく際に、覚えておかねばなりません。

□ 「NHKスペシャル カラーでみる太平洋戦争」(Youtube)
□ 「NHKスペシャル カラーでみる太平洋戦争 〜3年8か月・日本人の記録〜」(amazonで販売しているDVD)
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