巨樹に魅せられて

巨樹巡りを趣味としていますが、気がつくと神社巡り。その周辺の話題もココに書き留めています。

「知床 ヒグマ運命の旅」

2014-08-13 18:05:03 | 
NHKスペシャル「知床 ヒグマ運命の旅
2014.8.3放送



<番組説明>
 北海道・知床で、4年間にわたりヒグマたちを記録し続けた膨大な映像を、詳細な調査に基づいた血縁関係などから紐解く、かつてないリアルなヒグマたちの物語。
 30頭以上が暮らすヒグマ密集地帯、知床・ルシャの渚。特別保護地域に指定されたここは、日本に唯一残されたヒグマの楽園だ。私たちが、生後半年の若いオスの兄弟と、この楽園に君臨していた老齢のオスの“王者”を中心に撮影を始めたのは、2010年秋。その2年後、楽園を悲劇が襲う。夏の海水温の異常な上昇によって食料となるカラフトマスの遡上が遅れたことで、次々とヒグマが餓死していったのだ。生まれたばかりの子グマ、そして母グマ。弱いものから命を落としていった。私たちが追っていたオスの兄弟は、母グマの決死の行動などでかろうじて命をつなぎ、老齢の“王者”も危機を乗り越えた。しかしこの苦難は、3頭のヒグマにとって、運命の旅の始まりに過ぎなかった・・・。
 楽園を旅立たなくてはならない若いオスグマの“掟”、“王者”に忍び寄る政権交代の時。やがて3頭は、それぞれに逃れることのできない過酷な運命を歩んでいく。


 前項の星野道夫さんはクマに襲われて命を落としました。
 なんとなくクマは悪者、恐ろしい動物というイメージがありますが、弱肉強食の世界でクマが生き抜く大変さを丁寧に取材した番組です。

 クマの世界では生まれた子どもがオスとメスでその運命が大きく異なることを知りました。
 メスは地元に残り、成長していずれ子どもを生み育てるサイクルに入ります。
 一方、オスは自立して弱肉強食の世界に旅立つことになります。

 そして、取材対象のクマは二匹ともオスでした。

 2歳になると母は子どもに噛みつき自立を促す姿が映し出されました。
 放り出された子グマ・・・まず、自分で餌を取れなければ生き残れません。
 次に、強くなって自分の居場所を見つけなければ山で生き残れません。
 そこではじかれたクマは、人里に姿を現し餌を探すことになります。
 そして危険と見なされると人間に始末されてしまうのでした。



 取材対象のオスのクマの兄弟は、残念ながら二匹とも成獣になる前に命を落としました。
 生き残るには弱かった。
 逆に言えば、二匹より強いクマが生き伸びて強い遺伝子を繋ぐことになることになります。
 一言で云えば“自然淘汰”。
 シンプルなルールが支配する自然界をあらためて知らされた内容でした。

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