世界的には注目されているのに何故か日本ではあまり人気のないGIANTのモデルがDEFYシリーズです。その理由は2012年モデルのDEFY COMPOSITEとTCR COMPOSITETを比較するだけで見えてきます。
例えば最も低価格のCOMPOSSITE3でDEFYとTCRを比較すると、コンポやホイールなどのパーツが全く同じなのにTCR COMPOSITE3は重量8.5kgで149,000円なのに、DEFY COMPOSITE3は重量8.6kgで157,500円となっています。DEFYシリーズはTCRシリーズよりホイールベースやヘッドチューブが長く設計されているためややフレームが重目であることは確かですが同じパーツの完成車で価格がこれほど違えばユーザーがTCRに流れるのは当然かもしれません。
本来レース指向がないユーザーにはTCRよりDEFYの方が向いていることは頭では分っていても私のようにDEFYではなくTCRを選んでしまうのはこうした理由からだと思います。例えばPINALLEROではレース指向のDOGMA_2とグランフォンド用に開発されたDOGMA_Kのフレームセット価格は同じですし、ミドルレンジのQUATTROと2012年モデルから登場したグランフォンド用のROKH(ロク)の完成車の価格は全く同じです。GIANTも今年から新たに発売するDEFY ADVANCED SLとTCR ADVANCED SLのフレームセット価格は同じになっています。2012年モデルではDEFY ADVANCED SLのフレームの方がTCR ADVANCED SLのフレームより200gも軽いという逆転現象が起きているにも関わらずです。
個人的にも2011年モデルのDEFY ADVANCED SEに注目していましたが、2012年モデルからは姿を消してしまいました。コンポにSRAM FORCEを採用したモデルがDEFY ADVANCED1として新たに登場し、重量が7.2kgで価格は399,000円となっています。スペックの詳細は不明ですがどうやら2011年モデルのDEFY ADVANCED1に該当するのが2012年のDEFY ADVANCED2になるようです。ホイールは自社オリジナルに替わり重量は100g重くなっていますが、価格は据え置きの336,000円です。ちなみに105搭載のDEFY ADVANCED3は7.9kgと軽量になったものの価格は1万円UPしていますので新型フレームを考えるとDEFY ADVANCED2は実質的には値下がりと考えていいかもしれません。
これまでGIANTとSRAMのコラボレートの代名詞であったSEモデルが変容し始めています。2011年モデルではホイールまでSRAMで統一していたというのに・・・2012年モデルからはTCRもDEFYもADVANCED1にSRAMのFORCEを搭載しています。TCR ADVANCEDにはSEモデルがなくなり最上級グレードのTCR ADVANCED0にULTEGRAのDi2を搭載して来ました。価格はどちらも399,000円となっています。ULTEGRAのDi2搭載のTCR ADVANCED0はともかく、2011年モデルのTCR ADVANCED SEが同じコンポで367,500円で重量が6.9kgだったことを考えると2012年モデルのTCR ADVANCED1は割高感が否めません。
但し、ここで始めてTCRとDEFYが同価格で並んだことになります。コンポとフレームが同じで399,000円で重量も7.2kgで全く同じなのです。またALLUX SLグレードのDEFYシリーズにも同様です。2012年モデルのDEFY1はパワーコア搭載で重量は変わらずに価格はTCR1と同じ136,000円となりました。同じフレームでコンポがTiagra10速のDEFY2もTCR2と同じ価格設定になりました。このラインナップなら日本人でもDEFYにしようかなと考える人が増えるかもしれません。2012年モデルではDEFYの選択肢が大きく広がりました。フラッグシップのDEFY ADVANCED SLの登場は勿論ですがSRAM FORCE搭載モデルやCOMPOSIEモデルなどユーザー要望に十分応え得るラインナップが完成したと言えるのではないでしょうか?
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