AL-700Xは既に手放しているので、クロスバイクとの比較はできませんが、MTBのTalon29erとの比較をしてみたいと思います。まずタイヤの幅と構造をご覧下さい。TCR2は700×23Cのスリックタイヤですが、Talon29erは29×2.1インチ幅のブロックタイヤとなります。23Cは23mmとお考え下さい。1インチは2.54cmですから2.1インチは53.34mmとなりTCR2のタイヤの2.3倍も幅広ということになります。見た目にも路面抵抗が大きいことは感じていただけると思います。さらにブロックタイヤはスリックタイヤに比べ路面抵抗が大きいことが分っています。
次に空気抵抗の面で考えてみましょう。写真でもお分かりのように、TCR2とTalon29erのサドル位置はほぼ同じですが、ハンドル位置がまるで違います。TCR2の方が前傾姿勢を深くできることが、この写真からもお分かりいただけるでしょう。さらにハンドルの幅の違いにもお気づき頂けると思います。TCR2はSサイズのハンドル幅は400mmですがTalon29erは650mmとかなり長くなります。これが空気抵抗をもろに受ける最大の要因なのです。
ふじい のりあき氏の『ロードバイクの科学』によると時速20kmで走行時のロードバイクの出力は50Wなのに対し、ブロックタイヤのMTBでは80W強、時速30kmの場合ロードバイクは150W弱なのに対しMTBは200W弱ものパワーが必要になるそうです。ロードバイクの場合、MTBとの比較では25%ものパワーが削減できる計算になります。
クロスバイクの場合、タイヤはスリックに近いものになるはずなので、ここまでパワーが必要にはなりませんが、それでもフラットバーハンドルである以上、ドロップハンドルのロードバイクと比較すれば15%~20%程度の負荷はかかると思います。そのほとんどが空気抵抗なのです。それでも時速20km程度の走行ならさして気にならないとは思いますが、時速が25kmを越えるととたんに空気抵抗の大きさを思い知らされることになるのです。
止まっている時には感じなかった風が時速25kmを越えるあたりから気になり始めます。まして時速40kmとなるとクロスバイクでは下りでもなければほぼ不可能な領域となります。ロードバイクでも時速40kmで走行するために必要な出力は300Wといわれています。
個人的にはクロスバイクの時は時速25km程度でしたが、TCR2では28km~30km/h程度の速度での走行となっています。Talon29erならせいぜい時速20km程度になってしまうと思います。Talon29erはあくまでも冬用と割り切っていますので、路面が凍結しない限りはTCR2での自転車通勤となります。4月~11月までの8ヶ月はロードバイクで、12月と3月はTalon29erでの通勤になると考えているところです。
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