ニケとミケ

捨て猫にゃん子2匹と、先輩捨てられ犬チョコの日々の記録

熊(ツキノワグマ)を考える

2010-11-19 22:44:10 | きのこ・山菜
                    

              昨日のみかんの尻尾に続いて、今日はニケの尻尾です。短くて太いでしょう。

 しばらくぶりに少し今日は時間があるので、このところ気になっていた、熊に関して書きたいと思います。熊といっても私の住む北海道にいるヒグマではなく、本州と九州にいるツキノワグマに関してです。

 今年の北海道でのヒグマによる人身事故はたぶん5件くらいで、内、死亡が2件だと思います。死亡事故はどちらも春先の山菜採りでです。これはいま本州各地で問題になっているツキノワグマによる人身事故(たぶん150件くらいだと思います)に比べると、格段に少ないと思います。ヒグマは北海道に3000頭くらいといわれています。対してツキノワグマは10000とも15000頭とも言われています。人口密度ならぬ熊密度で比べれば、たぶんそんなに差は無いのかなとも思いますが、実際、ツキノワグマが住める環境を考えると、ちょっと過密かもしれません。

 北海道ではこの秋幸いな事に人身事故は起きていません。本州に比べると、異常気象の影響が比較的少なかったかも知れません。山のドングリやブドウも豊作まではいかなくても、マズマズ有ったのではないでしょうか。そのお陰で、人とヒグマの遭遇する事も余り多くはありませんでした(知床などでは街中に出現して駆除されたりもしましたが・・・)

 ここのところ毎年のように、福井県や富山県、東北各県で秋に熊の出現がニュースで取り上げられています。

 熊の駆除(春先の駆除をしなくなった事・ハンターの高齢化と減少・動物の保護優先による山への追い払い)。親熊や仲間の熊が銃で殺されるという恐怖体験をしていない事による、人間に対する恐怖心の欠如。
 食料になるドングリの絶対量の不足(異常気象による不作・実なりの隔年性・ミズナラの木の立ち枯れ病・もともとミズナラの木の不足)
 熊の絶対数の増加。などがツキノワグマの出現に関係していると言われています。このほかにも里山の整備がされなくなったことや、熊が楽に美味しい人間の食料を取れることを憶えたため、などとも言われています。
 ですが里山は多少はあると思いますが、熊の増加と、人間の食料は首を傾げざるおえません。

 熊が増加するということは、食糧がふんだんにあって、安全な環境と、温和な自然(気象てきにです)がなければ無理です。もし一時的に増えたとしても、自然の中で淘汰されるはずです。

 熊が秋に食料をあさるのは、長い冬眠に備えてです。熊にとってもっとも必要なのは、美味しい柿やかぼちゃ・とうきびではなく、ドングリの脂肪なんだそうです。ですから山にドングリの実が大量にあれば、他の食べ物を探す事はまずないのです。

 前にも書いたのですが、熊は基本人間と戦いたくはないのです。それは人間と戦って、たとえ勝ったとしても熊自身が怪我をすれば、それは自分の死をも意味するからです。遺伝子を残す事が絶対的な使命ですから、怪我はしたくないのです。ですから、鹿を襲ったりすることもよほどでないと(確実にしとめられるとき以外は)しないようです。これは熊だけでなく、ライオンやトラなど肉食獣でも同じではないでしょうか。

 さて、問題は、なぜツキノワグマは逃げたり、隠れたりする事なく人間を襲うのか?です。
 襲うのは、突然であった時。小熊を連れている時。人間を食料と見ているとき。熊が食料を食べている時(肉など簡単に手に入りそうにない食料)。というのが今までの考え方でした。

 ところがどうも・・・(実際取材をしているわけでなく、テレビ報道だけですが・・・)畑仕事していて後ろから突然襲われたり、先日の介護施設の看護婦さんは玄関を開けているときに襲われたり、と、どう考えても上の条件に当てはまりません。

 熊の研究をしている人の見解が聞きたいですね。