そんなログリッジをさいたまクリテリウムに招待したA.S.Oは流石でした。しかも、マイヨ・ロホの着用まで許しているのです。3大ツールの主催者はそれぞれ異なり、互いにライバル意識が高く仲が良くないとも言われていたのですが、近年はそうでもなくなっているのでしょうか?
ツール・ド・フランスの名を冠した大会でマイヨ・ロホが走ることはそれだけ異様なことなのです。マイヨジョーヌのポガチャルに代わりマイヨ・ロホのログリッジが参加したのには何らかの意向が働いたと見るべきでしょう。今年は世界選手権にも出場したログリッジはポガチャルのアルカンシエル獲得に大きく貢献したと思っています。
さいたまクリテリウムの前日にCycle Sportsのインタビューで「彼とは友達ですし、彼が今、成し遂げていることは本当にすごいことです。信じられないほどのレベルですから、僕たちは彼をどうやって倒すかを考えるのではなく、自分たちをどう改善できるかを考えています。彼はもう20歳というような年齢ではありませんが、まだ若いですし、彼が持っている楽しさが最大の強みだと思います。それが自転車レースに対する姿勢を支えているんです。もちろん、パフォーマンスやパワーなどの数値も素晴らしいですが、楽しむという部分が彼の本当の強さだと思います」と応えていたログリッジ。友人という域を超えてリスペクトする存在になっているのかもしれないです。
ポガチャルの代理を頼まれ、マイヨ・ロホ着用を条件にログリッジが受けたというのが私の見立てです。ポガチャルの代わりである以上勝ちたいという気持ちがあったのでしょう。雨が強くなる中、残り1周を前にレインジャケットを脱ぎ、マイヨ・ロホ姿になったログリッジが、新城とバルデを牽き連れて逃げに出たのです。
バルデ、新城と集団に吸収されていく中、単独走行になったログリッジが逃げに逃げますが、マイヨヴェールのギルマイ擁するアンテルマルシェが追い。ゴール前スプリントでギルマイに優勝はさらわれたものの、カヴェンディッシュやフィリップセンを抑え2位でゴール。ゴール前で脚がカラ回りしていたので、変速のミスがあったのかもしれません。
レース後、J-Sportsのインタビューを着替えを理由に拒んでいたので相当悔しかったのだと思います。この負けず嫌いが彼を強くしているのでしょう。それにしても優勝がマイヨヴェールのギルマイ、2位がマイヨ・ロホのログリッジ、3位がステージ35勝の新記録を達成したカヴェンディッシュ、ポイント賞はフィリップセン、山岳賞はバルデとA.S.Oの筋書き通りの結果となりました。
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