昨日コメントを寄せていただいた夢見る夢子さんに対する、返答に書いた友人についてちょっと書きたいと思います。
友人は私よりは随分と年上で、赤いちゃんちゃんこを、着ていていい年になりました。友人との出会いも面白くて、もう30年以上前になりますが、当時、友人はお母さんの経営する食品店の手伝いをしていました。コーラーの1.5リットル瓶(たぶん当時はガラス瓶だったような・・)を毎日飲んでいたので、友人の店で毎日のように妻が買ってきていました。重たい瓶を毎日買って帰る妻に同情(?)したのか、コーラーを箱買いした妻を、友人が車で送ってきてくれました。
ちょうど家にいた私が勧めて、家に上がってもらったのですが・・・第一印象は、暴走族のリーダーという感じで、余り好印象ではありませんでした。友人は矢沢永吉っぁんの大ファンで(いまだに真駒内アイスアリーナのコンサートに、バスタオル片手に行っています)、リーゼントに髪形を決めて、革ジャンにサングラス。私の知らない世界の人でした。ロックやグループサウンド全盛時代の友人と、友人いわく軟弱というフォーク世代の私ですから、話が合いそうに無かったのですが・・・まず、服の好みが一緒な事から仲良くなりました。
それは、IVYです。トラッドともいわれる、VANに代表される、例の、Yシャツはボタンダウン、スーツは三つボタン上二つ掛けとか、ま~色んなTPOがあるファッションですね。友人はその時すでにIVYは卒業していたのですが、私は真っ最中で(実は今も現役です)、色んな情報を教えてもらったりしました。着なくなった友人の洋服も随分貰いました(もう一人、兄のような警察官の友人がIVYで、服道楽の彼は、お下がりを一杯くれまして、私のクローゼットの多くのスーツは友人のネームが刺繍されています。)
友人も私も、夢を持って努力している点でも意気投合しました。友人はマスコミ関係の仕事に就くことを嘱望していて、40を過ぎた頃にその夢は実現して、今も現役です。私は・・・今も夢の途中で、現在も勉強中です。
友人と仲良くなれた一番は、やはり友人が本当はとても優しい人だったからでしょうね。先に書いたように、見た目は怖い暴走族や、突っ張り兄ちゃん(オジサンかな)而してその実は、お年寄りや子供、動物など弱者といわれる人たちに対して優しい人でした。
妻と友人は似たもの同士という感じで、何か事があると、「上等じゃないか、やってやろーじゃないか!」と、すぐに負けん気が表に出て、後先考えずに突っ走るような(そういう点、私はずるいので、どう立ち回れば一番損をしないかを考えて行動します)そんな性格です(本当に損をすることが多いです)。サングラスや帽子が似合って、ダンス(ディスコダンスかな)が上手で、お酒が好きで、グループサウンズ好きなことも同じでした。夫婦として一緒にいるのは大変かもしれませんが、妻にすると自分とそっくりな兄貴という感じでしょうか。
友人は良いとこの坊ちゃんとして、一人っ子で育ったせいか、いまいち気遣いや、気配りが足りない部分があります。
あるとき、いつもの遊び仲間で、妻の友人の女性と話している時、友人が女性の容姿に関して、茶化し始めました。いつもの掛け合い漫才のように、女性の友人も応えていたのですが、しつこく繰り返す友人の茶化しに、女性の顔色が変わってきました。もう止めるように友人を制止しましたが、それと同時くらいに、女性が大粒の涙を流しながら泣き出しました。
同じような事を同じように言っていても、受けとる人が違えば、違うように取られることもあります。同じ人でも、その時の心の状態によっては受けとり方も変わります。いじめでもよく問題になるようですが、言った本人はたいして、気にとめずに言った一言が、相手の心を深く傷つけている事はままあることです。
相手の顔色を見るということは大事な事です。中には、「そんな相手の顔色を伺いながらの会話なんて」、と思う人もいるでしょうが、みんな触れられたくない、そんな部分も持っているもので、お互い気持ちよく付き合っていくのには必要だと思います。別にズーと見てなきゃならん訳じゃないですから。幸いこのときは、友人がすぐに謝って、今も変わらぬお付き合いをしています。
人とのお付き合いの大事なツールである「話」ですが、この「話」が上手く出来なくて、他人(ひと)と上手く付き合いが出来ない事があるようです。
私の経験からしての話ですが・・・まずは共通の話題性を探します。出身地や、趣味や、スポーツ、好きな野球チームや、好きな食べ物や・・・etc。
話は上げ下げが大事で、褒めるばかりでも駄目ですし、駄目だしばかりでも駄目です。褒めるにしても、駄目をつけることも大事で、駄目な時も、どこか良いところを見つけて褒める部分を入れることが大事です。話に真実味が出てきますし、駄目だしでも、褒める言葉を添える事で、相手は救われることが多々あります。
たとえば、「あなたは人が良くて、すぐ同情して施しをして偉いけど・・・女性に弱いところが玉に瑕だね」とか、「君はそそっかしくて、落ち着きが無くて、失敗ばかりで、そんなんじゃ駄目だ。だけど・・・人間的に優しいところが私は好きだよ」みたいな感じでしょうか。
あと、ともかく相手の話を最後まで聞くということが、一番大事だと思います。話の7分も聞いていないところで、話の全てが分かったように、合いの手や、持論を話し始める人がいます。これでは話している人は嫌になるでしょうし、もう話したくなくなるのではないでしょうか。話をきっちり聞いて、内容を全て分かってから返答するようにすれば、相手も気持ちよく会話できるので、次の会話も生まれてくると思います。とかく、話を聞かない人は、自分の思いついたことを忘れないうちに話そうとして、話の途中から割り込むようです。注意したいですね。
人と出会ったら、まず共通の話題を探して、相手の話を楽しげにジックリ聞く。相手がよっぽどの悪人(たまに居ます)でない限りは、まずこれで、ある程度の人間関係は出来ると思いますよ。
何かまだ色々書こうと思っていたのですが・・・長くなりましたし、大分伝えようとしていた部分も忘れたので、また思いついたら書こうと思います。
友人は現在も元気に、サルサダンス(私は分かりません)と、キューバのお酒を飲んで、薄くなった髪をリーゼントならぬ、オールバックにして、革ジャンを来て、オープンカーに乗って、元気に現場で頑張っています。
本日の昼ごはんは、スリーットロールを使って、ホットドッグを作りました。レタスが高いので、サラダ菜にキャベツのスローを入れました。妻には好評でした。包丁は私の15年の友、ミソノの包丁です。