巨樹に魅せられて

巨樹巡りを趣味としていますが、気がつくと神社巡り。その周辺の話題もココに書き留めています。

“鳥海マタギ”の現在

2019-05-18 06:27:32 | 
 マタギ=クマを狩猟する、というイメージがあります。
 東北地方を題材に、ドラマや映画が作られてきました。
 前項のクマつながりで、“敵を知る”目的で録画してあったドキュメンタリーを見てみました。



□ 「熊を崇め、熊を撃つ」(2019年2月16日、Eテレ
 太古より雪深い地で狩りをなりわいとしてきた山の民マタギ。東北の名峰・鳥海山のふもとには最後のマタギ集落のひとつとされる「鳥海マタギ」の村がある。熊を“山神様の使い”と崇(あが)め、狩った熊を“授かりもの”として大切に暮らしの糧としてきた。過疎化や環境の変化で狩りで暮らすことが難しくなりマタギは消滅の危機にある現代。それでも熊を狩り続ける、あるマタギの息詰まる熊との闘いと自然と共に生きる暮らしに迫る。


 秋田県と山形県にまたがる東北の名山「鳥海山」。
 この周辺を活動の場とするマタギを“鳥海マタギ”と呼ぶらしい。

 クマを仕留めて、毛皮や胆嚢(“熊胆”)を売ることにより収入を確保した職業を“マタギ”と呼びます。
 しかしそれのみで生計を立てられたのは50年前まで。
 現在は、クマの毛皮はお金にならず、熊胆の売買は政府が厳しく管理しているので自由になりません。
 そのため、現在“マタギ”として活動している人たちは、すべて別の職業を持っています。

 番組の中で「“マタギ”とハンターの違いは何か」「なぜ“マタギ”を続けるのか」と繰り返し問われていました。
 取材に応じた面々は、

 「“マタギ”は山で生活し、クマを捕らえるが、一方でクマを“山の神”として崇め、捉えたものはすべて利用する。」
 「町に住み、クマを射殺するだけで、肉を食べたりしないのがハンターだ。同じにしてもらっちゃ困る。」
 「それでもなぜクマを狩猟するのかと聞かれると、わからない。山に生きる血筋のようなものか。」

 と答えていました。

 実際の狩猟場面も放映されました。
 クマは人の気配を察すると、向かってくるのではなくて逃げていました。
 それでも近づいていくと、反応して向かってくることがある、という雰囲気でしたね。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。